大人の贅沢、銀座南蛮銀圓亭で昼

今日の午後はちょっとのんびり。じっくり時間をかけてランチをたのしみましょう…、と、銀座で洋食。
南蛮銀圓亭にくる。
フランス料理から日本で生まれた洋食が、フランス料理であったことをまだ忘れずにありつづけている。「洋食フランス料理」というジャンルがもしあるとしたらこの店はそのど真ん中。居心地良くも、自然とシャンと背筋がのびる雰囲気に笑顔明るいお店のスタッフ。奥の厨房でシェフが働く姿も凛々しいおいしい空間。ひさしぶり。
ちなみにこの店。横浜で喫茶店とうどん屋さんを営業してる。中でもうどん屋さんは経営者の名前をもじって「星のうどん」。博多の牧のうどんリスペクトの出汁がおいしい立喰スタイル。何度か行って感心しました。おいしいものをわけへだてなく、日常的なモノから贅沢なものまで手がけて続けるコトができるってスバラシイ。

代官山に小川軒というフランス料理を小皿スタイルで提供するので有名な店があってそこで修行をした人。イタリア料理の有名シェフ、片岡さんもそこの出身。ここでも小皿前菜が人気です。ランチセットにも小皿3皿がまずやってくる。
最初に牛タン。塊のまま丁寧に茹でた牛タンを薄切りにしてホースラディッシュと一緒に味わう。タンそのものに塩味がつき、強い旨味と牛タンらしい香りが口を満たすシアワセ。
それに続いてホタテの柱のバターソテ。澄ましたバターにはレモンの酸味。レアに仕上げたホタテの柱の旨味を酸味がひきしめる。マッシュルームをポルチーニのスープで煮込んだ最後の一品。今の季節のゴチソウにお腹が食べる準備をはじめる。

サラダがきます。
ほんの少量。
葉っぱにトマト。
シャキシャキした大根に蒸して甘みを極限まで引き出し仕上げたじゃがいもと味わい、食感多彩に揃う。
ドレッシングというよりもソースといった趣のクリーミーなドレッシングをドレスしてくる。
味は濃い。
けれど後味すっきりしていてしかも少なめ、適量で野菜の持ち味を台無しにせぬ絶妙具合。じっくり味わい、口を潤す。
ところで最初にメルバトーストがやってくる。向こうが透けて見えるほど薄切りにしたトーストでチーズの香りをまとってサクサク、噛むと壊れる。これをサラダのお供に食べると一層野菜のみずみずしさが際立ちおいしい。サンペリグリノをかたわらに…。

牡蠣の季節です。
カキフライを作ってもらう。
メインディッシュとしてたのむと一皿5貫づけ。
メインは肉を選んでいるから、何個からでも承ります…、というのだけれど5個でも足りぬほどにおいしい。
我慢して5個(笑)。
牡蠣は的矢のこぶりなモノです。風味も旨味も強くて旨い。その持ち味を台無しにせぬよう細かなパン粉を薄くまとわせ軽く仕上げたカキフライ。
舌にのせると最初はカサッと揚がったパン粉がくすぐります。ところがそれも一瞬で、あっという間にほどよく熱の入った牡蠣になっていく。
塩の味わいでソースはいらぬ。サイドにタルタルソースがついてくるも、それは牡蠣の合間に食べる程度でただただ、牡蠣を味わう見事な料理。すべてのカキフライを超越してなお、カキフライでしかない料理。最後にちょっとリーペリンソースをかけて風味をかえるも、牡蠣の味わゆるぎない。

メインはビーフシチューを選びます。
洋食レストランの命といえばデミグラスソースにトドメをさします。
厳選された材料のよさもさることながら時間というコストをおしまず使って仕上げたソース。それそのものがお皿の上の主役といえる贅沢さ。
大きく切り分けられた牛の塊肉。コトコト煮込まれソースをまとってなんともつややか。肉をフォークで押すとはらりと崩れるほどにやわらかで、口に含むとハラリと肉の繊維がほどける。芥子をちょっと乗せると肉の甘みがふくらむ。ソースの酸味、唇に貼り付くようなゼラチン質をゆっくり味わい、メインも終わり。シュークリームとコーヒーでシアワセな昼のお腹に蓋する。銀座の大人の贅沢です。

 

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コメント

  1. haru

    サカキさん
    はじめまして、こんにちは。
    前からブログのファンで、いつも楽しく拝見しています。こちらのお店とは関係がなくて申し訳ないのですが、銀座の洋食つながりでコメントさせていただきます。既にご存知でしたらすいません。銀座古川さんが2月11日でいったん閉店されるそうです。移転のためとのことですが、移転先などは未定のようです。1月後半には提供メニューが減る可能性もあるようで、あのご馳走、魚介のクリームシチューがもうすぐ味わえなくなってしまいます…。今日ランチに訪れてみようと思いますが、もし混んでいたら、会社のお昼休憩中には間に合わないかも知れません。
    サカキさんも、もし行かれるのでしたらお早目に。
    (余計なお世話でしたらすいません…!)
    銀座のご馳走が、またひとつ無くなってしまうのが残念です。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      haruさん
      なんと、存じ上げませんでした。あのマダムの豪快にドレッシングをかけてテーブルの間を舞うようにあるく姿もしばらくお休み…、というコトですね。
      最近、銀座に限らず東京の商業施設はテナント入れ替えによって新たな客層にアピールしようとする傾向があって、老舗が姿を消す事例も数多く。でも古川さんはビルテナントであるよりももっと落ち着いた場所でやられるほうが実力をいかんなく発揮できるようにも思えますから、もしかしたら思い通りの場所、姿でまた再開されるのかもしれません。
      魚介のクリームシチューのために早々に伺いたいなぁと思います。貴重な情報、ありがとうございます。

  2. 匿名

    サカキさん
    コメント返信ありがとうございます。

    今日ランチに行ってまいりました。そして、やっぱりこのお店のクリームシチューはご馳走だなあ、と思いながら味わいました。
    サカキさんのおっしゃる通り、テナントよりも落ち着いたところに店舗を構えるほうが、古川さんには合ってらっしゃるかも知れないですね。新しい歴史がまた刻まれることを心待ちにしたいと思います!

    そして、これからもサカキさんのステキな投稿も、楽しみにしています!

  3. haru

    サカキさん
    先程のコメント、誤って匿名で投稿してしまいました。
    失礼いたしました!
    これからも応援しています。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      haruさん
      今日、時間があったら行ってみよう…、と決意しました!これからもたのしいコメント、お待ち申し上げております。

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