父の日のかどや

今日は父の日。
父の好きだった店で父の好きだったモノを食べて父に気持ちを送ろうと、それで「かどや」にやってくる。
若松町という都心にあって田舎のような静かな街。大きな病院がいくつかあって、そこのお見舞い客や先生方に贔屓されている洋食の店。
お店の雰囲気は洋食屋というよりも、寿司屋だとか鰻屋だとかが似合いそうな日本の専門店な雰囲気。
座敷があって、向かい側にカウンター。その内側には厨房があり、コックコートに山高帽のご主人にこやかに鍋をふる。サービスするのは奥さんというずっと変わらぬ店の景色に、歳をとってもできる仕事があるというのはすばらしいコト…、って思ってニッコリ。

父を知る友人と2人で、エビフライとハンバーグをたのんで食べる。
いつも父はココで悩む。
エビフライにしようか…、それともハンバーグかで思う存分悩んで結局、自分はエビフライ。
他の誰かにハンバーグをとらせて分けて食べることになる。で、結局、ハンバーグとエビフライの盛り合わせになっちゃうワケです。

細かなパン粉がギッシリついて、丸々太ったエビフライ。
ラード混じりの重たい油で揚げるから、その仕上がりはざっくり、衣が熱くて重い。
重いとは言え脂っこいわけじゃなくてカラッと揚がってて、衣が甘い。
中のエビはむっちりで、風味豊かでやっぱり甘い。こういう頑丈な衣に負けないエビは本物。証拠に尻尾も色鮮やかでバリバリ旨い。
最近の揚げ物屋さんの傾向は、植物油でサクッと軽めに揚げるスタイル。この店みたいな揚げ方は時代遅れと嫌われたりする。
自分の好きなものが時代遅れと言われれば言われるほど、意固地に自分の好みを通す。ボクも最近、そんなところがあるんだよなぁ…、って思ったりする。親子なり。

合いびき肉で作ったパテをこれまたラードで揚げるように仕上げたハンバーグ。どっしりとした軽い酸味がおいしいデミグラスソースをたっぷりかけて食べるスタイルも昔ながらで、最近流行りのふっくらとした肉汁まみれのハンバーグとは一線隠す、これまた昔のオゴチソウ。

手間を惜しまず作られてます。
メインのフライやハンバーグに手間がかかっているのは当然。
例えばサイドの千切りキャベツは、切って間がない。だからキャベツの甘みや風味がしっかりしてる。
トマトは湯剥きして皮をキレイにとったもの。
キュウリの皮には筋をいれ、目のもおいしいうつくしさ。

今ではスパゲティーのケチャップ和えがサイドを飾る。
昔はフランス風に、平打ち麺のヌイユのウスターソース炒めがのっかっていた。うどんのようなムチムチ感があれはあれでおいしかったけど、ケチャップ色が昭和っぽさを一層引き立てこれもよし。

手作りの漬物4種。茄子に大根、キュウリに白瓜。最初の三種は年中変わらぬ組み合わせ。もう一種類が季節の漬物で、この白瓜は父の好物。いつしかボクも大好きになってたモノで、なつかしい。

ハンバーグのサイドにのっかる目玉焼き。父の好みに仕上がったもの。それをご飯の上にのっけて醤油を垂らしてたべるのが、父の流儀でボクにかわって友人に、その食べ方をたのしんでもらう。
ボクはご飯の代わりにドライカレーをたのんで食べる。ジャジャッジャジャッとフライパンから湿った音がはじまって、カレーの香りとともに完成。刻んだ豚肉の脂がご飯をツヤツヤさせて、マッシュルームやレイズンが風味、食感を添える一品。
豆腐やじゃがいも、具材がたっぷりはいった味噌汁。熱々で、フウフウしながら味わうこれも昔ながらにおいしくて、お腹も気持ちもあったかっくなる。外は雨です。父は稀代の雨男!

 

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コメント

  1. keiko

    榊さん、こんばんわ。
    かどやさん、何とも昭和ないい雰囲気のお店ですね。
    昔、まだフジテレビがこの界隈にあった頃に仕事で
    河田町を往き来したのですが、このお店は知らなかった
    です。懐かしいです。
    エビフライがすごく美味しそうで思わずヨダレが(笑)

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      keikoさん
      フジテレビがなくなってから、ちょっとさみしくなってしまったこの界隈。
      大きなスーパーマーケットがあったのが、ドラッグストアとコンビニエンスストアになってしまったり商売替えをする人たちも多いなか、変わらずずっと昔のままをまもっているこういうお店って、ありがたいなぁ…、って思います。

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