松島や、あぁ松島や、カキアナゴ

月に一度の大人の遠足。
東北地方の飲食店の人たちとバスでたのしく移動しながら名所巡りシリーズの今日。
今回は松島観光をすることにした。
日本三景のひとつであります。昔、一度来たことがあるはずなんだけどまるでそのときのことを思い出せない。だからすべてが新鮮。遊覧船にものって松島湾をぐるり一周。
風光明媚な自然の中に、海苔やわかめに牡蠣の養殖場に漁場。人の営みが混ざり合う。重なり合う多くの島が震災直後の津波から街を守ってくれたとも言う。そう思いながら船の外を見つめていると、なんだかしみじみしてきちゃう。海があり島がかさなりあって景色を作る…、ボクが産まれて育った瀬戸内地方もそういう地形で、ただ松島のように外海と直接つながることのない箱庭的なる穏やかな海。恵まれてたなぁ…、とまたしみじみ。

陸にあがって、平成の大改修が終わったばかりの瑞巌寺。寺の正門を背にして見れば参道の向こうに明るい海がある。前は海、後ろは瑞巌寺とは、学校で習った斎太郎節の歌詞の世界がまさにここ。
その参道もかつては両側に鬱蒼とした杉の巨木が立ち並び夏もひんやり日陰ができてた。ところが津波の塩害でほとんどの木が伐採されて、今では明るく眩しい参道。杉の若木が植えられていてあと400年もすればかつての景色が戻る。ボクらの時間の単位とまるで違った単位がこの世に存在する…、ってその事実にまたしみじみと頭を垂れる。
その瑞巌寺…、カメラのレンズで収めきれない壮大さ。ただひたすらに拝むだけ。

さて昼食を松島名物でと、田里津庵という店にくる。
松島の中心街から車で10分ほども走ったところ。しかも曲がりくねった道をただただ上がった陸の上にある。
民家作りのお店です。
中に入るとひんやり暗くて目がちょっとビックリします。
厨房の一部が客席の方にせり出していて、蒸気で中が煙って見える。そこに土瓶がずらりと並んで、聞くと中には出汁が入って温められてる。メニューは穴子とカキフライだけ。穴子はひつまぶしスタイルの食べ方で、それに使う出汁がそこでずっと温められているというのであります。オモシロイ。暗い入り口ロビーの向こうには大きな窓が明るい客席。窓の向こうには松島湾の景色が大きく見て取れる。景色が何よりゴチソウという店でござった。さてランチ。

牡蠣と穴子の両方を楽しむことができるコースを選んでたのむ。
まずは前菜。
かぼちゃの擦り下ろしで作った豆腐。
プルンとなめらか。甘めのあんがかかってとろりとお腹を撫でる。
穴子の天ぷらを追加でたのむ。
お待たせしました…、ってやってきたお皿に主役のようにあるのが茄子。
その後ろ側にはかぼちゃがあって、穴子の天ぷらって書いてあるんだから穴子だけでいいのになぁ…。
そうでなくても盛り付けで主役になるべきは穴子だろうよと思わず突っ込む。
ただ天ぷらにされた穴子の分厚くふっくらたくましいこと。香りも良くてサクサクとした衣が穴子の食感、旨味を引き立てる。しかも穴子一尾分を使った天ぷら。納得します。

さてカキフライ。小ぶりの牡蠣です。そこに細かなパン粉をカチッとまとわせてこんがり仕上げる。パン粉自体にほのかな塩味がついていて、ソースいらずで味が整う。なかなかの味。
穴子は軽蒸し。パリッと焼いて仕上げてる。タレが甘めで蒲焼味。これまた分厚く風味ゆたかで噛むとじゅわっとほどよき脂が滲み出す。まずはそのまま丼で、薬味を加えて味わった後、出汁で茶漬けにという食べ方。昔はとても新鮮だった。ところが今ではすっかり馴染みの食べ方になった。
ほどよく満足。さて移動。

 

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