山形の夜のとんかつ、昼の鳥中華、板そばにかき揚げ

新幹線で山形県。赤湯の駅で降りて「竹亭」というとんかつ専門店にやってくる。
今から25年前に父が作ったとんかつの店。
おそらく東北でこのスタイルのお店ははじめての開業だったんじゃないかなぁ…、気合を入れてお手伝いしたお店です。25年経ってもお店は古ぼけることなく凛としている。
お店を運営している人は世代交代。今では若い人が切り盛りしてる。
いいお店って時代を越える。時代を越えるお店を作ってコンサルタントは一人前…、と父はいつも言っていてその好例を今日は堪能。

若い人のアイディアで作った料理をいくつか試食する。
この店の夏の名物「サルサかつ」。こんがり揚げたロースカツにサルサをたっぷりのっけて供する。カツそのものにしっかり下味がつけられていてそのまま食べても十分おいしい。そこにサルサのパプリカ、ピーマン、タマネギの風味に味わい、そしてサクサク壊れる食感がとてもさわやか。夏らしい。

ちょい飲みセットっていうのもたのしい。
串かつ、鶏の唐揚げにヒレカツが一枚ついてそれにもつ煮。小鉢が2個付き飲み物付きで1000円という。これで最後にそばか小さな丼つければ十分たのしい夕食になる。しかもひとつひとつの料理が確実。それにしてももつ煮の味噌が甘めの米味噌。母の田舎のさぬきの白味噌と同じ風合い、味わいで、なんだかちょっとなつかしくなる。
女性に人気という豚しゃぶサラダ。サラダの上に豚しゃぶをのっけただけのシンプルだけど、野菜をもりもり食べられて食感たのしいオゴチソウ。
お漬物がお手製でしかもおかわり自由というが昔からずっとここのサービスで、その漬物のおいしいことにご飯がこれまた旨いこと。基本に忠実だからこそ、地に足付いたあたらしさを試すことができるんだなぁ…、って思ったりする。お勉強。

 

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天童市に来て「水車」というそば屋。
山形名物の「鳥中華」の元祖と言われるお店でお昼。
鳥ガラスープと鳥肉を具にしたラーメンなんだけど味わい独特。
スープが甘くい。
麺つゆを鳥ガラスープで割ったみたいな味がするのね。
それだけだとあっさりしすぎてラーメンっぽくならないからでしょう。
天かすをくわえて油の風味とコクを出してる。
ここにそばを入れれば和風の鳥そばになりそうな味。
麺はカンスイ強めの中華麺。独特の香りとちゅるちゅるした食感を食べるとラーメンのようにも感じる。
ひと口ごとに頭が蕎麦とラーメンの間を行ったり来たりするのだけど、そのうち底に沈んだ胡椒が混ざりはじめて、それが決め手で「これはやっぱりラーメンなんだ」って答えが出る。そんな味。

もうひとつの名物が「板そば」。
大きなせいろに太い十割そばが散らかるように盛り付けられてる。角張った麺。太さまちまちで手切り、切り立て、茹で立てなんでしょう…、みずみずしいしくてツヤツヤしてる。
つけだれは甘めで、鳥中華のスープと同じ甘みに風味。
噛めば噛むほどに粘りが出てきてそばの香りが漂ってくる。
かき揚げをお供にたのんだ。分厚く仕上げたかき揚げで割ってみると干した桜エビに紅生姜、三つ葉に玉ねぎという組み合わせ。ほぼ紅生姜のかき揚げって見た目なのに食べるとエビの味が強烈。干しエビパワーをしみじみ感じる。
中心部分は若干もったりした状態でそこだけ食べるとたこ焼きみたいになるのが不思議。オモシロイ。

 

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