泰明庵の冷やしカレー蕎麦

昼、有楽町で蕎麦にする。
「泰明庵」という老舗の蕎麦屋。泰明小学校の近くにあって、路地に面した小さなお店。表のしつらえはいかにも街場の蕎麦屋という風情にて、窓にかかったよしずが涼しげ。
ランチどきを過ぎた時間です。店の中はのんびりしてて、それでもぱらりぱらりとお客様がやってくるのが人気を長く継続している店ならでは。
厨房の前の席につきます。商品を受け渡すための窓の上には商品札がずらりと並ぶ。蕎麦もあれば丼もあり、天ぷら単品におつまみ料理と多彩で多様、なんとサービス精神旺盛なこと。座ると同時に注文してる…、なのにあれも食べたい、それも食べたいと気持ちざわつく。腹が鳴る。

冷やしカレー蕎麦を選んでたのむ。
蕎麦を茹でて、冷たい水でザブザブ洗ってしめておく。
冷たいままのそれを丼におさめたら上から熱々のカレーを注いでできあがり。
器の上にはゆらりゆらりと湯気が漂う。なのに器を手にするとひんやり冷たい。
ドキドキします。
箸を突っ込み麺をそこから持ち上げる。
出てくる蕎麦はキリッと冷たく、歯切れも喉越しもざるそばのそれ。熱々のカレーがからむとほどよきぬるさになるのです。カレーの温度もほどよくなれば麺の温度もほどよくなってこころおきなくそれぞれの味に没頭できるのがいい。

カレーの一口目はスキッと酸っぱい。鰹節の出汁の酸味でしょうネ…、それに続いて旨味がグワッと顔をのぞかす。カレーの香りが無かりせば典型的なるお江戸のそばつゆ。ぽってりしてます。やさしいとろみでそばにしっかりしがみつき蕎麦そのものの食感もなめらかにする。具材は豚バラ肉と玉ねぎで存外たっぷり。玉ねぎがシャキシャキ感を残しつつもカレー色になるまで煮込まれ蕎麦のかわりにとろけてくれる。
それにしてもこのスープ。すっぱい、うまい、ヒリヒリ辛い。熱々じゃないから一口目から食べやすく、冷たくないから体を無粋に冷やすことがない。今日みたいな日にはぴったりな蕎麦!
と思って食べはじめたのだけど、あとからあとから辛さが追いかけやってきて頭のてっぺんから汗が噴き出し背中ぐっしょり。それもよかろう、夏の味。

 

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