春のボガマリクチーナマリナーラ

妹家族と一緒に会食。ボガマリ・クチーナ・マリナーラに来る。
母も一緒に来るはずだったのだけど、まぁ、しょうがない。母の分までみんなでたのしみましょうとキッチン前の一等席をもらってニッコリ。開店と同時にテーブルに座るとちょうど、今日の魚の状態をシェフと厨房スタッフが確認し合う儀式の途中。
ふむふむ、今日は鯛に脂がのっているのか…、と小耳に挟んでお腹を鳴らす。
メニューがない店。今日の仕入れの食材をお店の人に説明してもらいながらメニューを決める。そのやり取りがとてもたのしく、何度来ても「今日は何が食べられるんだろう」ってワクワクできる。先味の良さがとてもスペシャル。

厨房前のショーケースの中にはギッシリ魚介類。さすがに開店と同時であります…、よりどりみどりで気持ちは迷う。
迷いながらもお店の人のナビゲーションにてメニューが徐々に決まってく。
食べたい気持ちと、食べてもらいたい気持ちがぶつかり、ボクたちだけのメニューが決まるってステキなコト。

ゴキゲンな話し合いの末、決まった最初の料理がカツオ。
今の時期ならではの強い海流にのって急いで北上してきたというカツオを使ってイタリア風の叩きにする。
レアに仕上げたカツオの切り身にオリーブオイルと塩で味付け。タプナードとウイキョウのソースで味を変えながら味わい、食べる。新鮮なカツオならではの強い旨みとスッキリとした酸味に香り。それが素直に口の中に広がっていく。

オリーブオイルと塩の組み合わせって、醤油と同じような役目を見事に果たす。なにより素材の持ち味を引き立ておいしくしてくれるのに感心します。

それから魚介類のカルパッチョ。お皿にギッシリ、様々な魚が並ぶ。
今日一番のおすすめという脂ののった真鯛の切り身。ブリッと歯ごたえたくましく、ネットリ舌にからみつく。
ヒラメに肝をのせたもの。生のホッケに穴子の切り身。甘エビにタコ。どれもが塩とオリーブオイルで味が整い、グレープフルーツやオレンジが風味付けに散らかっている。どれも味わい、食感独特。同じように処理され、味付けされていてもこんなに味、食感が違うところにウットリします。
ビックリしたのがタコの作り方。吸盤を外してそれはそのままに、足の部分は薄切りではなく拍子木状に縦割りにする。繊維が解ける感じがたのしい。

サイドにはウニ。
大きく玉子の詰まったウニで、その粒粒のしっかりとして頑丈なコト。
しかも甘くて、海の塩味が口に広がる。調味料はなにも使わず、自然の恵みを素直に味わう。たまらぬおいしさ。ありがたくなる。

それからフリット。
稚鮎とイカ、カルチョーフィ。
稚鮎は指でつまんで食べる。
熱々、しかも表面サクッと揚がってて、ところが口に入れるとこれがフワリとなんとも軽やか。

頭も骨もみんなキレイに食べられて、ほろ苦くって春を感じる大人の味わい。個体に寄って苦味が異なり、次はどんな鮎なんだろう…、って思って食べるのもまたオモシロイ。ちなみにこの鮎。ショーケースの上の水槽でついさっきまで泳いでいました。アリガタシ。

パスタが来ます。どんなパスタを作ってもらうか、かなり迷った。毛ガニの塩味パスタにしようか、貝を使ったボンゴレもいい。けれどどうしてもトマトソースのパスタにしたく、それで主役をテナガエビにした。
麺は素直にリングイニ。トマトソースにクリームくわえて、濃厚味にしてもらう。
大きなお皿にどっさり殻付きエビにパスタ。それを器用に取り分けて、お皿を何度もこそげ取るようにソースを移す。その濃厚な味にウットリ。
ソースでしっかり煮込まれて、肉は痩せてもエビそのものの味をなくさぬテナガエビ。身離れもよくプルンと食べて、殻をペロリと舐めて味わう。フォカッチャ使って、お皿のソースをキレイに食べて、さぁ、メイン。

グリルにしました。

魚介類を炭でこんがり焼いたもの。
メインの魚はメバルを一尾。
大きなアサリとあげまき、タイラ貝。
茄子にズッキーニ、レッドオニオン、トレビスと野菜も一緒に焼き上げて大きなお皿にギッシリ並べる。
そのニギヤカサに気持ちがあがる。
魚を食べやすいよう捌いてくれて、貝と一緒に並べて飾る。

ブルンと弾力のあるメバルも旨い。スッキリとした旨みと炭の煙をまとった香ばしさ。
けれどやっぱり貝はおいしい。中でも大きく肉厚の平貝。ザクっと歯切れて強い旨みをたたえたジュースが口の中に広がるシアワセ。海のモノだけを扱う店で、だから肉は一切ない。なのにこれほど満足できて、しかも元気がでるってスゴい。堪能しました…、さぁ、甘いもの。

みんなそれぞれ食べたいものをたのんで分ける。
リキュールをたっぷり染み込ませたババにレモンクリームたっぷりのっけて舌に乗せると、スポンジ自体の重みでお酒がジュワリと滲む。下戸なら完璧に酔っ払ってしまうほどの大人味。ラムレーズンのアイスクリームを使ったセミフレッドも、そのレーズンがどっぷりラム酒に浸かってて、噛むとお酒の味がする。ティラミスやバナナアイスクリームはお子様味で、大人と子供間をいったり来たりしながら会話がはずむ。
みんなで同じモノを分け合い、同じ時間も共に分け合う。
3時間ほどを同じテーブル囲んだだけで絆が深まり仲良くなったような気がする。おいしい料理の底力。

 

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