夏の大庵、大庵の蕎麦

おいしい蕎麦を無性に食べたく、それで新宿の大庵にくる。
予約をしました。週末は人気の店で開店と同時にいつも満席。だから確実を期して予約。季節のコースをたのんでお店にやってきてみると開店前にもう行列。いつもはシニアがメインの落ち着いた客層なんだけど、週末ともなると子供連れのファミリー客や若い女性とお店はニギヤカ。蕎麦は男や年寄りのもの…、って思い込んでちゃ大きな間違いって思える景色。オモシロイ。
コースのはじまりは穴子の煮こごり。ブルンと粘るゼラチン質。舌にのせてしばらくすると自然に溶けて穴子の煮汁の味がひろがる。中にねっとり、閉じ込められた煮穴子がホロリと崩れてとろけてく。ビールをゴクリ。ところでここのコースター。正方形でも円形でもなく長方形。
ビールグラスとオンザロックグラスが2つ、並んでキレイに収まるところが粋でステキで使い勝手いい。

季節のおいしいものが並んだ前菜の盛り合わせ。オクラの中に魚のすり身を詰めて焼いて冷ました一品。オクラがとろける感じがおいしい。芥子蓮根のようにみえるのは、芥子の代わりに山椒味噌を塗り込めたもの。蓮根の甘みを最初は強く感じて、噛むうちとろけて口の中からみんななくなってしまった頃にヒリヒリするようなしびれや辛味が襲ってくる。不思議な味わい。
茹でて表面を醤油で焦がしたとうもろこしの横に置かれた小さなスイカ。すだちの皮だけ残したところに、搾ったすだちの酸味を加えたたらこを詰めて、胡麻で種をよそおったもの。スイカに焼いたとうもろこしとは、まるで夏の縁側みたい。ニッコリします。
茄子の煮浸しに青菜にバイ貝。爪楊枝をさしてくるくる、殻を回したらスルンと外れる。しっぽのくるくるしたとこもプルンとでてきてまたニッコリ。

それから刺し身。カンパチにイカ、脂ののったマグロの中トロがやってくる。擦ったばかりのわさびの横に、揚げてかえしに浸したそばの実。パリパリ、ポリポリ、香ばしく口の中が騒々しくなる。
マグロにのっけて食べるとマグロのねっとりとした食感引き立て風味もよくなる。「乗せる」というだけでまるで料理をしたような感じがたのしい。最後にマグロの酸味が口をスッキリしてくれる。

鮎の塩焼きは頭からカプッと食べて、背骨だけをのこしてペロリ。お腹のわたもおいしくて、背びれ、尾びれもパリパリ食べる。季節味。鴨とかぼちゃと冬瓜をそばの実と一緒に炊いた治部煮風。
今日の天ぷらは鱧と蓮根、ホワイトアスパラガス。濃いめの天つゆをくぐらせながら食べはじめた頃に蕎麦が到着。

本来、コースの〆はせいろというとこ、どうしてもここのカレー南蛮蕎麦を食べたくわがままいって変えてもらった。
カレー南蛮蕎麦ってお店、お店で流儀がまるで違ってて、食べ比べるのがたのしい料理。ここのはサラサラ。香辛料の香りが強くてインドっぽい風味とでもいいますか。ただ味はというとかつお節の旨味や酸味がいきいきしていて、辛味はあとからくるタイプ。ゴクゴク飲める。麺がゆっくりとろけつつスープと混じってとてもなめらか。
具は豚肉と焼いたネギ。焦げ目をつけたネギをじっくり煮込んでトロトロ。甘くて焦げた香りもおいしい。ご飯がつきます。カレーのお供にご飯という趣向なのだけど、天つゆにとっぷり浸した鱧天をのっけてにわか天丼にする。これがおいしく、カレースープを汁かわりにしてハフハフスルスル。
甘味で〆。自家製のいちじくアイスクリームにそば粉の団子、そば茶のゼリーにあんこに黒蜜。満たされる。

 

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