春色の大庵、さよりの天ぷら、春菊のそば

おいしい蕎麦を食べましょう…、と「大庵」にする。
新宿駅の改札口から徒歩2分ほど。若い人たちが集まる街の若い人たちが集まる商業施設だらけの通りに面して、ここだけ大人なムードが漂う。
同じビルに入る居酒屋の白い提灯が春のひざしに明るく光る。お店は2階。入り口に向かう階段はほの暗く、外の眩しさに目がまず驚く。おどろき徐々に暗さになれたところで到着。お店の中の照明は間接照明…、落ち着いている。禁煙席は通りを見下ろす大きな窓に面した長いカウンター。ゆったり椅子が配置されてて居心地がいい。窓の外には街路樹の明るい緑の葉っぱが揺れる。しばしここが新宿だってコトを忘れて、のんびりできる。

そばをたのみます。
するとテキパキ、カウンターの上が整い食事の準備ができていく。
まず、そばが整うまでにとランチサービスの小鉢がひとつ。
今日はひじき煮。
固めに仕上がるひじきがホツホツ。
繊維の食感がにぎやかで、味はやさしい。
ひじきの他に千切りにしたにんじんと鶏ひき肉がそぼろ状になって食感そえる。
夜ならお通しというコトになるんでしょう。
昼はお茶を飲みながら、やっぱりここで日本酒なんかをコクリとやるのがいいんだろうなぁ…。早く本当の大人になりたい(笑)。

追加のせいろがオトクなシステム。だからせいろを2枚たのんだ。そば猪口をかぶせた徳利がゴトリと置かれる。そして一言。
「タップリ入っていますから、注ぐときに注意めされよ」と。確かに重たくそば猪口とると中はなみなみ。ゆっくり持ち上げトプトプ注ぐ。ソバダレがたっぷりやってくる蕎麦のお店は好きな店。ネギがタップリ、ワサビもタップリ。そろそろ蕎麦がやってくる。

季節の天せいろを選びました。桜えびのかき揚げか、さよりの天ぷらが選べる。人気は桜えびのかき揚げみたいで、次々注文が入ってた。けれど桜えびは髭の存在がどうにもこうにも気になって、どちらかと言えば苦手な食べ物。それでさよりの天ぷらにした。それにせいろがついてひと揃え。
追加のせいろは季節の蕎麦を選んでたのむ。せいろ一枚が一人前のそばよりちょっと少な目で、だから追加のせいろをたのむと大盛りくらいの量になる。昼のお腹をたのしく満たすにちょうどよい。
普通のそばのせいろから遅れること3分ほどでやってきたのは緑のそば。これだけみるとまるで茶そば…、なんだけれど、実はこれが春菊そば。春菊を刻んで混ぜてしあげた蕎麦で口に運ぶと春の香りが鼻からぬける。なんとも艶やか。

実は春菊って野菜が昔は苦手でしょうがなかったのです。
食べなさい…、って言われると蚊取り線香の味がするって言って食べなかった。
蚊取り線香を食べたことなんてなかったのにネ(笑)。
なのに2年ほど前からスゴく気になる野菜に昇格をした。昔は嫌いだった匂いが今はむしろ好きな香りに感じて自分で買っておひたしなんかを作ったりするほどのかわりよう。
今日も堪能。

天ぷらのメインの天ぷらは、大きく身厚のさよりの半身をサックリ揚げて三等分に切り分けてある。
衣ザクザク。ちょっと厚めに仕上がっていて、ふっくらとしたサヨリの食感を引き立てる。太くて立派なわらびの天ぷらが彩り添える。軽い渋みと緑の香り。春を感じるオゴチソウ。
天ぷらは塩でという蕎麦屋が多い。けれどここでは天つゆが一緒にやってくるのがうれしい。おいしい出汁を使った天つゆ。とっぷり浸してハフっと味わう。せっかくバリバリ揚がった頃もがツユでとろける感じもステキ。

天つゆについてた大根おろしをちょっと拝借。そばにのっけてスルンと味わう。ワサビも多めにしてズルリ。蕎麦そのものがみずみずしくて口が潤うような感じがオゴチソウ。
それにしてもせいろというこの食べ物。タレに浸す加減で味が変わるところがオモシロイ。蕎麦の風味を味わうか、出汁の旨みを味わうかと工夫しながら食べると自分のほどよい好みの塩梅がどこかで見つかる。それがたのしい。ボクはタップリ、ツユに浸して味わう派。
最後に蕎麦湯であったまる。蕎麦湯そのものがポッテリとして甘みを含んでほのかに旨い。それで割られて薄まるソバダレ。薄まることで出汁が本来蓄えていた旨味や風味が花を開かす。ネギを入れると出汁の香りが膨らんでシャキシャキとした歯切れ感もまたオゴチソウ。たのしみました…、春の昼。

 

関連ランキング:そば(蕎麦) | 新宿駅新宿三丁目駅新宿西口駅

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。