伊勢丹の昼。点心4種にアスター麺

伊勢丹の食堂街の中にある銀座アスター。銀座アスターのお店は伊勢丹の向かい側のビルの中にもあって、そちらは大きく客席に余裕があるからいつもすんなり座れて、それで最近はそちらが贔屓。
それでも思い出深いお店は伊勢丹の中のお店でひさしぶりに来る。
黒にゴールドのあしらいのゴージャスな空気ただようみっちりとした空間。シニアの落ち着いたお客様がメインの客層。伊勢丹の中にあるからのこういうムードが、なんだかしっくりくるお年頃。
テーブルにつくと食卓の上はにぎやか。まず立派なブックスタイルのグランドメニューに季節のメニュー。テイクアウトやお土産のメニューまであり、よろしければお使いくださいとマスクを入れるための紙袋。その向こう側には消毒用のアルコールが入ったスプレイと、かつてならばなかったものがテーブルの上にあるのが今となっては当たり前。

まず点心類をたのんでお腹の準備をします。
揚げ点心を2種類。湯葉揚げとカニの爪揚げ。エビとネギ、角切りにしたクワイをまとめて湯葉の生地で焼売状にくるんで揚げる。サクッと揚がった湯葉の生地が壊れて口に散らかって、それに続いて包まれていたエビのすり身がムチュンと歯切れて時折、クワイがシャクシャク潰れる。歯ごたえ、歯ざわりたのしい一品。カニの爪揚げはお皿の上にあるだけでシアワセになるオキニイリ。
続いて蒸し点心のせいろが到着。エビ蒸し餃子にフカヒレ餃子。エビはムチュン、フカヒレ餃子はメインの豚肉餡がむっちり。ときおりスベスベしたフカヒレが奥歯にさわって良きアクセント。

そしてメインのアスター麺。
醤油ベースのスープの上に軽くとろみをつけられた野菜や海鮮類を炒めたものがたっぷりのっかり仕上がっている。
麺は細めのストレート。
歯ごたえより喉越しがなめらかなように出来上がってる。
ちょっと強めの味付けで、コクに旨味が口の隅々を喜ばしてくれる感じにウットリします。
分厚いしいたけが薄切りにされたっぷりはいってる。しいたけだけじゃなくてあとからあとからゴロゴロしめじにフクロタケ。中国料理においてきのこは風味に旨味、そして食感を多彩にするため必要なもの。それにしてもたっぷりだなぁ…、ってしみじみ思う。

炒めたときの熱々の油がスープの上に漂いずっと蓋の代わりをするから、スープの熱さが持続する。その分、麺にもずっと熱が入り続けてどんどんやわらかになっていく。麺はコシ派の人には残念な料理だろうけど、熱が入って柔らかになるとその分、スープとの馴染みがよくなる。
まるでスープが麺の形になって口の中へとやってきて、そのままお腹に流れ込んでいく。その食感がボクは好き。
ちょっと強気の値段設定。けれどとろみのエビと野菜の炒め物と、汁麺を一緒に食べていると思えば安い。
そしてそれは別々に食べるよりも一緒に食べたほうがずっとおいしいという意味で、なるほどお店の名前のついた料理というのも頷ける。

 

関連ランキング:中華料理 | 新宿三丁目駅新宿駅新宿西口駅

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。