山に登って山に登って、さくらんぼ狩り

地元の人のお出迎え。
さくらんぼ狩りに参加する人たちとの待ち合わせ場所に行く前に「あじさい参道」によりませんか…、と、車を走らす。

山形市の郊外。
塩出文殊堂というお寺があってその参道のあさがおが見事なんだというのです。
いってみればまだあじさいにはちょっと早くて、咲いてる花はポツリポツリでほとんど蕾。とは言えせっかくここまで来たら参道あがってみませんか…、とそれでテクリと歩きはじめる。
ところがこの参道。
そのほとんどが階段なのです。
鬱蒼と茂る木々の間に一直線に続く階段。苔むし不揃いで、自然の中に溶け込むような風情が見事。まだ朝の時間ということもあって空気は潤い清々しくて参道にせり出すように茂る朝顔の葉っぱの上には大きな朝露。
日頃の運動不足をのろいながらも、ぜーぜー上までのたどり着き、両手を合わせて神妙にお参りしました。朝のコト。

そして来た道、階段を一歩一歩ふみしめながら降りていく。途中、ところどころに咲くあじさいの可憐な姿を写真でパチリ。
あじさいって不思議な花です。当然、ひとつひとつは小さな花で、その花ひとつひとつに個性がある。花びらなんて何一つとして同じ形のものはなく、なのにどれもがあじさいの花とわかる形状。それらがひとつに集まって、肩寄せあってひとつの花の形を作る。その集合体もひとつひとつの花に似ているという不思議。ウットリしました、さて移動。

合流したのは山寺という場所。
そこからいきなりさくらんぼ狩りがはじまるのかと思うも、なんとまた山登り。
険しい山の上にお寺があるんだという。
参道入り口のお堂に座る布袋様のお腹をなでて無事を祈って、それからてくてく。
山登り。

1000段という長丁場。
途中「せみ塚」という断崖絶壁があって、名前の由来が松尾芭蕉が「静けさや岩に染み入る蝉の声」と歌った場所がここだからという。
なるほどここでか…、と思いながらも、なんで芭蕉はこんなとこまでわざわざやってきたんだろう。
今でこそ階段があり、あと何段と要所要所の休憩地点に書かれてて、それで気合が入ろうものを、昔はもっと厳しくあてない道程だったに違いない。…、と汗をかきかき喘いで上がる。また移動。

山登りのご褒美って感じでやっとさくらんぼ狩り。
あまり観光なれしてなさそな生産者さんをさがして決めた。ぶどう畑の中にポツンとあるさくらんぼ園。オモシロイのがひとつハウスの中にいろんなさくらんぼの木がうわっている。どれもほとんど食べ頃で、さくらんぼの種類違いを一度に食べ比べできるというのが特徴。ウレシイ。
低い枝にも高い枝にも実はたわわ。全部で20株ほどありましたか…、黄色いくせに香り豊かで甘いさくらんぼや、カチッと硬めでなのにみずみずしくて酸味と甘味のバランスのいいさくらんぼやらと食感多彩で、味わい多様。
中には桃じゃないかしら…、って香りや歯ざわりのものまであって、飽きずパクパク。

ちなみに今日のおすすめは佐藤錦という告知板。
それぞれの株に番号ついてて、その番号を探して食べる。
たしかに甘くて、最後に酸味がキリッと味を引きしめる。さくらんぼらしいさくらんぼ。
手に届く場所にある実はやわらかでひたすら甘い。
ところがちょっと爪先立って手を伸ばしたところにある実は若干大きく、甘さが上品。酸味はほのかでさくらんぼを加工したのかと思うほど。
脚立をつかっててっぺん近くの実をとると、大きく、つやつや、色も濃い。カプッと歯切れてじゅわっと口がジュースで満ちる。
手に届くしあわせばかりで満足してると、こういう贅沢に出会はぐれてしまうんだなぁ…、と思ったりした。お勉強。

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