来る、を観る!

映画を観ました。

「来る」というタイトルのホラー映画。
中島哲也という人が監督した映画で、この人の「告白」って映画が好きで、ただそれに続いて作った「乾き」なる作品に心おられて、観るか、観まいか気持ち定まらずにずっといた。
「来る」というタイトルのせいか、お笑い芸人ザキヤマタイアップのポスターが投入されたりして、苦手な気持ちに拍車をかけたりしたのだけれど、映画館で流れた予告フィルムをみて、こりゃ、観なくちゃと思って観た。

映像の映画です。
物語自体もよく、配役も見事で見応えのある内容ではあったけれども、なにより映像の力がすごい。
オープニングとエンディングの合計1分ほどで1800円の価値が十分あるんじゃないかと思えるほど。
CMフィルムをずっととっていた監督らしさが随所にみられる。
グロテスクなほどにうつくしいモチーフがドロドロと湧いて出るような映像の積み重ねが、ザワザワ気持ちを不安にさせる。

内容は、おそろしい「あれ」がやってくる。
その「あれ」を退治しようと除霊師たちが戦う物語…、というものなのだけれど、この映画のすごいところがその「あれ」の実体をみせないところ。
そもそも人にとって一番怖いものは「正体がわからぬもの」を感じてしまうというコトで、だからこの映画の怖さは一級品。最後の最後まで正体不明でなのに怖いという描写がスゴイ…、と感じ入る。

能天気で無邪気な嘘つきを妻夫木聡、過去のある寡黙な男を岡田准一が見事に演じる。
心のない女を演じさせると松たか子はピカイチだし、黒木華にはすっかりキツネが憑いていた。柴田理恵の除霊師なんざ、あまりにリアルでこの人の職業は口寄せだったんじゃないかと思わせるほど。
悪霊と人との壮絶な戦いシーンを期待していくと拍子抜けする。でもそんな戦いなんか描写しなくてもスゴイコトがおこったに違いないと納得させるだけの力ある映像、そして物語。できれば大きなスクリーンでと思う映画でもありました。

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