朝の高松、釜抜きうどんの徳島の昼

高松の朝。ホテルのバフェで腹ごしらえ。
同じホテルの同じスペース。調理人も同じでしかも使える食材もほとんど同じ。
お客様が朝に食べたいと感じる料理にあまり変わりがあるわけじゃなく、だからいつほとんど同じ料理が並ぶ。
泊まりなれた身としてはその「いつも同じ」が案外ウレシク、バフェのラインを見る前に大体、食べるものが決まってお腹をならす。
ただ、やっている人にしてみればそのいつも同じに飽きることがあるんでしょうネ…、ときどき変わる。大抵変化はちょっとづつ。ところが今日はかなり大胆に配置が変わり、その内容も変わってました。焼売がなぜだか姿を表して、思わず取っちゃう。見るからに冷凍食品を蒸したもの…、ってわかるんだけどお初の料理を胡麻をまぶしたレタスと一緒に食べて変化をお腹に入れる。

寂しい変化もありまして…、スープが姿を消しちゃった。
季節、季節で変わるポタージュスープでお腹を潤す代わりにお粥。
日本風の白粥に明太子とか塩昆布、胡麻にたっぷり鰹節。
それをグルグルかき混ぜて、これも日本的なるお米のポタージュと思って食べた。

パンを一枚こんがり焼いて、そこにスライスオニオンとグリルベーコンをたっぷりあわせる。
パンに具材をのっけてパタンと二つ折り。
即席サンドイッチができあがり、噛むとクシュッとオニオンスライスが潰れて口がみずみずしくなる。

焼いたベーコンの脂の香りが口に広がり、最後に玉ねぎの辛味でピリッと幕を引く。玉ねぎが甘くてなによりみずみずしくて、今日一日のよき始まりとなりました。

徳島に一ヶ月ほど前にできたイオンモールで視察に試食。川っペリ。大きな橋の橋梁を避けるようにして建つ建物で、施設計画に随分苦労したんだろうなぁ…、と思って中に入るとやはり、どこか窮屈。

小売の売り場は見るものがなく、代わりにレストランフロアの充実ぶりに目を見張る。
最上階に位置するシネコンは、なんと最新式の「MX4D」のスクリーンを持つかなり気合の入った内容。つまりココは、ショッピングモールというよりもレストラン付きの映画館だというのが正しい…、ような場所。
その分、出店している飲食店の競争激しく、これからおそらく熾烈な戦いがくりひろげられるのでしょう。さて試食。かぐら製麺所というセルフうどんのお店を訪ねる。

うどんの店にしては大きな面積を占め、中を見ると立派な製麺機が置かれてる。そこで打ったばかりの麺を大きな釜で茹で上げる。
しかも釜が何槽かにわかれてて、右から左へとうどんを移しながら茹でてく。絶えず一番右側には入れたばかりの硬いうどん。一番左は冷やして〆て食べるのにいい状態で、熱い麺をたのむとひとつ手前の麺をたぐってそのまま丼の中に入れるというモノ。

「釜抜き」という昔は当たり前だったうどんの食べ方。今では作り置きがきき、麺の歯ごたえがたのしめる茹で置き麺が主流になった。けれど小麦の風味や麺の食感をたのしむのなら、〆ずにそのまま食べるほうが本当は美味しい。
その状態の麺にたっぷり薬味を乗せた「薬味ぶっかけ」。
揚げたゴボウに大根おろし、三つ葉にネギに鰹節。削ったゆずの皮をのっけて甘辛タレをかけてグルグル混ぜて味わう。混ぜれば混ぜるほどうどんとタレがからんでネットリ、トロミがでてきてタレの旨みが麺に染み込む。
ヌッタリとして口全体を撫で回すような麺の食感は格別で、なによりお腹があったまる。悪くないなと思って満足。午後のコト。

 

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コメント

  1. Eiko

    イオンシネマは買収される前は日本で最初のシネコンのワーナーマイカルでしたが、なぜだか四国はシネコンが熾烈な戦いなんですよね…
    私がワーナーマイカルにいた頃も、高松は注力館だったなぁ…ということを懐かしく思い出しました。

    • サカキシンイチロウ

      Eikoさん
      ワーナーマイカル…、ありましたね。
      日本初めてという触れ込みで海老名にできたときには、ワザワザ行った記憶があります。あぁ、アメリカが日本にやってきたってワクワクしたものでした。
      徳島という小さな街に、これほど立派なシネコンができるなんて…、とビックリしました。ショッピングモールの差別化はもうそういう部分しか残されていないのかもしれないです。

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