気取らない上等、吉野鮨本店と日本橋のロータス

昼、寿司にしました。
東京駅から歩いてちょっと。高島屋の近くにある「吉野鮨本店」。
とても普通の寿司屋です。カウンターがあって中で職人さんが寿司をにぎって、テーブル席に小上がり数席。
気軽なムードで特に昼はお決まりの定食だったりちらし寿司とか値ごろな値段で揃ってる。チャチャッと時間をそれほどかけず寿司でお腹いっぱいになれるお店ってとてもうれしい。
3000円のにぎりをもらう。
イカにマグロの中トロ、赤身。白身が2貫にカツオにホタテ。いくらの軍艦に蒸したエビ。まず9貫がゲタの上にズラリ揃ってやってくる。煮きりをあらかじめ刷毛でほどこしていて、そのままパクリと味わえる。

若干やさしいシャリの味。もうちょっとだけお酢が強めのほうがボクの好みではあり、けれどネタの持ち味を味わうのにはちょうど塩梅がいいのでしょうネ。代わりにガリはかなり酸っぱく、寿司の合間にガリをかじって口の中をリセットさせる。
遅れて巻物がやってくる。カウンターに座るとこうして時間差で次々寿司がやってくるのがたのしくて、食べる順番をどうしようかと思案しながら食べるというのもまたオモシロイ。白身に鉄火、それからかっぱと三種類。最後に炙った煮穴子と卵焼き。ふっくらとしてやわらかな薄い卵焼きでしゃりをやさしく包むやりかた。お江戸の粋でござんしょう。

 

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食後にコーヒー。吉野鮨の向かい側にある「ロータス」という喫茶店。
昔、この界隈は食事がおいしい喫茶店がたくさんあった。
ココもサンドイッチがおいしくて、よほど食後のおやつにと思ったけれど、大人だから我慢した(笑)。
喫茶店で食事をして、食後にコーヒー、タバコを一服という昼の愉しみはすっかり過去のものになっちゃったのかもしれないなぁ…、なんだかすごくもったいない。
喫茶店が好んで出店していた小さなビルが壊され、いくつかまとめて大きなビルになっちゃうとそこに入るのは喫茶店じゃなくスタバやドトール。売ってるものは同じだからと、デベロッパーは思うんだろうけどまるで違った別のモノ。スタバみたいなスマートでよそよそしいほど合理的な空間にはない喫茶店の良さは絶対代え難い。

アイスコーヒーをもらいます。
ここのアイスコーヒーのグラスが独特。楕円形にひしゃげた断面。そこに近いところがくぼんで、その凹みに人差し指と親指を引っ掛けるようにしてもつととても持ちやすい。
薄いガラスに口あてて、グラスをちょっとかたむけるとカランと氷がグラスにあたって甲高いけどやさしく涼しい音が口から響いてくるのも、また乙なもの。スッキリとした後口のよいアイスコーヒー。コクリコクリと飲みながら、やっぱりここの焼きサンドイッチを食べりゃよかったってちょっと後悔。しばらくぼんやりいたします。

 

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