居酒屋天狗の一生懸命

夜、ひさしぶりに天狗に来てみる。
サラリーマン向けの居酒屋として出発し、かつては夜だけ。しかも営業時間6時間ほどの短時間営業で高収益という、業界のライバル企業が羨むような優良チェーンだった。
お店を増やすといろいろとほころびが出る。サラリーマンの懐具合も裕福でなくなると若い人たちもお客様として取り込まくちゃいけなくなって、するとどんどんメニューが増える。限りなく手作りにこだわっていた商品もメーカーが作った加工品を当たり前のように使うようになり、他のチェーンとの差がどんどんなくなっていく。
今でも天狗独特のものがいくつもありはするけど、昔からここが好きだったおじさんとしてはちょっとさみしい。厨房の中をみると女性スタッフが多くてそれに外国人。ホールスタッフも明らかに人数が足りていないのでしょう…、それを一生懸命が補っている。大変だなぁ…、としみじみ思う。

厨房のスタッフが足りていないにもかかわらずメニューの種類は多いまま。とは言え注文を一部商品に集中させて売れ筋を作って、厨房作業を効率的にしようとしてる。
メニューブックの仕様も配置も昔と違って、売りたいものの写真は大きく、買うべき理由をメッセージにして売ろうと懸命。例えば創業の頃からの味を謳い文句に、肉豆腐を見開き2頁を使ってアピールしている。仕込んでおけばすぐに提供できる料理。原価もそれほどかからないから、売りたいんだろうなぁ…、って思う。でも今の時代って売りたいって気持ちが伝えすぎると逆効果になっちゃうから、どうなんだろうって思ったりもする。

コーンバターをまずたのむ。
スイートコーンを鉄板で焼きバターをのせて仕上げる料理。
簡単にできる料理ですぐできる。
スートコーンそのものがおいしいから味は保証付き。
スプーンで押さえてしばらくおいて焦げた匂いがしてきたらヒックリ返してまた押し付ける。ほどよく焦げたコーンはおいしい。
今日はどうしてもカキフライが食べたくてたのんで食べる。旬の季節でも冷凍食品を揚げなきゃいけないところにチェーンの悩みの深さを感じたりする。
ホッケをたのんで醤油を注ごうと思って容器の蓋を開こうとする。なのにどうガンバっても蓋が開かない。どうしたんだろうと容器を見ると、なんと新品。シールがはられたままでした(笑)。開店準備が忙しかったんだろうなと思う。身厚なホッケはおいしゅうござった…、むしゃむしゃ食べた。

居酒屋にきても野菜を食べなきゃと思う微妙なお年頃。それでチョレギサラダをたのむ。ネギの辛味がおいしくて、口の中でくしゃくしゃ潰れてお腹がカーっと熱くなる。チョレギサラダっていつからこうして居酒屋さんでも食べられる料理になったんだろう…、って思ったりもした。
油淋鶏をたのんだら、これにもたっぷりレタスのサラダ。クリームチーズの味噌漬けで口の中をなめらかにする。店を出る。

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