汁を吸い込み太ってふくらむ、讃岐味庄、朝のそば

高松の朝。冷たい雨の降る朝です。
昨日の高知は汗ばむ暑さ。それが一転、街を歩く人たちもコートに襟巻き、背中を丸めて足早にゆく。
あったかいものを食べたいなぁ…、と駅裏にあるうどん屋に行く。
「味庄」という手打ちうどんの早起きの店。売り切れじまいでお昼過ぎにはもう閉店という、讃岐らしさがぷんぷん漂うオキニイリ。
とはいえ目当ては「蕎麦」であります。日本のどこの地方の蕎麦とも違った不思議な蕎麦をここでは食べられる。案外人気もあるようで、今朝も2人ほど蕎麦を注文して食べていた。カウンターで「そば小」と注文すると茹でおきの麺を湯通しし丼にいれてそのまま手渡し。出汁の入ったタンクがあって、蛇口ひねってジャーッと汁を注いで完成させる。

セルフで天ぷら。
ちくわとれんこんを盛り付け一緒にお稲荷さんをもらってひと揃え。
都合540円という、これまた讃岐的なるお手頃価格。
窓際にあるカウンターに座ってニッコリ。
いただきます。

それにしても特徴的で独特な蕎麦。
黒い。
そして太くて四角い。
断面ほとんど正方形でねっとりしてます。スーパーで袋に入って売られてる蕎麦のような姿でけれど不思議な弾力があるのですネ。
ムチムチしていて、かと言って噛むととろけて粘るようなことなくスパッと歯切れてスルンとお腹の中に収まっていく。うどんと蕎麦のハイブリッドのような味わい…、オモシロイ。

お稲荷さんはみずみずしい。きつねうどん用に炊いたお揚げを絞らずそのまま開いて使う。胡麻をちらしたシャリは酸っぱく、お揚げの甘さと一緒になってほどよく感じるようにできてる。
噛むとお揚げがジュワッと煮汁を吐き出し、ご飯がぱらりと散らかっていく。この独特がオキニイリ。
ちくわの天ぷらは指でちぎって蕎麦の上にちらして食べる。れんこんの天ぷらにはウスターソースをかけて食べるのが讃岐的なのかなぁ…、うちではずっとそうだった。ウスターソースの酸味と風味がちょっとハイカラ味にして洋食風になるのがたのしい。

蕎麦にちらしたちくわの天ぷら。
どんどん汁を吸い込んで、衣ぽってり、とろけるように温まる。
汁を吸い込んでいくのは天ぷら衣だけじゃなく、蕎麦もグイグイ汁を吸い込む。そのさままるで博多うどんのごとき勢い。たちまち丼の中の水位が下がってく。当然、汁を吸い込んだ蕎麦は膨らみ汁をかける前には凛々しく角張っていた形がどんどん丸くなる。
席を一旦立ち上がり、汁を再び注いで食べる。
いりこの香りがふわりと漂い、塩の旨味が力強くておいしい汁です。蕎麦と一緒にゴクゴク飲んで、お腹の中にきれいに収まる。朝の寒さに背中を丸めてやってきた店。お腹も気持ちもあったまり背筋をしゃんと伸ばして出ます。仕事の移動といたしましょう。

 

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