専門店らしい専門店、牛たん屋らしい牛たん屋

ひさしぶりに「ねぎし」の歌舞伎町店。
今では東京のそこらじゅうにあって、しかもほとんどが商業ビルの中に入ったテナント店。明るいオープンキッチンレストラン…、みたいな感じで人気を博す。
でもはじまりは歌舞伎町の裏路地にある路面店。創業してから10年近くは新宿だけのローカルブランド。牛たんつまんで酒をたのしむ大人のお店ってイメージだった。
ただ長い時間をかけて、新宿の店もを含めてほとんど明るいムードに改装されて、かつての雰囲気を残しているのはこのの店だけ。他の店は牛たんレストラン。ここは酒が飲める牛たん専門店っていう感じ。
まず小さい。カウンターにテーブル席が6つほど。40人も入ればいっぱいになるサイズで、メニューも絞りこまれてる。

何しろ炭と網、小さなコンロが2つほど。
他のお店にあるようなコンベクションのような小洒落た調理器がないからトンテキのようは他の店にはあるモノもなし。
牛たん焼きの定食たのみ、サラダと牛カルビ焼きを追加する。
ココのサラダは塩とごま油で味が整う焼肉店風。
だから牛たんだけじゃなくて味付けカルビや豚の味噌漬けが同じ網の上で焼かれて提供されててもおかしくはない。あくまで「仙台牛たん」じゃなくて「新宿牛たん」っていう感じ。
麦ごはんやとろろがついて、テールスープでひと揃え…、というのは仙台的で、いいところどりってところがこれまた新宿的って思って笑う。

とはいえ、あらあら、牛たんのお皿の上にあるはずの南蛮味噌がないじゃないか…、と思ってカウンターの上をみたらば何かが入った器がひとつ。蓋をあければ南蛮味噌が入ってました。なんとこれが食べ放題。好物だからなんともうれしい。一味唐辛子もパラリとよそおい、牛たんにつけパクリと食べる。ビリリと辛い赤唐辛子で、しかも粗挽き。かなりきく。
ところで牛たんと牛カルビ。食べ比べるとカルビの方が味が強くて、牛たんの繊細な旨味を邪魔するように感じる。分厚い芯たんをたのんで食べたというのにやっぱりカルビに邪魔される。狂牛病の騒ぎで牛たんのコストがあがって、それでこういう工夫をしたけどそれが本当によかったのか…、今となってはわからない。

それにしてもいい店です。
おいしいモノが作られる様子が身近に感じられ、期待が膨らむ。
しかも期待に違わぬ料理がやってくるのがまたうれしくて、働いている人が落ち着いた年齢のベテランばかりというのもステキ。
他の店ではバイトばかりが目立って若い。
飲食店における安心や信頼は、会社の規模やブランドじゃなく、そこで働く人の働き方や姿に対して感じるもの…、って思ったりする。
お店の雰囲気もそうだなぁ…、ワザワザ来なくちゃいけない場所で、ワザワザ来てくれた人を包み込んでホッとさせてくれるような温かい店。そういう店だけで会社を大きくしていくことはむつかしかったということでもある。チェーン店とは厳しい存在。
サラサラとした山芋とろろをご飯にかけてザブザブかっこみ量は少ないながらもテールはおいしく整っているスープを飲みほしお腹は満ちた。席をたつ。

 

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