田んぼのおむすび、ふくらねずみで来年を呼ぶ…。

代々木においしいご飯のお店がある。
プロの目利きで仕入れたお米。時期で産地を刻々と変え、産地産地にあわせた炊き方にこだわり炊いたおいしいご飯が主役のメニューがとてもたのしい。
代々木の駅から参宮橋に向かって走る通りに面した小さなお店。ちなみにこの通りには日本でボクが一番おいしいと思うピザのお店であったり、日本一たのしいしゃぶしゃぶの店があったりして、ボクにとっては歩くだけでお腹が空いてくる通り。
その入り口の役目を果たすのがこの店。名前は「おひつ膳田んぼ」といいます。
イートインのメニューのメインはおひつ膳。おひつ一杯のご飯と焼き魚。そのままおかずとして食べてよし、最後はほぐしてご飯にのせて茶漬けでサラサラ…、という提案。もう何十年もこのやり方で繁盛してる。

ただご飯がおいしいとあれば、どうしても食べてみたくなるのがおむすび。
十数種類ほど用意されてて、テイクアウトの人気の料理だったりする。
店内用でとお願いすると、軽くむすんだふっくらとしたやさしい仕上がりにしてくれる。
好みの具材を二つ合わせて作ってくれたりもするのがうれしく、ボクはここではいつもおむすび。

梅おむすびと、タラコとイクラのおむすびを作ってもらった。お供に味噌汁、おかずをふたつ。軽く濡らしたザルの上にできたてのおむすび、薄切りの沢庵二枚でひと揃え。喉がゴクリとなるオゴチソウ。

香りのやさしい主張しすぎぬ海苔をまとった大きなおむすび。ご飯は若干かために炊かれ、けれどみずみずしさにかわりなくそして熱々。梅は若干甘めのもので、食べた瞬間、甘いなぁ…、と思うもそれがたちまち酸味に変わっていくのにびっくりします。
オモシロイのがイクラの扱い。ご飯の中にあらかじめ混ぜてそれを潰さぬようにふっくら結ぶ。タラコは焼いてて芯にどっしり。どこを食べてもイクラがぷちゅんと潰れて粘る。そこパラパラ焼けた魚卵が混じってにぎやか。お気に入り。
青菜の胡麻和え、しらすおろしになめこの味噌汁。どれも主役のおむすびをおいしくさせる見事な脇役。気持ちがシャキッといたします。

 

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新宿に移動してひと仕事。
この時期は「ご挨拶」という仕事が増える。今日は夜も野暮用で、一旦家に帰る途中で甘いもの。
伊勢丹に来る。
クリスマスが終わると途端に、デパ地下は正月準備でにぎやかになる。生鮮売り場にはカニや数の子、すき焼き用の上等な肉なんかが溢れはじめて、あぁ、もう今年も終わるんだなぁ…、ってしみじみしてくる。
虎屋で一服。季節の生菓子も新年を迎える準備がはじまっている。
来年の干支をかたどった「ふくらねずみ」を食べてみる。白餡に葛粉や砂糖を混ぜて生地とし焼き上げる桃山仕立ての生菓子で、ふっくら太ったねずみの形が福々しくて愛らしい。ねずみのお腹には白餡がみっちり入っているんだという。

和菓子の造形はつくづくモダンで大胆で、抽象的にもかかわらず趣き深くてうつくしい。食べることができるモダンアートと言ってもいいんじゃないかと思う。
焼けた表面は若干硬さを感じさせ、楊枝を当ててくっと力を入れるとザクッと切れる。その断面はねずみ本体の黄金色と白餡の白の三重構造。口に含むと若干もったりしているものの、ゆっくり元の餡子に戻ってネットリとろける。
なんとおいしい…、ふくよかにして重厚な味。来年がこんな豊かな年になればいいなと思ってゆっくり味わい、お腹に収める。冷たい抹茶で口を潤し、さてさて家に帰りましょう。

 

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