尾張屋であられを喰らいブラジルでカツサンド頬張る

朝から浅草。野暮用こなして時計を見ればランチどき。
午後から人に会うようがあり、気持ちはちょっとせわしない。ただ今の季節に浅草にきて、食べておかねば後悔するんだ…、と尾張屋本店にやってくる。
ショーケースを見るとある、ある。あられそば。早速たのんでズルンとたぐる。
熱々のそばの上に海苔を一枚。その上にアオヤギの小柱をちらして仕上げる冬の蕎麦。海苔の香りが力強くて目の前に磯辺があるような気持ちにすらなる。
海苔が汁を吸い込んでゆっくり沈む。生の小柱に熱が徐々にはいって白味をましていく。
蕎麦はスルンと口の中へとやってくる。海苔の風味と小柱が吐き出す貝の旨味も一緒にやってきて、口にあふれる滋養にみちた冬のおいしさ。柱を食べるとサクッと歯切れる。こんなにやさしい食感のあられが他にあろうかとウットリしながら、スルンスルンとお腹の中に蕎麦をおさめる。軽い酸味を帯びた汁。冬本番のおごちそう。

 

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人と会う約束をこなしてちょっとお腹がすいたよう。
お昼ごはんを蕎麦1杯。しかも上等な大人のそば屋の品よき1杯。お腹が空いた。
おいしいカツサンドを食べましょう…、と銀座ブラジル。銀座と名前につくけれど銀座にお店はなくてここだけ。浅草の店。
アーケード商店街の二階の店で、窓際の席に座ると窓越しに商店街。目の前に看板という独特な景色。松山の頃は商店街の子で毎日こんな景色を見て育った…、なつかしい。
店も昔の喫茶店。流麗フォルムのカウンターにシックな木の椅子。昭和がそのまま残ってここに居るって感じがステキ。
それにしても間近にみる看板。この店の一階が靴屋のシカゴ。ここがブラジル。一緒になっていると「シカゴ経由ブラジル行き」のように見える。まるでユナイテッド航空の南米路線のようねと思う。オモシロイ。

サンドイッチを注文すると、銀のトレーの上にペーパーナプキンが入ったスタンド。
塩に胡椒に爪楊枝。
分厚いタオルのおしぼりがのせられ、どうぞと運ばれてくる。
どれもがピカピカしていてニッコリ。

まずコーヒー。
足のついた背の高いマグカップにソーサー付きでやってくる。
関西の喫茶店で多いスタイル。東京ではあまり見ないカップというのがオモシロイ。口が小さく冷めにくく、香りをたっぷりマグがたくわえ飲むたびコーヒーの華やかな香りがフワッと噴き出すような感じがうれしい。
酸味おだやかなスッキリとしたコーヒーで、一口飲んでフーッと息を大きくついた。なんだかホッとする1杯。

そして目当てのカツサンド。二枚のトーストブレッドでロースカツを2枚はさむというダイナミックなおごちそう。千切りキャベツを薄くのっけてとんかつソースをたっぷりかける。
ラード混じりの油で揚げた細かなパン粉のロースカツ。それ自体が脂の甘味でおいしく仕上がり、ソースはさっぱりとした辛口ソース。千切りキャベツがザクザク歯切れて焦げたトーストがカサッと前歯をくすぐるおいしさ。
断面のうつくしさ通りにおいしくて、けれど分厚いかつで噛み切るときに難儀する。ひと噛みごとに脂やソースが垂れ落ちて指は汚れて、指を汚した分だけお腹が満ちる。紙ナプキンが山になる。
ずっとこのままあっててほしい懐かしい味。オキニイリ。

 

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