王ろじ

王ろじ

ひさしぶりに「王ろじ」に来る。

oroji1「王ろじ」なるこの店名。
「路地の王様」を目指して名付けたいうのですね。
大通りに面してできた威張った店より、路地に面した小さなお店。気軽でおいしく、一見さんには探しにくいけど、おなじみさんに大切にしてもらえばいいんだという気持ちがじんわり伝わってくる。
いいなと思う。ボクは好き。

とんかつの店。おそらくこの店ができた当時のとんかつは、とてもハイカラで、おしゃれで贅沢な食べ物だったに違いない。
銀座、新宿、渋谷と老舗百貨店がある街には、こういう昔ながらのトンカツの店が必ずあって、ずっと贔屓にされている。
伊勢丹というおしゃれな場所のかたわらで、密かに王様を狙うにふさわしい料理であったにも違いなく、ボクにとってはすでに王様。ひさしぶりに来てみれば、暖簾がキレイで真新しい。

oroji tukemonooroji tondonお店の外観も心なしか色っぽく、お店に入ると壁やテーブルも新しい。
「改装しました?」って聞いたら、ちょっと化粧直しをいたしました…、と。
お店に手をかけ、お金もかける。
そんな余裕があるんだなぁ…、と、まだまだ萎れぬ老舗の力にニッコリしました。

とは言えメニューはまるで変わらず、今まで通り。とんかつ定食を中心に全部で10種類ほどと絞りこまれた商品構成。もう20年も変わっていない。
どれもがハイカラ。
最初にでてくる漬物なんて、薄切り大根を麹で漬けた和風でありつつほんの少々まじるピーマンが洋食みたいな香りにさせる。お茶をお供にちょっと待つ。

ここにくると必ず食べるのが「とん丼」という名物料理。

oroji donburiとんかつを使った丼なのだけれど、かつ丼ではなくカレーがかかっているのですね。
ならばカツカレーかというと、お皿ではなく丼状の器に入ってやってくるからそれで「とん丼」…、あくまで丼だというワケです。

ご飯の上にビーフカレーをタップリかけて、そこにとんかつ。
そのまま食べてもおいしいけれど、好みで自家製のとんかつソースをかけまわしスプーンで食べるという趣向がなかなかたのしい。しかもソースが甘くて旨い。野菜の香りがするのです。
もう何十年もこのスタイルで、これだけならば1000円という値段もウレシイ。

実はこの容器がかなり変わっていまして…。
下皿の上に丼状の器がのってるようにみえる。けれど、実はお皿と丼で一つの器。その証拠に、丼部分をもって持ち上げると、お皿も一緒についてくる。まるでだまし絵見ているみたいじゃございませんか。

この料理ができた何十年も前からこれの器はこう…、と決まってた。
ボクは20年以上も通っていますか。
その間に何度か素材や、小さなデザインが代わりはしたけど今でも開業当時の一体デザインは守ってる。
こんな頑固はいいなと思う。

oroji katusiruちなみにここのカツはちょっと変わった作り方。脂のない豚肉をスジを切ってグルンと丸めてロール状にする。
だからガッチリ。
歯ごたえあってザックリ衣が硬くはあるけど、肉はフックラ、やわらかい。
肉汁をタップリ蓄えみずみずしいし、どこを食べても同じ食感、同じ味わいというのがたのしく、それをザクザク。
酸味がスキッとしたソース。スパイシーなカレーもおいしくオゴチソウ。

それに豚汁。…、これもシッカリ手がかかってる。
注文するとまずはベーコンと玉ねぎをこんがり炒める。そこにあらかじめとってあった出汁と麦みそ、豆腐を加えて火にかける。
様子をみながらコトコトフツフツ沸騰させて出来上がり!という汁というよりスープのような出来栄え。丼の中にタップリ入ってやってくる。
フウフウしながら食べると体も温まる。ずっとこのままでいてほしい店。また来ましょうと思う店。

 

関連ランキング:とんかつ | 新宿三丁目駅新宿駅新宿西口駅

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。