東北の旅を、また牛たんを食べ、〆る昼

宮城県の大崎市。沼部という在来線の小さな駅の駅前に、あたらしくできたばかりの「とみ田」という店。
駅前食堂と看板にはあり、けれど駅を乗降する人のほとんどすべてが学生たちというのどかな場所の小さな一軒。
つい最近まで、コンビニエンスストアがあってその跡地。

お店の真ん中に厨房があり、厨房に面してカウンター。
その反対側にはソフトドリンクやお酒が置かれたショーケース。ちょっと不思議な景色になんだかワクワクするようなオモシロイ店。セルフサービスというのが気軽で朝からお客様がやってくる。

店をやられたのは飲食店の経験のない主婦。仲間を集めてなんとかものにならないか…、と、同じ地域の飲食店の経営者さんをたよって開業までこぎつけた。
作業はまだまだぎこちなく、けれど一生懸命だから街の人たちはあたたかい。
ホルモンと野菜を味噌ダレで炒めた一品。ご飯のおかずにも、酒の肴にもピッタリとくるガツンッとした味。鶏がらスープをベースにした醤油ラーメンや味噌ラーメン。チャーシューだけは自家製でたっぷりのっかりご飯のおかずになってくれそうな力強さにいいなと思う。

昼のピークの前の状態を視察して、それから移動。件の店の店主が修行をした店で、夏の季節商品の試作に試食。
胡麻ダレうどんをまず食べる。
青森のうどんのおいしいお店で教わった細打ち麺。
よじれて仕上がる丸い断面の細麺で、ツルツルなめらか。ゴリゴリ固く噛みごたえのあるオモシロイ麺。
それをトップリ。
胡麻ダレに浸して食べる提案。タレもおいしく麺の食感もいいのだけれど、まだまだ長く仕上げられない。稲庭うどん位の長さはほしいよねぇ…、と、試作をしながらいい状態に仕上げるつもり。

それにしても胡麻という食材のすばらしいコト。
夏の食欲はワガママで、さっぱりとしたモノを食べたいと思う反面、元気のでるような味も求める。冷たい麺は涼しげで、けれどそれだけ食べると夏の暑さに負けてしまいそうになっちゃうところ、胡麻ダレのようなどっしりとした味や食感と一緒に食べると、ホっと気持ちが安心できる。滋養を感じるよき提案。

それからタレカツ。新潟名物を再現します。
カツは食べたい。けれどかつ丼のようになると衣の食感がたのしめないし、何より夏には暑苦しい。
そこでタレカツ。パン粉細かで油切れがよく、和風のタレに浸しているから油がほどよくなじんでくれる。よくできてはいるのだけれど、もっとカツを薄く仕上げてみましょうか…、とこれまた課題がひとつ出る。

今年の夏の一番推しの料理を食べる。
鰻丼と仙臺牛タンのセットというコレ。分厚いタンの芯の部分をこんがり焼いて、浅漬、南蛮味噌をそえたメインに、蒸さずに地焼でザクッと仕上げた鰻をのせた牛丼という、どちらも夏の体に元気をくれそうなものの組み合わせ。
テールスープが後からおいかけやってきて、そこに胡椒をたっぷりほどこしゴクリと飲むと、体の隅々に滋養がみちて行き渡る。炭で焼いたわけではないから風味はちょっとおだやかで、けれどよどよき状態の牛タンは、地方都市でもおそらくこれからブームを産むであろう食材。だって肉屋やスーパーで気軽に買える食材でもなく、だから飲食店で食べるべきもの。
地焼の鰻はバリッと歯切れてクシュッとちぎれ、口の中にジュワリと脂をにじませる。好みの鰻にウットリします。そろそろ帰る準備です。それにしても今度の旅はずっと牛たん食べた感じ…、オモシロイ。

 

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