新宿中村屋。鋭く辛いの、鈍く辛いの

ひさしぶりの中村屋。
改築されて以降、レストランの名前は「マンナ」って変わったけれど気持ちはやっぱり中村屋。
当の中村屋も「中村屋レストラン」という看板を打ち出してオールドファンの取り込みに一生懸命。
「マンナに行こうか」って誘われてもピンとこないけれど「中村屋にしようか」って言われれば場所ばかりか何がおいしいか…、ってことまでイメージできる。
歴史ってなにものにもかえがたい財産だよなぁ…、って思う。
今日は仕事の打ち合わせ上がりのご褒美ランチ。それぞれ食べたい料理をひとつたのんでナポリターノをふたりで分けようとナポリターノをまずたのむ。このお店で最も愛すべき料理がこのナポリターノ。伊府麺をトマトスープで土鍋で煮込む。イタリア料理でもなく中国料理でもないう創意工夫のかたまりみたいなオリジナル。

できたばかりの熱々が土鍋に入ってやってきて、お待たせしましたと蓋をとる。
湯気がブワッと湧き上がり、写真を撮ろうとしたらピントが迷った。トマトスープのおいしい香りがただよってきてお腹がグーッとなる。
食べるたび、不思議な料理だなぁ…、って思う。トマトスープではあるのだけれど鶏ガラスープのような風味や味わいもあり、そこに伊府麺の小麦の香りがまじりこむ。具材は鶏のひき肉にマッシュルームにトマトの水煮。どれもがそれぞれを主張して、混じり合うようでいて混じり合わない。なのにおいしいという面白さ。
粉チーズをたっぷりのっけて風味をととのえ、ハフハフスルスル。お腹をおいしく温める。

メインは「伝統の純印度式カリー&本格麻婆豆腐コラボセット」っていうのをたのむ。
新宿中村屋といえばインドカリー。
堂々の名物料理だけれど、中国料理も充実していておいしい。
その両方の代表的な料理を一緒に味わえるのはありがたい。
しかもどちらもご飯のお供にぴったり。
ご飯にのっけてスプーンで食べることができるうえ、辛さがおいしさというのも同じ。
真ん中に仕切りの入ったお皿にご飯が二山。サイドに三日月型のお皿。らっきょう、きゅうりのピクルス、玉ねぎのピクルスが収められメイソンジャーにグリーンサラダでひと揃え。必要なものはほとんどそこに揃ってる…、って感じに気持ちがウキウキしてくる。

ご飯の上に麻婆豆腐とカレーを一口分ずつ移して食べてく。どちらも同じご飯だと無造作に置いたあとで、ご飯の一山だけに白菜の酢漬けがおかれてた。それはつまり麻婆豆腐用のご飯ということで、そこにカリーをおいちゃった。
まぁ、どちらとも同じご飯だからいいのだけれど、なんだかちょっと恥ずかしい(笑)。
まろやかなのに後からじんわり辛みがやってくるカリー。ずっしりとしたうねるような辛さにスパイス独特の香り、風味が混じってお腹の中があったかくなる。一方、麻婆豆腐は鋭く辛い。しかも山椒のしびれが混じって頭の天辺が熱くなるのがオモシロイ。

 

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コメント

  1. mohamora

    仰る通り!
    〝マンナ〟なんて言う訳のわからないネーミングにしちゃいけなかったんです。
    中村屋は、新宿のランドマークだから。
    カリーと言ったら新宿の中村屋しか思い浮かばない…あっ!私もオールドファン笑笑
    時々、お惣菜コーナーでこの麻婆豆腐買って、頭から火吹き出してます。

    • サカキシンイチロウ

      mohamoraさん
      ここの物販フロアはとてもたのしいですよね。
      それにしても昔は路面に物販コーナーがあって、ピロシキやカレーパンが手軽に買えたのに、今じゃ一階はコーチレザー。
      家賃収入のためとはいえ、なんだかすごく悲しくなっちゃいます。

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