焼けたサンドイッチに焼かれたコアラ
中野駅の南側。駅前の路地にある「コーヒーロード」って喫茶店。
間口は決して大きくないけど奥に向かってずっと客席が続いてて、一番奥の窓からは裏通りを行き交う人が見える大きさ。
ゆったりとした空間にゆったりテーブルが置かれてのんびりするのにぴったり。心地よい。
今日はかなりにぎやかで、入り口近くはすべて満席。こちらへどうぞとお店の人に案内されて奥の窓が見えるテーブルに席をもらった。タナカくんと初めてきたとき座った席がこの席で、外から見るより大きいんだねってびっくりしたのを思い出す。
タイルの床にガーデンチェアに丸いテーブル。テラスみたいな設えで大きな窓からやってくる外の光が朝の気持ちを明るくさせる。
朝のメニューが4種類。
トーストセットに焼きサンド、ホットドッグにハムライス。
ここしばらくはハムライスを好んで食べてた。
今日はカサカサしたものを食べたくて焼きサンドのセットをたのむ。
アイスコーヒーをお供に選んだ。
10分ほどで料理到着。
トーストをよく焼きにしてってお願いするのを忘れてちょっとドキドキしたけど、やってきたのはよく焼きサンド。
そういえば以前これをたのんだときに、トーストの焼き加減は見事だなぁ…、って感心したのネ。これが標準の焼き方なんでしょう。オキニイリ。
しかもほどよく薄いイギリスパンです。
パンが我が物顔で主張するサンドイッチは苦手の部類。具材とパンのバランスが取れているこういうサンドイッチに出会うとうれしい。
具材はハムと卵のマヨネーズ和えというシンプルさ。
イギリスパンの生地は粗くて軽い食感、耳までキレイに焼かれてる。噛むとサクサク、耳の奥がくすぐったくなるような音をたて歯触りがよい。
ぽってりとしたたまごのマヨネーズ和えにハムが口の中でゆっくりとろけて消えていく。サイドサラダは深いボウルに入ってて見た目以上にたっぷりあった。朝のお腹がほどよく満ちる。
お店を出るときお店の人が「ありがとうございました、行ってらっしゃい」って言ってくれるのがいつもながらにうれしくて「はーい、またネ」と答えて町を歩きます。
中野ブロードウェイをぶらぶら歩き、商店街の中の「ロッテリア」でお茶にする。
数あるロッテリアの中でここにしかない「コアラのマーチ焼き」を食べるのが目的。
コアラの顔の形をしたパンケーキ生地の中に、クリームを充填したのもの。
神楽坂には不二家のペコちゃんの顔の形のペコちゃん焼きもあってどっちが好き?って聞かれるとコアラのほうかなぁ…。生地が薄くてクリーム感を一層強くたのしめるから。
カスタードとガーナチョコレート味のがあって、今日はカスタードを食べてみようとお願いしました。
ガーナチョコレートの方はチョコレートクリームじゃなくてガーナチョコレートをそのまま挟んで焼いたもの。生地の温度で軽く溶けたチョコの食感が独特で、他になかなかない味わい。
それはそれでおいしくて、けれどカスタードクリームのなめらかさは生地までとろんとなめらかにする。
甘み控えめで気泡をたっぷり含んだ軽い仕上がりのパンケーキ生地。ふわっとしていて口溶け儚い。たよりなさとか物足りなさを感じさせるのだけど、その儚さ故、口の中で気配をたちまち消してクリームを強調させる。
しかもカスタードクリームが溢れ出すほどたっぷりで、香りも味も程よくてよい。
それにしてもコアラの顔が虚ろなのネ…、目が小さくて顔の表情がとぼしいからじゃないかしら。大きな目を開けっ放しのくまモンの顔も怖いけど、目のないコアラもしみじみ怖い。だからエイヤ!と食べてやる(笑)。