渋谷の朝のコッドロー、お昼はお蕎麦、秋本番

渋谷の朝。「トップ」ではじめる。
世界で一番有名な交差点に面して建ってるビルの地下。
なのだけど地下に降りてく階段はその交差点に面したところにはなく、その裏っ側。怪しい看板が建ち並ぶ路地に面したとこから降りる。
オレンジがかった黄色の看板。トップの下に「新渋目沼宿谷黒津」と書かれてて、なんのこっちゃと最初は思う。ジーッと見ると「新宿・渋谷・目黒・沼津」と書いてあるんだとわかって笑う。
ちなみに新宿の店は今は閉店。調べてみると目黒にも沼津にも今はなく、渋谷のお店だけになってしまったみたい。昭和風情の愛煙家にやさしい店です。続々と昭和紳士がやってきて、タバコを吸っては煙を吐いて、コーヒー飲んで帰ってく。

カウンターの中でコーヒーをおとし、料理を作っている人も昭和な紳士。
髪は真っ白。にもかかわらず背中はシャンと伸びた矍鑠としたおじぃちゃまで、動作キビキビ。おなじみさんと交わす会釈と笑顔がステキ。見惚れてしまう。
ずっとこのままあってくれればいいのになぁ…、って思ってのんびり。

ブレンドコーヒーにサンドイッチをお供にします。
コッドローっていう名前のここ独特のトーストサンドで、新宿に店があった頃にはよく食べていた。
今日は本当にひさしぶり。
サイフォンだてのコーヒーです。甘い香りを思う存分たのしめるよう、口の広いコーヒーカップでやってくる。昭和喫茶のコーヒーの特徴といえば酸味にあったと思うのだけど、最近は、サードウェイブ系の本当に酸っぱいコーヒーが増えてこういう店のコーヒーの酸味のやさしさが際立つ感じ。ここのコーヒーも最初は苦くゆっくり甘みが混じってきたと思うとやさしい酸味が顔を覗かす。居心地の良い興奮とでもいいますか…、朝の目覚めにありがたい。

さてコッドロー。こんがり焼けたトーストブレッドで蒸したタラコを挟んだ料理。ほんの少しのマヨネーズで固められた魚卵が口の中でパラリと散らかるゴチソウ。
口が一瞬乾くのです。パラパラとした魚卵が口の中の水分をみんな吸い込み乾かせる。パンも焼けてて乾いているから、一瞬乾きの戸惑うのだけど噛み味わってるうちにゆっくりとろけはじめる。タラコの風味と強い旨味、やさしい塩気がパンと混じってしみじみおいしい。
丁寧に作り込まれた料理ならではの丁寧な味。コーヒーのお供にいいのは当然ながら、シングルモルトのお供にしたらどれほどおいしくしあわせだろう…、ってたのしい妄想。500円といううれしい値段がコーヒーと一緒にたのむと100円引きになるというのもありがたし。

 

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朝に続いて渋谷でランチ。蕎麦を食べようと「福田屋」に来る。
渋谷の街のど真ん中。昔はひと癖、ふた癖ある飲食店が並ぶおいしい路地だった場所。今では猥雑な店が入り交じるちょっと妖しい通りになった。
それでも昔と変わらず凛々しい姿のままで営業。
いい意味で渋谷らしくない上野や浅草にある店みたいな雰囲気で、そう言えば銀座線で渋谷と浅草はつながっている。昔の渋谷はこういう店が似合う街だったのかもしれないなぁ…、って思わせてくれる大人なムード。
ボクが座った席の前のテーブルには予約の札。箸と小皿にお酒用の小さなグラスがセットされてる。昼から蕎麦屋で酒をたのしむ粋な御仁がいらっしゃるんだ…、と思ってニッコリ。蕎麦たぐる。

かき揚げ付きのもりそばたのむ。温かいの?冷たいの?って聞かれて熱いの。大きな器に熱々のツユが入ってやってくる。かき揚げ別盛り。
エビや三つ葉を具材に揚げたカリカリサクサクをまずかじり、熱々のツユに蕎麦をくぐらせひと口、ズルン。ドッシリとした出汁の風味にかえしの酸味。角張った蕎麦の食感もよく、あぁ、おいしいとまたニッコリ。
かき揚げをタレの入った器にドブリ。箸で押し付け沈めると空気の泡に混じって油がキラキラ浮かぶ。そこに浸してたぐりあげる蕎麦のなんとおいしいコト。天ぷら衣の油の風味。焦げた三つ葉や玉ねぎの風味や味わい。むっちりとしたエビがゴロゴロ転がりだしてタレと一緒に口の中へとやってくる。
添えられた薬味はわさびじゃなくておろした生姜。油の風味をスッキリさせて、スルスルハフハフ味わい、食べる。最後に蕎麦湯をタレに注いでゴクリと飲んだ。オキニイリ。

 

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コメント

  1. ちい

    今日解雇通告を受けました。
    また福田屋さんのおそば食べて、元気になって次の仕事見つけます。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      ちいさん
      それは大変でした。たのしくてやりがいのある新しい仕事が待ってくれている…、と思う気持ちを大切に。おいしい物を食べたい気持ちと、おいしいものをおいしく感じる気持ちがあれば、まだまだ絶対大丈夫。
      ボクも新しい仕事をものにしなくちゃと一生懸命。一緒にがんばりましょう!

  2. ちい

    おかげさまで、次の仕事が見つかりました。
    おいしいものに勇気と元気をもらって、来年新しいスタートを切ります。
    一緒にがんばりましょうとのお言葉、とても嬉しかったです。今年の年越しそばは福田屋さんに行こうかと思居ます。
    おいしいものと、楽しいものがたくさんの人生を目指します。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      ちいさん
      わぁ、良かった。たのしい仕事が待ってくれているとうれしいですね。いい仕事ができたらおいしいモノで次のたのしい仕事の心の準備をする。その繰り返しがいい人生を送る糧になってくるんだろうと思います。
      ボクもそろそろ年越しそばをどこにするか考えなくちゃ!

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