土用の丑の日にうな丼食べる、うなぎの双葉

土用の丑です。鰻を食べる。
場所はオキニイリのお店のひとつ、新宿西口の「双葉」を選ぶ。
気軽な飲食店が並ぶ食堂街の一角にある。
外の様子は大衆的で、老舗感というより鄙びた感じ。ショーケースの造りもどこか田舎っぽくって、けれど中に並んだサンプルの値段を見るとちょっとビックリ。安売りをせぬ専門店に恥じぬ値札がズラリと並ぶ。
ショーケースの横のガラス窓の前に焼き場。炭をおこして上で鰻が焼かれてる。

さすがに土用の丑の日です。
いつも平日は静かなお店。けれど今日は賑やかで、何よりお持ち帰りの弁当が売れててそれの調理のためか、厨房の中は遠目に忙しい。店の中は蒲焼きの出来る匂いで満たされていて、お腹がなります。ニッコリします。
ちなみにメニューは限定メニュー。この店、鰻以外にもちょっとした日本料理がいつもは用意されているんだけれど、今日はうな丼、あるいは蒲焼きと鰻関係のメニューに限って用意されてる。それ以外の料理の上には、白いマスキングテープが貼られてて、明日は剥がされいつものメニューになるのでしょうネ。
なんだかたのしい。鰻が焼けるまでの時間を前菜料理を2つたのむ。何かを食べなきゃ切なくなるほど、鰻が焼ける匂いがおいしそうなんだもの(笑)。

ひつとはうざく。鰻の蒲焼きとキュウリをあわせた酢の物で、蒲焼きの甘辛ダレの風味とお酢の酸味がお腹をスッキリさせる。
それにしても蛇腹胡瓜のこの切込みの見事なるコト。惚れ惚れします。
それからうまき。蒲焼きの端材を芯にして巻き上げた卵焼きで、ポッテリ、しっとり。熱はしっかり入っているのに卵焼きの表面はツヤツヤしていて、玉子独特のなまめかしさを感じるステキ。
タレをたっぷりかけまわし食べるとフルンと口の中で揺れるおいしさ。芯の鰻がネットリとろけて、玉子の食感ひきたてる。

そしてうな丼がやってくる。
漆の朱塗り。蓋つきの丼でやってくるのがココの独特。丼は陶器、お重が漆器というのが一般的で、安いと丼、高いとお重という区別があったりする。
けれどココではどの商品も丼状の塗りの器でやってくる。
手に優しくて、ほどよき温度がずっと持続するのが漆器の特徴で、ご飯をかきこむときにも唇にやさしくなめらか。上等な料理のように感じるところがボクは好き。

それにしても、夏に鰻を食べるというこの風習。
よく考えたなぁ…、と昔の人の知恵に感心させられる。
そもそも鰻が一番おいしくなるのは秋から冬にかけての鰻が脂を体に蓄えるとき。夏は脂を蓄えるには暑くて環境、過酷な時期。
焼き上げるための炭も暑くて、待つのも大変。
だからかつて鰻の専門店は夏に苦労をしたという。
そこで平賀源内。
厳しい夏を鰻を食べてしのごうと、土用の丑に鰻を食べようと宣伝をした。1700年台の中盤の出来事ですから、バレンタインデーが日本でチョコレートの日になるなんと200年も前のコト。その発明が未だにこうして引き継がれ、今日、この店にボクがいること。また感心。

蓋をあけると中にこんがり焼かれた鰻。ツヤツヤしていて香り豊かなコトにウットリ。一口食べるととろけるおいしさ。ご飯も鰻も熱々で、忙しい日の鰻は旨い!とウットリします。うまきの残りを丼の脇にあしらい、上等丼にして味わった。
ココの鰻は関東風に蒸して仕上げる。けれど浅蒸し。だから鰻の脂がほどよく残って食感もネットリたしか。分厚い鰻がムチュンとは歯切れ、ご飯と一緒になってとろける。
タレはサラサラとしたさっぱりタイプ。醤油の風味が鮮やかで、甘み控えめ。徳利に入って自由にどうぞとやってくるのもウレシクて、ちょっと多めにトクトク注ぐ。ご飯がザブザブ、しっとりとして鰻をおいしくしてくれる。ご飯一粒のこさずキレイに味わいました。元気出る。

 

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