煮かつ丼にかけかつ丼、お父さんは夜はお休み

夜、友人と食事。家の近所でおいしいものをと荒木町をテクリと歩く。
一時期、街の明かりがほぼ消えてゴーストタウンのようだった。けれど今では多くの店に明かりがついて町がざわめく感じがする。ほとんどの店が入り口を開け、今まで見たことがなかったお店の中の様子が確認できる。得した感じで町をぶらつく。
夜の空気も軽くてグルリと街を歩いてお腹をすかす。
そうだ…、もしかしたら鈴新がやっているかもしれない。2週間ほど前には休業してた。どうなんだろうと来てみたらありがたいかな、やっていました。それで鈴新。とんかつの専門店でずっとこの町と共に歩んできたお店。カウンターだけでお母さんと息子さんが厨房に立って仕事をしてる。お父さんの姿が見えないのが気になって、おそるおそる、おかわりないですか?って聞く。

3人で働いてるのはランチだけ。夜は静かだから主人は家でのんびりさせて頂いてます…、と。ホッとしながら実はいつも一緒に来ていた友人を亡くしたんですとご挨拶。ちょっとしんみりいたします。
かつ丼がおいしいので有名な店。しかも出汁で煮込んだとんかつを玉子で閉じて仕上げる「煮かつ丼」。揚げたてのサクサクのとんかつの上に出汁でとじた玉子をのせるかけ「かつ丼」。ソースで食べる「ソースかつ丼」と3種類のかつ丼がある。友人は煮かつ丼。ボクはかけかつ丼をたのむ。
まず友人の煮かつ丼。沸騰した出汁でクツクツ煮られた玉子に細かな穴がびっしりついて仕上がっている。
パン粉衣と玉子が一体となって仕上がるさまにウットリします。

蓋付きの丼でやってくる。
目の前で出来上がった料理です。
しかも食べるときにはとって食べるから別に蓋などなくても冷めたりしないはず。
けれど蓋を開けるという手間がたのしい。
蓋の中から見える姿に湧き上がるおいしい香り。
かつ丼という料理が蓋を開けることで一気に花を咲かせる感じがおゴチソウ。
かけかつ丼はご飯半分にして注文しました。だからご飯がちょっと陥没。出汁とじ玉子に箸をかけペロンとめくると、それが掛け布団のようにキレイにとれて、細かなパン粉をぎっしりまとったカツが出てくる。ほのかにしっとり濡れてはいるけど、ほぼ揚げたてのカサカサパン粉。
まずひと口、カツをかじるとサクッと歯切れてふっくらとした肉が奥歯をふかっとさせる。

ラードで揚げたとんかつです。だからパン粉はバリバリで、しかもラードの甘みで風味も豊か。肉にしっかり塩と胡椒がほどこされていてそれだけで食べても味が整っている。そこにからまる出汁にまみれたふっくら玉子。一緒に食べると口の中で香ばしいかつ丼が出来上がっていく。
玉子をちょっと固めにお願いします…、と作ってもらった出汁とじ玉子。思ったよりもちょっとやわらかで、ご飯と一緒にかきこむとザブザブとしたなめらか食感。シャキシャキとした玉ねぎの歯ざわりもよくてご飯がすすむ。
豚の脂がキラキラ表面覆ったとん汁。大根、ニンジン、じゃがいもに豚の端材がたっぷりはいって、これも十分ご飯のおかず。脂のおかげでずっと熱々。自家製のぬか漬けの味もいつもの通りで、ホッとしました。また来よう。

 

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