寂しい閉店、雨の行列、銀座の初夏の苦い青汁

昨日の朝にパリパリじゃないクロワッサンのサンドイッチを食べた。
しっとりしていて扱いやすい。
切っても割っても壊れたり崩れたりすることがないから、サンドイッチのように加工するには好都合。
バターのなめらかな感触がそのまま残っているから、いろんな具材との相性もいいんだろうなぁ…、と思うのだけどやっぱりクロワッサンはパリッとしてて前歯で壊れるようなのがいいなぁ…、って。
それで新宿で帰るクロワッサンの中でも一番カサカサパリパリのエディアールのクロワッサンを買って、サンドイッチを作ることにした。
昨日のパンです。
賢いトースターのクロワッサンモードで温めて、一層パリパリにしたのを慎重にナイフで2枚に切り分ける。
そこに生ハムをクシュクシュっと突っ込んで、オリーブオイルをほんの少々垂らしただけで見事完成。
噛むとカサッと前歯がくすぐったくなるような噛みごたえ。口の中で破片がちらかり焦げた小麦の香りとバターの風味がやってくる。それに合わせて生ハムの塩気と脂の香りとうま味。オリーブオイルをさっぱりとした緑の香りのフリルを漬けて、朝のお腹が満ちていく。

雨の土曜日。銀座を歩く。
もうコロナのことはみんな忘れてしまいたいのでしょう…、スゴイ人出にびっくりします。
みんながマスクをしていることと、かつて街に溢れていた異国言葉を聞かなくなってしまったことを除けばすっかりかつてのごとし。
ただ飲食店を取り囲むムードは随分かわってしまった。
例えば今日。トップスが今月いっぱいで閉店してしまうという張り紙を発見しました。
ビシソワーズに丁寧に仕込まれた欧風カレー、食後のチョコレートケーキと名物料理に事欠かない上等なカレーレストランもそろそろ手仕舞いの準備なのかなぁ…、って寂しく思う。とはいえかつてのトップスでは10年ほど前にもう終わりを迎えてしまっていたから、なつかしくなってお店に来ても「あの頃はよかった」と愚痴っぽくなるばかりでもあり、しょうがないかとしみじみ思う。

ケーキの販売は向かい側にある系列のざくろでするということらしく、これからはカレーのトップスでなくケーキのトップスになって生き残っているんだろうなぁ…、と思いもしました。
ただ人が集まる店もたくさん。洋食の煉瓦亭の前には強い雨にも負けぬ傘の行列。インバウンド狙いでここ数年で増えたラーメン店も人を集めていたりする。
そうそう。銀座で一番おいしいモンブランが謳い文句のみゆき館の、中でも一番居心地がよく作り込まれたお店は空っぽ。跡の一部は喫煙所になってしました。プランタンもユニクロになって見違えるほどに人が集まる場所になった。なんだか銀座も世知辛い。

遠藤青汁サービススタンドに寄る。
名前の通り、青汁の店。大小2種類の青汁だけでずっと営業している数ある銀座の不思議のひとつ。
店に入ると青い匂いで満たされていて、よし、健康になってやるぞと気持ちが膨らみ背筋が伸びる。
350円と交換にグラスなみなみの青汁もらう。
グイッと飲むと、これが苦い。
青汁の原料のケールは季節、季節で味が異なる。冬は甘くて飲みやすく夏には苦い。特に初夏の今の時期は苦味に加えて青臭さがとても強烈。厳しい夏にむけて体に覚悟と準備を促すような味になる。
いつもはぐいっと一気に飲める。今日は三度に分けてやっとお腹に収めて体をブルッと震わす。銀座の雨はちと苦い。

 

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