白河そばでぶっかけ中華

とあるお店に無性に行きたく、朝から散歩。
歩いて30分ほどの道のりです。しかも途中からダラダラ長い坂道をあがったところにあるお店。
「白河そば」という名前。牛込柳町という街にあり、実はかつて近所に住んでいたことがある。その頃から知ってはいたけど、お店にはじめて入ったのはそこを引っ越した後のコト。
それというのもこの店、朝の7時開店。2時半には店をしめてしまうのですネ。
当時のボクは朝寝タイプで、朝ご飯を食べる習慣がなくてだからボクのお腹の営業時間とこの店の営業時間が噛み合わなかった。ときおりのれんが揺れているのを見かけた程度。それから10年。今の場所に引っ越して朝方生活になって思い出してやってきたら、これがすばらしくいいお店。
なんで近所に住んでたときに来なかったんだろう…、って悔しく思った。そんな店。

キレイなごま塩髪を後ろにギュッとひっつめた凛々しい姿の親父さんが一人でやってる小さな店です。
ガラリとドアを開けると、なかから「いらっしゃいませ!」と元気な声が響いてくる。
お腹の芯から出て来る声です。空きっ腹に響く声。負けずに「おはようございます!」って腹の底から声を出し、空いたお腹の場所を確認。
メニューは多彩で、蕎麦も旨いがひもかわうどんが名物で、どうしようかと迷っていたら「ぶっかけ中華」があるという。
かつては夏限定の冷たいそばで、麺は中華そば。
それにあわせるスープは和出汁…、ここ名物の塩で味を整えた鰹節と昆布の旨みがどっしりとした冷たいかけ汁。

ご飯メニューが充実しているのもこの店のたのしいところ。カレーがあったり牛めしがあったり。かき揚げやごぼ天を使って小さな天丼だとかも用意されてて、中でも一番人気はカレーと牛めしのあいがけ丼。
迷いはしました。けれどやっぱりココのご飯ものと言えば「豆腐めし」。牛丼の肉を煮込む鍋の中でコトコト煮込んだ豆腐をご飯の上にのせ、タレかけざぶざぶ味わう料理。それを一緒にたのんで注文。厨房の中がにぎやかになり、あっという間に料理ができて、いただきます。

汁がおいしい。スッキリとした旨みと力強い塩の味わい。
出汁のほのかな香ばしさ。
冷たい水でキリッと〆た中華麺。軽くよじれて、ズズッと吸うとチュルチュル唇をくすぐるようになでつつ口の中に飛び込む。
プルプルです。
うどんでもそばでもなくて、中華麺でなくてはならない理由が食感。
ゴリゴリしている。噛むとバッサリ歯切れて奥歯を叩くおいしさ。粘らず、ずっと口の中を騒々しくしてさっぱり消える。食感楽しく、しかも小麦の風味が出汁と一緒になってなんとおいしい。オゴチソウ。
具はない。刻んだネギと天かす、白ごま、刻み海苔。この天かすがまたおいしくて、冷たい汁にコクと旨みと焦げた風味を漂わす。
七味をたっぷりかけるのだけど、不思議なほどに辛味よりも風味や香りを強く感じて、汁の甘みがひきたつ感じ。冷たくしてもなおもこんなにおいしい出汁…、くっきりとした味の輪郭が際立つ味にウットリします。

豆腐めし。茶碗サイズの小さな丼。豆腐4分の1丁くらいの大きさですか。
硬いです。豆腐と思って箸を添えると裏切られるほど固くて、汁の中でずっと煮込まれ豆腐の中の水分が汁に吸い取られてしまったのでしょう。豆腐の断面には無数の小さな穴があいてて、豆腐を材料にした豆腐とは別の料理のような食感。
味は牛すじ肉の味。肉はどこにも見えないのに、食べると肉の味がする。その不思議さをたのしみながら一口、そしてまた一口と。
途中で豆腐をザクザク崩して、箸でかきこみハフハフ食べる。そしてぶっかけ中華をズルリゴクンと味わって、お腹がすっかり満たされる。豆腐めしの器は空っぽ。さすがにぶっかけ中華の汁はいささか濃い目で残して、さぁ、仕事。

 

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