焼売の小洞天でやわい焼きそば、昼ご飯

有楽町でひさしぶりの昼。小洞天にやってきてみる。
ビックカメラのビルの地下。…、と書くとなんだから色気も何にもない、安っぽすらをも感じさせるけどもともと百貨店のそごうのビルです。
フランク永井の名曲「有楽町で逢いましょう」はそのそごう有楽町店のCMソングだったという、つまりここが憧れの場所だった頃からずっとやってる店です。
どこか香港な空気があります。
大きなホールに椅子テーブルが無造作におかれ、物憂げなおばさんたちがニコニコするでなく、けれどテキパキ確実に仕事をこなす。飲茶のワゴンが回って入れば、ほぼ完璧…、って感じがたのしい。

焼売が名物の店。だからランチは週末がつくセットメニューが多彩で人気。
今の推しは坦々麺に炒飯、あるいは麻婆丼に焼売という発汗系の組み合わせ。ボクの周りはまるで四川料理屋さんかと思ってしまう景色でござんす。
ただ、ここで焼売以上に好きな料理が「やわらか焼きそば」。
蒸した細めの中華麺を、スープを含ませ炒め煮するよう仕上げた料理で、いわゆる「上海焼きそば」的なるオキニイリ。

やわらか焼きそばにスープと焼売2個がつくセットにしました。
かつては焼きそばのハーフサイズに焼売4個、小さなご飯にサラダにスープという、注文しない理由を見つけるのがむつかしいほどのセットがあった。
なぜだか数年前から姿を消して、焼きそばと焼売だけで我慢する。

さて、まず焼売。
サイズは普通。小さくもなく大きくもなく。無理に口に突っ込めば一口サイズ。二口分と考えるのが相当でしょう。
サイズに反してずっしり重い。
肉がぎっしり詰まってて、噛むとムチュンとかなり前歯に抵抗しながらはぎれてく。
しかも肉汁系ではないのですネ…、ゴロンと口の中を転がり奥歯でぶつかり壊れてく。肉を食べてる!って充実感を味わうことができるたのしさ。
肉そのものに味がしっかりついているので、タレなどつけずともそのままおいしい。ちょっと緩めにといた芥子が用意されてて、それをたっぷり。のっけるようにつけて食べると肉の旨味や風味がひきたち、口の中もさっぱりとする。

二個の焼売。一個は縦に割って味わう。
もう一個の焼売は上からカプリと齧り付く。
口の中にやってくる焼売の量はどちらも同じはずなのに、口が感じる大きさ、それに充実感は上からパクリと食べる方。面白いなぁ…、オモシロイ。

焼きそばは麺がモサモサするのが特徴。
しっとりしている。スープを吸い込んで仕上がっているから旨味もたっぷり染み込んでる。
…、なのにモサッとどこか乾いた感じが残る。
日本人の「麺はみずみずしくてなめらかなるもの」という思い込みが吹っ飛んでしまう麺の独特。
その独特がボクは好き。
麺がなめらかすぎると、味わう間も無く飲み込んでしまう。具材の食感や味わいも、麺のすべすべ感の前にくすんで堪能できない。
日本人がおいしいと思う麺を正しく味わうならば、蕎麦ならせいろ、あるいはざる。うどんは生醤油、あるいはぶっかけ。どちらも具材をつかわず麺そのものを味わう料理に極まっちゃう…、と思うのですネ。

その点、この麺のモサモサはモサモサゆえにふっくらとした錦糸卵やムチムチとしたエビ、すべすべのイカ。しんなりとして甘みを帯びたキャベツやネギがおいしく口の中でそれぞれ主張する。よくできてるなぁ…、って感心します。
中国醤油の甘めの味で仕上がっている。半分ほどをその甘々を味わって、途中で味変え。芥子をお皿にたっぷりとってお酢を注いでよく溶き麺の上に注いで混ぜ、食べる。
かなり大量に芥子を溶いてほどこして、それでも辛みをそれほど感じぬ。お酢の風味も甘さに深みを与える役目。もぐもぐ食べて、あっという間にお皿は空っぽ。スッキリとして上品な上湯スープもおいしくて、満足しました。満たされる。

 

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コメント

  1. kee

    サカキさんのこのお話に背中を押してもらって、有楽町そごう地下の小洞天に行ってまいりました。ほんとに香港的な雰囲気ですねぇ。日本語が通じる外国、のようでした。
    そしてやわらか焼きそばも食べてまいりました。中国の麺、たしかにもそもその美味しい歯切れの細い麺でした。有楽町でのご飯屋さん選択肢が広がってうれしく思います。ありがとうございました〜!

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      keeさん
      便利な場所にあってもっと賑わっていても良さそうな…、でも隠れ家っぽいお店ですよね。
      長い間かよっていて、大きくメニューが変わらないのがとてもうれしい、このままずっと頑張ってほしいなぁと思うお店です。
      なんだか思い出の共有ができたみたいで、とてもうれしく思います。ありがとうございました。

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