渋谷・海老昌・ホントウのエビフライ

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久しぶりに渋谷の「海老昌」。ホントウのエビフライを食べに来る。
来たかった理由はふたつ。一つは先日、大阪のグリル梵で食事の最中。ボクの後ろのテーブルにエビフライが運ばれていく途中の香りが、甘く、切なくおいしげで、その瞬間から食べたくってしょうがなかった。
もうひとつの理由は間もなく1周忌を迎える父の好物、エビフライを食べて一足先に供養をしてあげよう…、と。開業したのは今年の五月。その開業の直後の来店だったから、半年ぶりということになる。もっと早くこれたのになぁ…、と思いながら坂道いそいそ上がります。

e-menu開店とほぼ同時にやってきた。
渋谷とは言え町外れ。この店が人気を集めたからでしょうか…、半年前に比べて近所に飲食店が増えたような気もするけれど、ココが渋谷?って思うほどに、ひっそり、表通りには人出は少ない。
ワザワザ来なくちゃいけない場所で、果たして今日はどうなんだろう…、と思ってお店に入るとなんと、すでに先客3組。
相変わらずの繁盛ぶりにビックリします。
ビルの地下にあり、地下に向かって降りるエレベーターに乗った途端にエビフライのおいしい匂いが漂っている。訪れた理由の一つがたちまち満たされ、ニッコリします。

油を使い続ける店です。なのにカウンターはサラサラ、手触り爽快で床もぬめることがない。厨房のステンレスの機器やダクトもピカピカきれいで、掃除はさぞかし大変だろうなぁ…、と思ったりする。気持ちいい。

e-soupメニューは基本、エビフライがメインの定食だけというモノ。
つまり「超」専門店です。

メニューを絞り込めば特徴がつく。けれどその分、対象となる市場は小さくなっていく。
東京のような大きな街なら、いっとき繁盛するのは容易い。
けれどその繁盛を持続させようとするといろいろ努力や工夫が必要になる。だからでしょうネ…、前回来たときよりもエビの種類が増えていた。

種類ごとの特徴をひとつひとつ丁寧に説明しながら注文決める。
悩むたのしさと、味や食感をイメージしながら決めるたのしさ。おいしい時間はすでにスタートしているワケです。

まずはスープがやってくる。小さなカップにほんのちょっとだけ。エビの殻からとったスープで、味わい濃厚。サラっとしていてスルスルお腹に入っていくのに、ずっと口の中に風味が残る感じがとても独特。
ライムがひとかけ入ってて、それを口に含みながらスープをのむとトムヤンクンのような味わいになるのがたのしい。オモシロイ。

e-ee-ebifとても丁寧にエビフライが作られていく。
ただ油に沈めて揚げればよし…、というワケではないのです。

パン粉をまとったエビをやさしく抱き上げる。
そっと油に寝かせるようにおくようにして、油を上にかけまわす。
油の布団をかぶせるようにしながら、海老が油の中で居心地良いように配慮する。
油の中にエビがいるのはほんの少々。
だから当のエビも、自分が揚がっているのを気付かぬほどじゃないのかなぁ…。
揚がり際には首をトングでやさしくつまんで、頭をこんがり、中までしっかり火を通す。
そうして出来上がったエビフライの、美しきコト。
うっとりします。
なにより甘い香りが食欲くすぐり、写真を撮るのもそこそこに、エビに一礼!
喰らいつく。

加水をしていない正直なエビ。
しかも不必要に伸ばして大きく見せたりもせず、パン粉は軽付き。ナイフを当てるとスパッと切れて、その断面のうつくしきコト。
レモンだけを搾って口にふくむとエビの甘みが口に広がっていく。
カラッと揚がったパン粉衣がカサリと口に散らかって、ムチュンと歯切れるエビと一緒にとろけてく。タルタルソースとからめて食べれば、これがホントウのエビフライだよ…、って口の中で大きな声がするような味。

eze-z2e-z3おいしいエビフライに出会うと、どれだけ残さず食べられるか、ってことに挑戦したくなる。

頭の中の味噌は指でこそげとりつつ、そのまま指で舌に運んで舐め回す。
足はパリポリ、ひと噛みごとに口の中でエビが暴れるようなおいしさ。頭の中にもタップリ肉がしのんでて、それがスルリとキレイにとれたそのうつくしさにウットリします。
エビフライも終わりに近づくとナイフ・フォークをすっかり置いて、あとは手づかみ。バリバリムシャムシャ、一心不乱にしゃぶって食べる。オヤジだったらどれだけキレイに食べるんだろう…、って思うとなんだか隣に座って食べてるみたいな気持ちになった。
間もなく一年。本当にいなくなったんだなぁ…、って今日はしみじみ感じてちょっと涙が出ます。
またまいりましょう。親父に会いたくなったら来よう…、と思って帰る。オキニイリ。

 

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