昼の天茂、かき揚げ丼

昼を赤坂。天丼にする。
ボクが住んでいる四谷三丁目。丸ノ内線の地下鉄にのって西に二駅で新宿三丁目。東に二駅だと赤坂見附。
便利でよくいく街は西の新宿三丁目。伊勢丹が好きでしょうがないから気持ちがそっちに向いちゃうんだけど、おいしいお店があまりないのが悩みのひとつ。
一方、赤坂見附の周りにはおいしいお店がたくさんあって、「食事するなら東に向かえ」っていうのが今のブームな感じでござる。そう言えば、かつて東京に住まう外国人にとって憧れの3つのAがあって、それがAoyama・Akasaka・Azabuの3つ。
麻布に住んで青山で買い物をして赤坂で食事する…、っていう街の使い分けがあったと言われる。昔に比べてちょっとさみしくはなったけど、赤坂がおいしい街であるのは今も変わりない。

「天茂」という天ぷらの専門店。
小さなビルの2階にあって人気の店。開店と同時に次々、お客様がやってくる。入れなかったらどうしよう…、ってちょっと早めにお店に到着。開店時間の5分前というのにすでにお店は開いてた。
案内されてカウンターの一番端の席をもらう。
女性だけで取り仕切る店。奥の厨房で仕込みをするのは男性スタッフ。けれど天ぷらを揚げるのは女主人。その手伝いをするのは彼女のお母さん。ホールでサービスをするのも女性と、凛々しいながらもたおやかなムードがステキでオキニイリ。
ランチのメニューは基本2種類。天丼、あるいはかき揚げ丼。それぞれ1300円で赤出汁つけるとプラス100円というシンプルなもの。中でもかき揚げが人気でそれをたのんで赤出汁。カウンターの中で料理が出来上がっていくのをぼんやり。

カウンターの上、ボクの目の前に氷のベッド。上に天ぷらのネタがズラリとならんでる。
丁寧に下ごしらえされたエビや小柱。
天丼用の穴子に鱚とどれもツヤツヤ。
小さなステンレスのボウルの中に小エビと小柱を入れて粉をパパッとちらす。
衣の種をそこに注いで軽くかき混ぜ油の中にそっと落としてしばらく泳がす。
シュワシュワ、水が沸騰する音が鍋から聞こえ、それがゆっくり、おとなしくなる。
ひっくり返してまた揚げて、揚がったかき揚げを丼タレが入った寸胴鍋の中に突っ込む。
瞬間、鍋のタレが沸騰して湧き上がる。
熱く保ったタレに熱した油がふれて、沸騰しながら衣にタレが染み込んでいく。衣の油がタレに溶け出して、ほどよき加減に仕上がっていく。
熱々ご飯にのっけて柚子の皮をひとかけ飾って、出来上がり。かき揚げ丼が出来上がるちょっと前に赤出汁届いて、たちまちお盆の上がニギヤカ。タレと油のまじりあう香りが鼻をくすぐって、思わずグーッと腹がなる。

天ぷらには衣の中のタネを味わうものと、衣自体の味をたのしむものがある。後者の最高峰のひとつがココのこのかき揚げ丼。何しろほとんど衣です。
小エビと小柱が確かにタップリ入ってて、食べはじめるとそれらがコロコロ転がりだしてくるのだけれど、衣の存在感が強くてエビや小柱の食感が影に隠れる。ではそれが残念かというと、ここの衣はふっかりとしてサクッと歯切れる独特の食感がありとてもおいしい。
醤油の辛味がしっかりとしたメリハリのある味のタレ。油がジュワリと口に広がりそれがご飯を包み込む。油を食べてるはずなんだけどまるで油っこくない不思議。ときおり柚子の香りが鼻をくすぐって油の香りをスッキリさせてくれるところもありがたく、しじみの赤出汁のコクや酸味が後口さっぱり整える。オキニイリかな、オゴチソウ。

 

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