最近のスターバックスはどこか「賢い」…。

ひさしぶりにスターバックス。
アイスラテをくださいってお願いしたら、店内用のマグカップでご用意してもいいですか?という。
深く考えること無く「はい、いいですよ」って言って、一緒に「あらびきソーセージ&スクランブルエッグイングリッシュマフィンをたのんで待った。
しばらくして手渡されたトレイの上をみて、あぁ、そうだった。
アイスラテがマグに入って置かれてる。氷が浮かんでいなければ熱いラテのようにも見える不思議な景色。
ここのお店ではもうガラス製のグラスは使われない。マグで冷たい飲み物を飲むのに抵抗があればテイクアウト専用のプラカップを選べばいいのだろうけれど、それはそれでまた違った問題を生む。

コロナ以降、スタバはどうも「どこまで品質を落としてもお客様は大目に見てくれるか」というこれからのサービスの最低水準を探り出そうとしているように見えたりする。
大目にみることができる基準って、お客様ひとりひとりの人生や経験、価値観や感度の中に用意されててシチュエーションで使い分けられるものであったりするのはたしか。例えばボクも家でアイスコーヒーを飲もうと思って、手近なマグに入れて飲んでしまうことはある。でも母にマグでは絶対出せない。「そんな子に育てた覚えはありませんよ」って叱られるのに決まっているから。

基準が下がれば使い勝手は気軽なものになっていく。
けれど基準を下げすぎると飲食店ではなく、食品物販店になってしまうようなことにもなり、今のスターバックスがその境界線にあるんじゃないかと思ったりする。
今日たのんだソーセージエッグマフィンに限らずすべての料理は温めてもらうだけで出来上がる。
切ることもない。重ねることもなく、取り上げ温めお皿に置くだけ。
おいしいんですけどね…、もっちりとしたマフィンブレッドの食感や温めるだけで仕上げるために損なわれてしまう風味を補うトマトソースの香りや味わい。賢い人が考え、賢い人がシステムを作り上げた賢い仕組み。よく考えたなぁ…、ってしみじみ思うけれど果たして飲食店やサービス業と言った産業に対して「賢い」というのは本当の褒め言葉になるんだろうか…、とも思う。

ドトールコーヒーと比べると、方向性の違いが明らか。
賢さよりも真心でもてなそうという気持ちで出来上がっているのがドトールなんじゃないかと感じるもの。
冷たい飲み物は昔ながらの冷たいグラスに入ってやってくるし、料理のほとんどはそこで作られる。作ると言っても焼いて重ねて切る程度だけど、やはりできたてのサンドイッチはおいしいものです。喫茶店を無理なく合理化することで生き残って行こうとするこのやり方では、もしかしかしたら不十分かもしれないけれど、居心地の良さはやはり格別。エクセルシオールカフェになると、地に足ついてない感じがして、その塩梅がむつかしい。

コメント

  1. すうさん

    なぜガラスのコップは使わなくなったのですか?
    無知な質問で失礼します(‘Д’)

    • サカキシンイチロウ

      すうさんさん
      ボクも詳しいことはよくわからないのですが、おそらく使用する食器の種類を減らすことで合理化を図っているのだろうと思います。
      大が小を兼ねるのであれば大きい方を残す。
      どの温度帯にも対応できて、しかも使い勝手がよく破損しないのであればマグを使う。
      …、ということなんだろうと思います。

      • すうさん

        なるほど! まあ、仕方が無いのでしょうね。。。残念!!

        • サカキシンイチロウ

          すうさんさん
          スターバックスのいろいろなところにこだわる部分を日本の消費者は支持したはずなんだけど…。
          しょうがないかもしれませんね。

  2. ゆう

    ファミレスのドリンクバーでさえプラスチックとはいえコップを用意しているのに‥‥。
    グラスはコーヒーとミルクが交じり合っていくのを目で楽しみ、冷たい感触を手で楽しむ付加価値がありますよね。
    マグカップで冷たい飲み物はお洒落じゃないと思います。

    • サカキシンイチロウ

      ゆうさん
      ストローを使わなくてすむという賢い理由も透けて見えて、にもかかわらずグラスは無いのか?と聞くことは意識が低いんじゃないの…、って言われているようで窮屈です。
      なにより目に涼しくない。おいしい予感を削ぎ落としてしまうと、中身の飲み物はそれほどおいしくはないなぁ…、って評価になっちゃいますよね。

  3. 荒やん

    熱いものは熱く、冷たいものは冷たく、
    目や手や舌を総動員して楽しむ飲み物や料理、
    どういう器を用いるかも大事な要素だと思います。

    数年前に大雨による数週間の断水を経験しましたが、
    洗い物が全くできなくなり、紙皿に紙コップ、
    使い捨てのナイフやフォークでの日々でした。

    心がやせるというか、寂しい食卓でした。
    ちゃんとしたお皿に盛りつけたい。
    重みを感じるナイフとフォークを持って、
    お皿に触れる音や感触を味わいたい・・
    そう切望した事を思いだしました。

    復旧後に訪れたお気に入りのスペイン料理店、
    同じ考えを持ち、同じ事を切望された方々で
    溢れておりました。

    • サカキシンイチロウ

      荒やんさん
      料理は「モノ」ではないのですよね。
      たのしむ環境があり、作ってくれサービスしてくれる人の存在があって「食べ物」は「料理」になる。
      レストランは一生懸命、いかにして「モノ」であることを越えようか頑張ってきた。その結果が今の豊かなレストラン文化になっているようにボクは思います。
      なのに…。
      もったいないですよね。
      特にスターバックスのようなお店がこういうことをやってしまうのって「本来の楽しませ方を知っている人たちの手抜き」のように見えてしまう。もったいないです。

  4. さちたま

    ドトールってすごいですよね。誤解を恐れずに言うと特に意識の高くなさそうな普通のバイトさんもいる普通のチェーン店なのにちゃんとしたサービスと美味しい飲み物と美味しいサンドイッチが出てくるので大好きです。
    利用しはじめてから20年以上経ちますが、どの店舗に行っても美味しさとスタッフさんの程よい(すごく特別な事はないけど常に必要十分な)丁寧さも全然変わらないなぁといま改めて感心してしまいました。

    • サカキシンイチロウ

      さちたまさん
      ドトールコーヒーで働いている人たちは、お客様のとても近いところに気持ちを置いてらっしゃるように思います。
      スターバックスの人たちは、スタッフ同士は仲が良いのにお客様に対しては水臭い。スターバックスのお店の中で一番快適でひときわ高いところに存在しているのがカウンターの中。うちのやり方に文句がないのならば、たのしんで帰ってよ…、って上から目線をここ数年、感じます。
      スタッフ一人ひとりはコーヒーでお客様を喜ばせようと思う気持ちを持って働いているように思うのですが、お店のムードがどうもかつてと違ってしまったように感じるのが残念です。

  5. きょうちゃん

    サカキさんこんにちは

    今日の記事びっくりしました!
    昔雑誌の記事で、飲み物は入れ物で味が変わる、ぴったりの素材は何?みたいなのがあったことを思い出しました。飲めりゃいいってわけじゃないですよね。
    半年くらい前にMUJIカフェでお味噌汁の器の飲み口がハゲハゲで悲しくなったことも思い出した…。
    今、個人もお店も会社も「良心」が問われてる気がします。細部が明らかになってきたというか。
    何を持って良心とするのかがまた全然違うのでしょうけど、だからこそ自分の感覚を大切にしたいと思います。
    季節の変わり目しんどいですね。
    自分に優しくいきましょう〜。

    • サカキシンイチロウ

      きょうちゃんさん
      飲めりゃいい。喉の乾きが潤えばいい。
      あるいは食べられればいい。お腹がいっぱいになればいいのであれば、もう飲食店は量と値段の時間の努力だけしていればいいことになっちゃいます。
      スターバックスの合理性。
      どこまで行っちゃうんだろう…、ってそれはそれで見届けたい気持ちになりました(笑)。

  6. よおぜふ

    マグに入れられたアイスコーヒーに衝撃を受けました。
    プラのストローを廃止して、海水の汚染問題を提起したり、しっかりした会社だと思っていたので余計でした。
    そこまで人手を削るところまで追い詰められているのでしょうか?
    私の地方のスタバはいつも満席ですけれど。。。
    だったら、美味しいコーヒーを家のお気に入りグラスで飲みたいなぁなんて思ってしまいます。
    それか、好きな純喫茶店のコールドコーヒー(氷がコーヒーです)の手間ひまに想いを馳せてしまいます。

    • サカキシンイチロウ

      よおぜふさん
      アメリカンスタイルの喫茶店=スターバックスではないということがすっかりバレてしまいましたよね。
      コロナのおかげでファストフードのニーズがどんどん高まっていますけれど、そもそもボクは飲食店がファストフードに見えてしまった段階で負けだとずっと思っています。
      日本に来たときのスターバックスはファストフードの顔をしていなかったし、サービスも決してファストフード的ではなかった。今はすっかりファストフードです。

      • よおぜふ

        その通り、ファストフード臭がプンプンしてくるようになってしまってますね。
        チェーン店であっても、チェーン店ぽくないお店を探してしまいますものね。
        飲食のお店が、ファストフードっぽくならない分岐点を示してくださるのが、サカキさんのお仕事の一つなのかなぁ?と思いつつ。(意味が変だったらごめんなさい)
        飲食店業界の復活のためにも、サカキさんのご活躍を心から期待しております。

  7. あーた

    昨日、具?の多いフラペチーノを注文した時に添えられた太いストローまでもが紙製に変わっていてびっくり。細いのだって口に入れる瞬間そわっと鳥肌立つ感覚があるのに、強度のためか厚みまであってダンボールみたいで本当に苦痛でした。
    いよいよリユーザブルストロー持ち歩かなきゃいけないのかなと。
    それかもうアイス系は諦めてホットドリンクだけにした方がいいのかもしれません。

    • サカキシンイチロウ

      あーたさん
      糖分、カロリーまみれのフラペチーノはもう飲んじゃだめだよ…、って警告かもしれません。
      体のことを考えれば冷たい飲み物よりも温かいものを。
      頭で考えた料理をココロや感覚が完全に受け入れるほどまだ感受性が下がっていないと思うと、ちょっとホッとはしますよね。

  8. チキタン

    サカキさん
    ざっくりした言い方しますと
    スタバがそれやっちゃいかんだろ
    って思いますよね
    仮にもオシャレさと意識は高いです系列で
    そこはこだわらなきゃ行けないところ
    そこでお金頂いてるでしょ
    って思います
    大してスタバに行かないくせに熱くなっちゃいました 笑
    逆にこれをアリとさせる自信があってなんですかね
    裏読みでした

    • サカキシンイチロウ

      チキタンさん
      食品販売業でなくサービス業であろうと思えば、お客様がどう感じるのかを絶えず考え続けなくちゃいけない。お客様がより気持ちよくなるようにサービスすべきであって、不快をあえて選ぶことはないのじゃないか…、って思いますね。

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