家と庭

青山のスパイラルビル。全館まるごとアートのある生活を提案しているミュージアムみたいな商業施設。
ガラスの箱を積み上げたような凸凹した構造の建物自体もアートな感じで、その5階。凸凹の一部を使ったテラスが印象的なフロア全体が、北欧の上質な生活をテーマにした施設になっててカフェがある。
テラスをのぞむ明るい空間。一部テーブルはテラスに置かれる。
座り心地のよい椅子にほどよい大きさのテーブル。椅子の座面や背当て、クッション。手がふれられるところはみんな上等なファブリック。床やテーブルはやさしくなめらかな自然木。
いるだけでシアワセになるようないいお店です。注文はカウンターでして先払い。商品ができると厨房から運んでくれるという仕組み。

料理のテーマがステキです。
日常的で…
栄養のバランスが取れて…
気取らない…
盛付けがきれいで…
お腹が満たされる一皿とワインとコーヒー。

そういう料理が上手になりたい。そういう料理がおいしいお店となじみになりたいなぁ…、ってたしかに思う。
けれど最近の飲食店は刺激の強くて非日常的な料理を必死に作ろうとする。そうしないと他のお店との競争に負けちゃうから…、って思い込んでいるんだろうけど、「食べ続けることができる料理」に求められることってこういうことなんじゃないってしみじみ思う。

月曜と火曜のランチはおむすびランチ。
うれしいことに玄米のおむすびと、白米のおむすびが一個づつ。玄米の方には鮭。白米の方には昆布の佃煮をタップリいれて、海苔でくるんで出来上がり。
それをたこ焼きなんかを入れる経木の舟箱の上におき、それを大きな木の皿にのせてやってくる。遊び心があいらしく、かわいらしくてうつくしい。

おむすびの中の具材がタップリで、しかもふっくら、やさしくやわらかめにむすんでる。
だから齧るとホロリと口の中は飛び込み、パラリ崩れて口に散らかる。玄米はホツホツ固くて、コツコツ奥歯を叩くよう。白米の方はムッチリ、中の昆布と一緒にとろける。
歯切れのよい海苔。風味も上等。食べてるうちに海苔がすっかりなくなって、するとご飯がポロリ崩れておむすびになる前の状態になっていくのも儚くて良い。

舟のサイドにおかずが2種類。きゅうりの漬物とひじきの煮物。きゅうりの状態、ひじきの状態どちらも良くて味わい深いやさしいおいしさ。
なにより味噌汁のおいしいことに感心しました。丁寧に出汁をとり、おいしい味噌をタップリ使えば味噌汁なんて絶対おいしくなるのに何故か、レストランの人たちはココで手間やコストを省こうと一生懸命。惜しまず作った料理はおいしい…、ってウットリしながらフウフウ味わう。オゴチソウ。

食事をおえてゴキゲンになり、せっかくだからおやつも一緒に。この店で一番人気のデザートがプリンというのでためして食べる。
なんてことない普通のプリンです。焼いて仕上げたカスタードタイプ。カラメルソースがたっぷりかかり、その天辺にはホイップクリーム。しかもちょこんとチェリーが一個。
瓶詰めのでしょう…、スクッと伸びた枝がきれいで色も鮮やか。ちょっと酸っぱくさくらんぼうに独特の甘い香りが花から抜ける。
プリン自体はなめらかすぎない手作り感がおいしい生地。ツルンと舌の上にのっかりトゥルンととろける。苦味の輪郭がはっきりとしたカラメルソースもおいしくて子供の気分に戻ってたのしむ。近所にもしもこの店があったら多分、ひいきにするに違いない。オキニイリです、オキニイリ。

 

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コメント

  1. あーた

    ファブリックも、食器も、ミナペルホネンなんですね!
    5階のミナのお店は行きたいところリストに入ってるのですが、こんなカフェもあったなんて、素敵です。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      あーたさん
      おしつけがましくないブランド性。細やかなところにも気が配られていて、なにより働いている人たちがみんなにこやかで、シアワセな気持ちにさせてくれます。いいお店です。

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