小籠包とイチゴのパフェ

今日、どうしても食べておきたいものがあった。
売っていそうなお店を訪ねてみるとお盆休みという今の時期。行く店、行く店休業で、結局3軒ことごとくおやすみでした。しょうがない。
そこでなくなく方向転換。小籠包を食べることにした。
新宿のビックロの裏側近くにある「阿杏」っていうお店で中国の人たちでやっている。ランチにはスープにサラダ、杏仁豆腐がついてくるのだけれどこのスープやサラダが本当においしい。お金をかけずにおいしい料理に仕立てる経験、技術にいつも感心。
女性の点心師がいい仕事をするので有名で、特に蒸し小籠包、焼き小龍包のおいしいことは新宿随一。フルフルの蒸し小籠包、カリッとむっちり生地の力強さがたのしい焼き小龍包…、どちらにしようかちょっと悩んで、今日は蒸した小籠包。

極薄の生地です。
中にたっぷり蓄えられたスープがタプンと揺れる様子が見て取れる。
ドレープを丁寧に寄せて仕上げたてっぺんはかなり頑丈。
箸でつまんで持ち上げてもちぎれたりこわれたりしないところにまたウットリ。
千切りの生姜にたっぷり黒酢をかけて、小籠包にのっけてハフっ。
プチュっと生地が破れて中からおいしいジュースがほとばしり出る。豚肉の脂の甘みや肉の風味が口に広がり、ねっちりとしたコラーゲン分が口の中をペトペトさせる。
豚ひき肉ははらりとこわれて散らかって、本当に旨いなぁ…、って思う。
20種類ほどの料理の中からメインディッシュを一つ選んでランチの完成。オキニイリは赤酢の酢豚。今日もそれ。

スッキリとした酸味がおいしい昔懐かしい感じの酢豚。細切りにした豚バラ肉をカリカリになるまで揚げて、衣が赤酢のあんをたっぷり絡める。噛むとジュワッと脂と一緒に明るい酸味が口に広がり、後口スッキリ。ご飯がおいしくすすんでく。
そうそう。熱々の小籠包をご飯の上にのせて休ませ、粗熱とって食べるとおいしい。白米じゃなくチャーハンだったらなお美味しくて、いつも次に来たらチャーハンと…、と思うのだけどちゅうもんするときには忘れちゃってる。しょうがない(笑)。
いいお店だし人気のお店。ただインテリアがネールサロンみたいな感じがするのがちょっと残念で、もっと飲食店風だったら有名店にもなれるのになぁって思ったりする。お昼時。

 

関連ランキング:飲茶・点心 | 新宿三丁目駅新宿駅新宿西口駅

 

今日は父の誕生日だった。
生きていれば85歳。イチゴを無性に食べたくなった。
不慮の事故で脊椎を損傷し、喉の切開をともなう大きな手術をした。だから食べたいものを自由に食べることができなかったのが、おそらく父の晩年で一番悔しい出来事だったに違いない。
外食産業の中小企業の社長を遍くシアワセにしてあげたい。飲食店が働く人の努力を報うことができる場所にしてあげるんだ…、と一生懸命頑張った父の人生。
父が患って一線を退いたそのタイミングがまさに、働く人のシアワセよりも企業として生き残ることが優先される時代の始まりでもあったから、悔しい以上に寂しい思いで床に伏せてた。
父が自らの意思であれを食べたいと言って食べたものがイチゴだった。大粒のイチゴをひとつぶ。陽の光にかざして眺めて味わって「命が体に染み込むようだ」と言いながら2粒食べて、もうそれからは食べたい気持ちを徐々になくした。食べたくなくなると生きていたくなってくるのか、栄養を受け付けなくなって逝ってしまった。8年前のコトでした。
高野フルーツパーラーのパフェリオでイチゴのパフェを食べながら、あのとき父は最後のイチゴを食べながらどんなことを思ったんだろう…、ってしんみりしました。

 

関連ランキング:パフェ | 新宿三丁目駅新宿駅新宿西口駅

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。