小天地にて上海蟹のオスとメス

ひさしぶりの六本木。「小天地」という中国料理のお店を目指す。
六本木ヒルズのほど近く。昔はかなり頻繁に通ってた。ここ数年は年に数回。それもほとんどがこの季節だけ。ひさしぶりの玄関脇に「中国飯店」と手書き文字。あんまり上手じゃないのがちょっと微笑まし。
中国飯店と言えば東京を代表する高級中国料理店です。この店、そこのカジュアルライン。実はお店の通りを挟んだ向かい側が中国飯店の本店で、食材や調理人が行ったり来たりしたりする。
メニューや味はほぼ中国飯店。気取らぬ雰囲気と最小限のサービス故に値段が安い。だから接待とかには向かないけれど普段使いにありがたい店。オキニイリ。紹興酒に普洱茶をもらって青海苔と一緒に炒めたピーナツをカリコリしながら料理を待った。

まず前菜に押し豆腐。細切りした押した豆腐に油に塩、チキンスープとパクチーで風味整えお腹の準備を整える。
ちなみに今日の目当ては上海蟹。涼しくなると電話で「今ならオスもメスもございますが…」とありがちことにお誘いがくる。それでいそいそやってきたワケ。まずは紹興酒に漬けて味わう酔っ払い蟹。
醤油とお酒を吸い込んで身は鼈甲色に染まりプルプル透き通り、卵はネットリ、ウニのように粘ってとろける。川蟹独特の濃厚な匂いが口いっぱいに広がりながら、旨味に舌がふるえ喜ぶ。今年もそろそろ終わりに向かう、そのしめくくりの準備を促す季節のゴチソウ。

せっかくだからとオスとメスの両方を一杯づつ。
都合2人で4匹蒸してもらいます。
蒸したばかりの色鮮やかでうるわしい蟹がお皿に並んで登場。
手前がオス。
後ろがメス。
オスの方が一回りほど大きく、分厚い。
思わず拍手が湧き上がり、写真にパシャリと収めたところで「ご準備してまいりますので」と一旦、蟹が下がってく。しばし歓談。再び戻ってきた蟹は、すっかり姿が変わっています。
食べやすいよう解体し卵や味噌、肉をせせってくれるのですネ。大小2つの殻が並んでまずやってくる。

小さな殻…、つまりメスの殻には卵や味噌。オレンジ色の卵はボロリと奥歯を叩いて壊れて散らかる。最初は乾いて、噛んでるうちにとろけて粘る。濃厚な味噌の味もこってり。一方、オスの味噌は若干さっぱり味で、けれど香りは強くて濃密。殻にたっぷりこびりついてる白子がブルンと力強い粘りでしばらくもったり、口の中に居座るおいしさ。
それに続いて腹の身、脚肉、爪が次々やってくる。黒酢にすった生姜をくわえたタレで風味を整えながら、むしゃむしゃ味わいウットリします。お腹を冷やさぬようにと生姜湯ちびりちびりと飲みながら、がんばるぞぉって気持ちがあがる。

野菜も食べておかなくちゃ…、と豆苗炒めの上海蟹のあんかけたのむ。
そしたらこれがスゴイ料理で炒めた豆苗がすっかりかくれてしまうほどの上海蟹のあんがたっぷりのっかっている。優に4匹くらいの蟹の身を使って仕上げてるのでしょう…、ザクザク歯切れる豆苗自体が上海蟹の変種のように振る舞うおいしさ。やさしいくせして迫力たっぷりの、今日一番のオゴチソウ。
中国飯店にやってきたら、黒酢の酢豚は食べておかなきゃ…、と頼んでたべる。脂をきれいに削ぎきって水を飲ませてやわらかくした豚肉をザクザクになるまで揚げて黒酢でまとめる。酸っぱく旨く、軽い渋みが豚にからまりなんとおいしい。蟹の身、卵がたっぷりはいった小籠包が今日の〆。満たされました…、蟹さんどうも、ありがとう。

 

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