塚田農場にミニスカ浴衣は必要か…。

勉強兼ねて塚田農場にひさしぶりに来る。
南九州由来の料理を売り物にし、膝もあらわなミニスカ浴衣を着たおねぇちゃんたちのたどたどしくもフレンドリーな接客でおじさんたちを虜にした店。
今日も新人スタッフなんでしょう。日本語すらもたどたどしい外人スタッフを店長が一生懸命、教育している真っ最中。その様子を見ていたおじさんたちが愛おしそうな表情で見てらっしゃった。お店にしてみりゃ、まさにシメシメ的なる状況。
ちなみに彼女たちの接客スタイル。
交流会やパーティーというところに行くと、妙に社交的に近づいてきて、ふんわりとした話をしながら人の腹の底や懐具合、話のきっかけを探ろうとする、正体不明の種族のスタイルに似ていてかなり苦手でござる。まぁ、しょうがない。

とは言え彼女たちも一生懸命。
与えられたミッションを必死になって達成しようとしているワケで、親戚のおじさんになった気持ちでやさしく付き合う。
付き合いはじめると、なんだか気持ちがあったかになるこれはこれで悪くないかもしれないなぁ…、って思うところがまたしょうがない(笑)。

しかもいい料理があるんです。
例えばお通しでやってきたのがポテトサラダ。
上に一個、煮玉子がつく。
玉子自体がおいしくて、黄身がとろける状態が見事なものでそれがポテトサラダにトロリとろけてまじるところがまた旨い。ポテトサラダもムッチリとした食感、味わい、上等でちなみにこれに良く似た料理がグランドメニューにも用意されてた。実はそれをたのもうとしたら、今日のお通しは良く似た料理ですからそれを食べてからにしてはいかが…、と、言われた一品。そういう配慮は悪くない。
それにしてもテーブルの上に当たり前のように置かれた灰皿。今どき全席喫煙可能というのがなるほど、やっぱりココはキャバクラスタイルと思ったりする。いつまでこれも出来るんだろう…。

糖度の高いピーマンを梅酢であえてちりめんじゃこをあわせた料理。ピーマンは熟すと色が赤くなっていくんですよ…、同じピーマンの熟す前と熟した後を食べ比べする感じでたのしんでくださいねと、おすすめ言葉になるほどそうかと勉強をする。
座布団メンマという分厚いメンマを大きく切り分け、ラー油の風味をつけ煮たものはコリコリとした食感に力強い香りがおいしく感心します。
炙りきびなごも東京にいると珍味のひとつ。小さく、しかも串にさされてそれを一尾、また一尾と外しながら食べるというのが、なんだか粋でおじさんちょっとハマっちゃう。

新商品が定期的に導入される。
しかも導入するだけじゃなく、メニューから消えてなくなる商品もある。
だからメニューの総数はいつもほとんど同じでつまり「新陳代謝」をしっかり行われているのです。
ダメなお店のメニューをみると、どんどんメニューが増えてってやめる勇気を持たないメニュー。その点、ココのメニューは立派。

売り物メニューは絶対はずさず、来るたび確実に新たな工夫をするところもいい。
例えばチキン南蛮は、レギュラーポーション、ハーフポーションと2種類用意されるようになった。
ちょっとだけ食べれば気が済むようなとき。
いろんな料理を試してみたいときには便利でありがたい。

しかもスプーンを一個つけてくる。「私、うちのお店のチキン南蛮はタルタルソースが一番好きなんです。だからタルタルソースをまずスプーンで食べてみてください」って、彼女に言われて食べるとなるほど。絶妙なゆるさと酸味、ぽってりとした食感は揚げた鶏と一緒に食べるとわからぬ魅力。
考えたなぁ…、ってまた感心。

それ以外にもしっかりとした料理の数々。生アジを青唐辛子と一緒にたたいた一品はみょうがやネギといった薬味もたっぷり。いい仕事をしていてアジそのものもなかなか上等。ソデイカの唐揚げはパリポリ、食感軽快でお酒がすすむよき料理。
チキン南蛮とならんでココの名物料理の鶏もも肉の黒焼きが、アレンジされて鶏胸肉の生姜焼き…、となってラインナップされている。芯はレアで仕上げる焼き方。ふっくらとした胸肉の状態もよくてオゴチソウ。
こうなってくると果たしてこの店にミニスカ浴衣が必要なのか…、という問題になってきそうな気さえする。奇手を使わずまっとうな居酒屋として地道にもしもやってたら、今とは違う客層から今とは違う期待をされて長続きするブランドになったかも。でもそういう地道を守ってたら上場なんかできなかったに違いない…、と思うとかなり切なくなっちゃう。
外食産業とはそういう産業になっちゃったのかもしれません。

コメント

  1. 通りすがりの塚田ファン

    塚田農場の店内のコンセプトはお祭り。お祭りといえば浴衣。丈が短いのは機動力を上げるため。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      通りすがりの塚田ファンさん
      なるほど。機動力を上げるため。
      不勉強で申し訳ありませんでした。働く人の快適と機能を考えての決定だったのですね。すばらしい。
      ただ、ならばお祭り風に威勢のよいサービスにするといいかもしれませんね。今の接客だと、お祭りの縁日の脇でサービスチケットを配っているおねぇさんにしか見えませんから。
      コンセプトを決めるコトは簡単。
      しかしそれを正しくお客様に伝えきることはむつかしいのでしょうね。

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