平日の夜の夜の木蘭

ひさしぶりに家の近所で夕食とろうと「木蘭」にくる。
平日の夜にも家で料理を作る機会が最近増えて、それで近所のお店を訪ねる機会が最近減った。
ご無沙汰しっぱなしにするのも寂しいことでそれでひさしぶり。
来てみてびっくり。お店の隣にあった「グレース」という喫茶店が、いつの間にかビストロになっちゃっていた。白いお店の外観も真っ赤に塗られて様変わり。
お店をやってた方が落としを召してらっしゃったからお店を売却されたかなにかに違いなく、でも朝と昼がメインの業態から夜が主役の店となる。こういう場所で酒を飲ませる商売は難しかろうにと思ったりする。
酒を飲ませようとしすぎると気軽に酒が飲めなくなる。その点、木蘭。380円のメニューが充実してて生ビールが560円。一緒にたのむと1000円以下でとりあえずいい気持ちになれたりするような提案が程よいのになぁ…、と思いもします。

380円の料理をふたつ。まずは白菜の酢漬けをたのむ。
普通は白菜の白くて分厚いところだけを拍子木きりにして作る。甘酢につけこみシャキシャキしたのを味わうんだけど、ココは白菜の葉っぱすべてを細切りにして、塩とお酢をメインに漬け込む。千切りニンジンなんかも混じって、だから手頃な値段で出せる。甘くないのが大人味にてオキニイリ。
なぜかときおり食べたくなるのが春雨サラダ。ザクザク歯切れる春雨に錦糸卵や千切りのハムに千切り野菜。口の中で固めに茹でた春雨がパラパラッと散らかり、胡麻の風味のタレの酸味でお腹がキュッと引きしまる。それから春巻き。とろみをまとったネギに筍、ひき肉が揚がった皮と一緒に口に散らかりまとまり消えていく。この揚げたてで熱々で、バリバリしていてなのにとろけるオゴチソウ。メインを2つ。まず肉団子がやってくる。

ミートボールともつくねとも違う中国料理の肉団子。
がっしりしてます。豚ひき肉をぎっしり丸めて強めに揚げる。
ひき肉が含んだ水気がどんどん油の中に吸い込まれ、ギュギュッとしまって仕上がっている。
表面固くてがっしりしていて、芯の部分はほんの少々ふっくらしてる。
ハンバーグなんでおいしい基準となるふっくら感とかしっとり感とは無塩でガツンと固くて乾いた感じが特徴的。その硬さを補うとろみあん。ポッテリとろけて団子の硬さをやわらげる。

鶏肉カシューナッツが続く。鶏もも肉を使ってるのだけど皮をキレイに外したものをぶつ切りにする。ブヨブヨとした皮がないだけで食感が均一になり、鶏もも肉のムッチリ感が引き立つのです。カシューナッツのコリコリ感とパプリカ、ネギの香りと風味、歯切れ感。しかも出来合いのタレなど使わずすべてが鍋の中で味が整えられてる。丁寧に作られた料理のおいしいことには感心します。オゴチソウ。

食事代わりに飯と麺。五目あんかけご飯に挽き肉汁そば。
スベスベとした固めご飯の上にトロリと五目あんかけ。白菜、小松菜、ニンジン、豚肉。イカにむき海老と具材豊富で鶏がらスープと塩の旨味のおいしいこと。ご飯全部を覆うのでなくカレーライススタイルで、好みに応じていろんな味であじわえる。
少子湯麺と呼ばれる豚ひき肉の辛子炒めがタップリのったスープ麺。スープ自体は鶏ガラベースにほんのすこしの醤油で風味をつけたモノ。極細のストレート麺が下には沈んでいるのだけれど、やってきた直後はネギと炒め挽き肉しか見えぬ。
中華スパイスの香りがフワリを鼻をくすぐり、麺を引き出しズルンとすすると赤唐辛子の辛味がビリリと舌つねる。辛い、しかし炒めた豚の脂や風味を辛味が引き立て食べてるうちにどんどんおいしくなっていく。時間がたつと麺がとろんとやわらかになり、スープとひとつになっていくのも味わい深い。気軽においしいモノが食べられるお店が近所にあるシアワセにニッコリしました。今日の夜。

 

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