沼津港の寿司、マンナのナポリターノで〆る夜

夜、無性に寿司が食べたくて沼津港がもし空いてたらそこで小腹を満たしてやろうとやってきてみる。
本格的な夕食時にはまだ早かったからでしょうか…、すんなり座れる。
しかもメインの板前さんのすぐ後ろ側。
声を気軽にかけられて、握ってもらった寿司をそのまま手渡ししてもらえる一等席で、気合を入れる。お茶を湯呑にたっぷり注ぎ、今日おすすめのネタが書かれた黒板をみながら今日の傾向と対策を組み立てる。
隣に座ってるおじさんが、ずっと刺身をたのんでそれで焼酎の水割りのんでゴキゲン顔。なるほど車を使わず気軽にこれる回転寿司は、居酒屋使いに適したお店。へんてこりんな居酒屋で刺身の盛り合わせをたのんで食べるよりも便利でお値打ちなんでしょうネ…、オモシロイ。

貝の入荷が今日は少ない。
夏という時期、海の温度が高くなるからしょうがないのでありましょう。
活つぶ貝と同じく活のホッキ貝。
この二種類が自信をもっておすすめできる今日の貝…、というのでたのむ。
ゴリゴリ奥歯で潰れるつぶ貝。
ホッキは軽い渋みとムチュンと歯切れる食感がおいしくたのしい。
生の白イカはハリがあって最初はパリパリ、固くて歯切れる。
ところがシャリとまじると一転、ねっとり、強いとろみで粘って消える。

脂の乗ったシマアジはゴリゴリ歯切れる。
同じく脂の強いぶりの中でも、最も脂が濃厚なハラミの部分はヒヤッと口の中でとろける。よい脂って口溶けがよく、口をベタベタにしないところがオゴチソウ。
本マグロの赤身も脂がおいしい部分。ウニを食べてるような香りがほのかに漂い、最後に酸味で口をスッキリさせるおいしさ。
シャコをください…、っていうと「ガレージね」ってお決まりの文句と一緒にやってくる。甘めのツメがシャコの風味をおいしくさせる。生のタコはムチュンと歯茎に張り付き撫でる。今日一番のゴチソウは炙った煮穴子。ほどよく満ちる、満たされる。

 

関連ランキング:回転寿司 | 新宿三丁目駅新宿駅新宿西口駅

 

寿司を食べると不思議と〆に、熱くてスルスルしたものを食べたくなる。
食感の違ったものを食べたいというのと、寿司で冷えたお腹をあっためたいという理由からだと思うのだけど、蕎麦であったりうどんであったり。あるいはラーメンだったりを食べると気持ちまでもが満たされる。
今日もなにか食べたくてあそこにしようか、そこにしようかとかなり真剣に思案した。
そうだ…、ひさしぶりにあれにしようか…、と中村屋改「マンナ」に来てみる。

ナポリターノっていう不思議な洋食料理があってそれを目当てに。友人はコールマンカレーをとって、お寿司で冷えたお腹を芯からあっためる。
それにしてもかつての中村屋とはまるで違ってカジュアルでビアホールみたいなお店になった。かつてのうやうやしい雰囲気がなくなってしまったことは残念で、でも料理は昔のままのおいしさ。サービスのうやうやしさはそのままでありがたいなと思ったりする。

さて、目当てのナポリターノ。中華料理で使われる揚げた平打ち麺を土鍋でトマトソースで煮込む。マッシュルームとアサリの水に、トマトが具材。粉チーズで味をととのえたのしむという、不思議な料理。
トマトスープの中にはたっぷり鶏挽き肉がまじってて、味はどこかボルシチみたい。ナポリターノと名前はついているけれど、一向にパスタっぽくはないののですね。カレーも含めてココの料理は「インド・ロシアに中国料理」がベースになってる。ユーラシア大陸の「ユーロ」の部分を省略し、「ラシア」だけにした。つまり「ラシア料理」というジャンルと言えばたのしい。オモシロイ。
揚げたことで麺に無数の穴ができ、そこにスープが入ることで麺がトロンとスベスベしてくる。歯ごたえはなくペロペロ、歯茎や舌を撫で回す感覚だけがのこってスープと一体化。好きだなぁ…、ってしみじみ思った。エビがタップリ入ったクリームコロッケをおかずにペロペロ。オキニイリ。

 

関連ランキング:カレーライス | 新宿三丁目駅新宿駅新宿西口駅

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。