湯気がおいしい、思い出横丁「かめや」の天そば

新宿の駅西口側に「おもいで横丁」って場所がある。
細い路地が縦横無尽に走るエリアに、小さな店がぎっしりひしめき合ってる飲食街で、そのほとんどが気軽な居酒屋。夜になるとサラリーマンがどこからともなくやってきて賑わう界隈。
かつては昼は閑散としていたけれど、最近では海外からの観光客が昼から集まりいつもニギヤカ。
昼からやってるお店も増えた。
昔から昼からやってる人気のお店が「若月」という焼きそばの店、中華料理のお店に「かめや」が代表格。ちなみに若月は一旦閉店してやきとんの店にかわったんだけど、やきとんの店のご主人の好意で昼だけ若月として営業再開。いつか来なくちゃと思ってる。
今日はかめやでそばにする。通路と店を隔てる壁のない屋台のようなそば、うどんの専門店。一日ずっとにぎわっている人気のお店。

お店の中が煙って見えるほどに湯気がわきたつあたたかさ。Lの字型のカウンターの角に置かれた大きな湯槽にお湯がグラグラ湧いていて注文するとそこに麺を落として茹でる。茹で上がったら一旦取り上げ水でザブザブ洗ってしめたらそれを再びお湯に浸して温めて、器に入れたら汁をかけて出来上がる。
その一部始終が目の前で、しかも湯気の向こうで行われていく。これでおいしくないはずがない臨場感にはかないません。
特に冬の寒い時期には湯気に吸い込まれるように気づけばカウンターに座っている…、ってコトがよくある。今日もそう。カウンター脇に置かれた給水器から水をカップに注いでそれを飲みつつちょっと待ち、席に座って注文したらお代を手にして料理がやってくると同時に手渡しお釣りをもらって食べる。

やってくる人みんながそれをよどみなく、決められたわけじゃないけど真似て行う。
小さくしかも忙しいお店ならではのみんなでお店を守ってる…、って感じがステキ。

天玉そばが有名だけど、温泉卵は得意でなくてそれで天ぷら。
とろろ昆布を追加する。
天ぷらとはいえ玉ねぎとネギのかき揚げです。
麺の茹で場の隣に天ぷらを揚げる揚げ場があって、そこで次々出来上がっていく天ぷらのおいしそうなこと。出来たばかりのそばの上に出来たばかりの天ぷらがのる。乗せた途端にジューッと湿った音がするほどどちらも熱々。こんな贅沢は天ぷらそばはなかなか他にお目にかかれず、にんまりします。

色黒系のそばはムチッと歯ごたえ強い。スルンと唇分け入ってきてザクッと歯切れてそばの香りを撒き散らす。
ちょっと甘めでスッキリとした風味の汁。キッチリとした出汁の輪郭、味わいがあり最後に軽い酸味を残す。かき揚げの油がコクと旨味を作って、食べてるうちにどんどん味が強くなる。
シャキシャキ感が残った玉ねぎは甘くて熱々。かき揚げの衣が汁を吸い込んでぽってりとろけて麺にからむ。とろろ昆布も一緒になってヌルンスルンとお腹の中に飛び込み体を温める。ちなみに天井からカウンターの上に垂れ下がるパイプと蛇口。ひねるとそこから汁がドボドボほとばしり出る。二階で仕込んだ出汁なんでしょう…、出汁が出てくる蛇口があるのは高松空港だけじゃないのかって思って笑う。オキニイリ。

 

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