灯点し頃の新宿、龍の巣

新宿に戻ってきて元気を出そうと焼肉に来る。
新宿駅からテクテク歩いて新宿三丁目に向かってく。
今日も街は外国からの観光客で溢れかえって、ここは一体、どの国の街?って思ってしまうほどのニギワイ。
伊勢丹の前を通ってしばらく歩き、路地にズラリともつ焼きの店が並ぶ景色は日本というよりアジアな感じ。
それからまたまたしばらく歩くと、末廣亭が見えてくる。白い提灯。ズラリ並んだ看板がここは日本と教えてくれるような感じでホっとする。
昼はしんみり静かな通りも、灯点し頃からゆったり、しかし確実に人通りが出て、しかも人間味をましてくる。「生きてる街」って感じがするのがステキなところ。その一角にある店。「龍の巣」が今日の目当ての店であります…、オキニイリ。

店のど真ん中に厨房があり、その厨房をグルリ、取り囲むようにしてカウンターやらテーブル席が配置されてる。客席の7割方は厨房から直接料理が出せる場所。実際、ヒョイっと厨房の中から手が出てきて飲み物だったり料理を直接手渡されるコトがある。この距離感が心地よくっておいしく感じる。いい工夫。
浅漬けにした「生キムチ」をサラダ代わりにシャキシャキ食べて、手剥きの白センマイをつまみにたのむ。ずっとセンマイは食べず嫌いで、それというのも灰色がかったとてもおいしそうに見えない姿がずっと苦手で敬遠してた。キレイに皮を剥きとったキレイな色のこの物体。塩をとかしたごま油にたっぷりくぐらせ食べるとなんとも美味でござんす。オキニイリ。

ホルモンがおいしい店で、だからホルモンメインにたのむ。
ハチノス、ハツにレバーに上ミノ。肉は特上ハラミだけ。ハチノスだけを二人前にして心置きなく焼く。
長方形の鉢に炭。たっぷり入って火力も強い。
強火でカリッと焼き上げ食べると、特にホルモンはおいしく感じる。
しかもココはタレ焼きメイン。
甘みと辛味のバランス取れたおいしいタレで酒がすすんでしょうがない。ネットリとしたレバーの食感。コリコリとしたミノにフッカリ、噛むととろけるハチノスと多彩な食感を味わいたのしむ。
中でもハツのおいしいコト。脂が多めについたハツで、脂が甘くてとろけるおいしさ。心臓の周りに脂がついてますよ…と、人間ならば言われてドキッとするけれど、牛の心臓の周りの脂はニッコリさせるありがたきモノ。ボクも牛に生まれりゃ高い値段がついてくれるに違いない(笑)。

肉を焼きつつ、そのかたわらで鍋を炊く。
牛ホルモンを薄切りにしてさっくり揚げた「カス」を使ったうどんが名物の店でもあって、そのカス。
あるいはホルモンをたっぷり使ったモツ鍋仕立て。

もやしとキャベツ、ニラがどっさり。
カスたっぷりに、脂がのってぶりぶりとしたホルモン多数。
ニンニク、刻んだ赤唐辛子に牛骨スープでコトコト炊いてく。最初は塩味。素材自体の味や風味をたのしみ食べて、半分食べたら味足しをする。

ニンニク、赤唐辛子の粉にコチュジャンを混ぜてたっぷり、スープに溶かす。たちまちスープは真っ赤になって、香りも辛くなっていく。辛味が混じると不思議なほどにホルモンから出た脂が甘くなっていくのがおもしろく、味が出世するからと「出世鍋」って呼ばれているのもまたオモシロし。

それにしてもおびただしい量の脂が浮かんでキラキラします。
浮かんだ脂が沸騰し、それで蓋してスープも熱々。
ほどよきところでコンロのガスを止めてもずっと熱々のまま。
辛味と温度で脂がくどく感じぬところにウットリしつつも、これが全部体の中に入っていくんだと思うとビクビク。
でもおいしいからしょうがない(笑)。

具材を全部食べ終えて、ここから〆に気合を入れる。
雑炊セットをもらって作るのだけど、まずは鍋の中をキレイにすくってスープだけにする。
ついでに脂も極力とって、すると鍋の中は半分ほどの量になる。
ご飯をパカンっと鍋に投入。
崩しながら強火にしてく。
するとフツフツ沸騰していく。沸騰すると脂が上に上にと出てきて、それをすくってご飯がひたひた、浸かる程度にスープを残す。
濃い色をした黄身の玉子を箸でざっくり、ほぐしてやります。
タプタプ溶かずにあくまでざっくり。
沸騰をしたご飯の上にそれを注いで火を止める。
触らずしばらくそのまま置いて、ユックリ玉子がかたまっていくのを喉を鳴らしてじっと待つ。
ほどよくかたまりはじめたところで、軽くヒックリ返してネギをのっけて出来上がり。

甘辛味のスープとそこに溶け込んだホルモンの脂の甘味、それから旨味。玉子の黄身はふっくらと、白身はスベスベ、ネギシャキシャキといろんな食感が口の中に広がっていく。気がすみました…、元気出る。

 

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