生き残ることができる喫茶店って…。

カフェラミルで朝ごはん。
新宿にかつて3軒あったのに今では一軒。バブルの頃のカフェラミルと言えば、高級喫茶店チェーンの代名詞だった。コーヒー飲んでケーキを食べると2000円は吹っ飛ぶ値段で、それでも混んでいたものでした。
その座も今では椿屋珈琲店が取って代わったような感覚。
アイスコーヒーのことをカフェグラッセと呼んだり、ワイングラスやシャンパングラスで冷たい飲み物を提供したり…。陶器の食器はリチャードジノリ。従業員はパリのキャッフェのギャルソン風に、白いシャツに黒いベストに蝶ネクタイ。姿凛々しく言葉遣いも丁寧だった。つまり当時のムードにピタッとハマって繁盛していたのだけれど、時代は変わって今ではカレーやスパゲティーまで扱う店になっちゃった。
売りは大きなケーキと何時間居座っても急かされることがない鷹揚さ。

向かい側にはバーニーズの日本一号店があって2階の窓際席からショーウインドウが見下ろせた。そこを目指して行く人たちのファッションチェックがたのしかったりしたから、その窓際席があいてるときには2人で座って人間観察をしたものでした。
今ではそのバーニーズも閉店しちゃって下の通りは寂れた感じ。配送の車がたまに入ってくるけど基本、歩行者用の広い通りでかつてはイベントなんかも行われにぎわっていたのに今では通り自体が静かになった。飲食店は立地の商売。むつかしい。
さてさて、今日は1人で朝食。モーニングセットは3種類。フレンチトーストやサンドイッチのセットもあるけど、一番簡単なトーストセット、590円を選んでたのむ。

そういえば当時のカフェラミルって、朝の営業をしないでも夜に稼げる店だった。
飲みにいく前、飲んだあと。
食事のための待ち合わせ場所とそういう機会に2000円近くも払うことをもったいないと感じる人が増えたんでしょう。
スタバで十分かもしれないし…。
しばらく待って朝食セットが到着します。

丸皿じゃなくてオーバル皿でやってくる。なんだかビストロの料理っぽくってちょっとたのしい。
6枚切りの食パンのトースト。バターが一片。サラダに茹でた卵が一個と喫茶店のモーニングセットのとても普通な組み合わせ。ただサラダはおいしい。ドレッシングをかけたのでなく葉っぱ一枚一枚に薄くまとわせドレスしたもの。シャキシャキとした葉っぱ野菜の状態もよく悪くないなぁ…、って思って食べる。

トーストをよく焼きでネ…、ってお願いするのを忘れて色白トーストがやってきた。ちぎってコーヒーに浸してパクリ。潤う感じがちょっと好き。ハンドドリップのコーヒーもおいしく決して悪くないけど人は少なくお店は静か。
家賃をそれほど払わなくてすむ個人営業でほぼ飲み物だけの喫茶店なら儲けようもあるでしょう。
単価をあげるために居心地良さを追求すると店の回転が悪くなり、それでも大空間で多くの客席を提供することができれば辻褄合わせもできるに違いなく、だからカフェラミルの規模のお店ってむつかしい。
喫茶店は人の技術と人間性を売る小規模店か、資本力で大空間を提供する店しか生き残れないのかもしれない…、なんてしんみり思っちゃう。
ちなみにBGMはドビュッシーの水の戯れ。好きな曲です…、のんびりしみじみ聞き惚れた。

 

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