河豚で福呼ぶ、岐阜の夜

fuku1fuku2fuku3岐阜で小さな忘年会。河豚を食べます。ゴチソウです。
旧市街地の、今は寂れてしまった繁華街。
「ふぐ井」なる小さなお店で、お店の中はかなりニギヤカ。さすが忘年会シーズンです。お座敷ではグループ客が忘年会の真っ最中。お酒が次々運ばれて、今でもこんなニギヤカな宴会があるんだ…、ってちょっとビックリ。てっさを食べて食事をはじめる。
薄切りにした河豚の肉。ネットリしていてそのまま食べるとじんわり旨みが口に広がる。最初はコリッと歯ごたえがありそれが徐々になめらかになる。ずっと口の中でたのしみ続けたい。そんな気持ちになるオゴチソウ。ネギを巻いたり、湯引いた肉に皮を巻いてポン酢にくぐらせ味わい食べる。あぁ、いいシーズンってニッコリします。

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河豚ちり炊きます。お店に入ったときにはすでに土鍋が置かれ、ラップをかけた鍋の具材が横に置かれておりました。てっさが終わり始めたところで、コンロにパチッと火がつけられて、あとはご自由にやってください…、と。
ハハハ、なかなかカジュアルでよし。
タップリの白菜、豆腐にキノコさまざま。骨付きの河豚のぶつ切りを次々入れてクツクツ煮立てる。おいしい香りがやってくる。もともと鍋の中には昆布が入っていただけ。だから最初に食べた白菜は白菜らしいキッパリした味。炊いてるうちにどんどん骨の旨みがでてくる。それにつれこれが同じ白菜か?ってビックリするほどおいしくなってく。おいしいちり酢にタップリもみじおろしを溶かす。これがビリリと案外辛くて、お腹の中があったまる。

fuku-karaageそれにしても河豚の肉の美味しいこと。
フウフウしながら指でつまんでパクリと食べる。
必ず骨に前歯が当たる。
その瞬間がおいしいのです。
前歯でしごいて肉をこそげながら味わう。すると骨の周りのゼラチン質がジュワリ滲んで口を潤す。
食べ続けると唇とペトッとプルプルしてくるような、その独特にウットリします。
しかも場所によってまるで食感が違っているのもおもしろく、特に胸ビレ部分のプルプル、スベスベ、なめらかなること。
一心不乱にただただしゃぶる。

河豚の唐揚げがやってきます。
骨に肉、皮に衣が一体となりカラッと揚がった唐揚げ世界の王様がコレ。河豚独特の濃厚な味が衣にまでも染み出して、どこを食べても味わい深い。これをつまんだ指までもおいしくなるのが困りモノ(笑)。

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鍋の中をキレイに平らげ、そろそろ〆の雑炊タイム。お店の人が一旦厨房に鍋を引き上げ作ってくれる。お餅が中に入りますけどいいですか…、って聞かれて、ダブルで入れてくださいってお願いをする。
出来上がった雑炊のポッテリとして、粘り気タップリ。玉子も汁もご飯もすべてが渾然一体となった姿に思わず声が上がってしまう。
塩で味を整えただけ。なのに旨みが口に広がる。最初はネギをパラリとチラシて河豚の味わいを思う存分、素直に味わう。ところどころに餅のかけらが閉じ込められてて、それがトロリと伸びて歯茎を撫でる。
お代わりねだって今度は海苔にちり酢を加え、さっぱり味にして〆る。河豚を食べると冬を感じる。間もなく年が変わる冬。元気を出してがんばろう。

 

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