名店プロデュースのホットドッグに涙する朝
NEWoManのフードホールの一軒。「サロン・ブッチャー&ビア」というお店で朝をとることにする。
南青山のバスク料理の有名店。
ローブリューというお店のシェフが監修したというのが売りのお店であります。
ハム、ソーセージと言った肉の加工品や、特徴のある肉料理の宝庫と言われるバスクの料理。それをクラフトビールと一緒にバルスタイルで…、という趣向の店で、実はできる前には一番気になっていた店だった。
ところが出来た場所が施設のど真ん中。通路に囲まれ壁がない。背の高いカウンターにバースツールと居心地悪さ抜群で、なかなか気持ちが向かなかった。もったいないなぁ…、フードホールの中のお店で満席になるのも一番最後。もったいない。
朝もシャルキュトリーがメインの素材。トーストに生ハムであったり、あるいはホットドッグであったり。ドッグロールもこの店のソーセージに合わせて焼いてもらったソフトバゲットという、こだわりもったホットドッグを試してみたくて、カウンターに座る人となる。
座ってみればそれほど気にならぬ座り心地で、しかもカウンターの真ん中にガラスの箱。中に厨房というなかなかたのしいしつらえで、悪くないな…、と思ったりする。
ただ目の前にハモンの塊。上に無造作に手ぬぐいという、やっぱり通路に面したココにあんまりあってほしくないなぁ…、と思ったりする。むつかしい。
さて肝心のホットドッグ。
なかなか出来上がっていきません。
厨房の中の様子が丸見えだから、何をしているのかがまるわかり。
女性スタッフ一人で、開店準備の合間に料理を作ってく。料理がついでの仕事のようで気持ちが下がる。
しばらくしたら電子レンジがピーッとなり、やってきたのがアールグレイのお茶でござった。
お湯を沸かすのに電子レンジとは、合理的と言えば合理的。
でも、他の作業が素人臭くて、もしかしたら料理そのものもインスタント的に作られているのじゃないかと心配になってしまう。
で、料理がやってくるのに25分ほど。ちなみにお店のお客様はボクひとり。
本当に作ってくれているのかと、心配になって声をかけること2度目でやっとやってきた。
おしゃれであります。小さなまな板状のトレーの上に紙でくるまれたホットドッグ。フレンチマスタードと粒マスタード。ホットドッグに挟んでいいようなサイズの、形のサニーレタスがドレッシングであえられていて、キュウリ、パプリカのピクルスが別の器でやってくる。
それからケチャップ。自分の好みの食べ方を試行錯誤するたのしみを提供している。こういうところはなかなかステキ、オモシロイ。
さてパクリ。ソフトバゲットはさすがにおいしい。ザックリ歯切れてバリバリ散らかる。パン生地自体は少々もっちり。中に挟んだソーセージの肉汁しっかり受け止める。そのソーセージのスパイシーで香り豊かなことにもウットリ。
何もつけずとも十分おいしく、肉を食べてる…、って満足感を味わえる。そのソーセージにケチャップだったり、マスタードだったりをほどこし味を変えながら自分のおいしい食べ方見つけていくのもたのしく、アメリカ的なるファストフードとは違ったひとつの料理のような感じがステキ。
料理がいいだけに、しっかりとした人たちで情熱もってやればもっと評価されるに違いないのに…、って思ったりする。「プロデュース」とか「監修」だとかの限界感じる朝のコレ。
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サカキさん、こんばんわ。
今回ご紹介いただいたお店ではありませんが、
ローブリュー。
以前行って、特殊な経験をしてしまいました。
お店を予約してくれた友人の顔を潰したくなかったのと、料理がおいしかったのとで、途中退席はしませんでしたが…。
今でも、客には「来店に値するかどうか」的な、店からの選別があるのでしょうか。
あの恐怖、不快感を思い出すと、どんなにおいしくても二の足を踏んでしまいます…。
Masさん
実は、ボクもローブリューさんでつっけんどんな扱いをされたことがあります。
おいしい料理を作れるということと、たのしく食事をさせてくれるということは違う次元のことなんでしょう。
星の数ほどある飲食店。せっかくならばお店の人と「舌と胃袋」ではなく「心」でつながりたいものですね。
今朝のこの店は、そのときのコトを思い出させて、だからなおさらしんみりしてしまいました。
去年の誕生日の朝バフェでの体験を思い出しました。@某六本木のハイ○○ト。
榊さんの体験とは少し違いますが・・・。
料理には感動したんですけど、ギャルソンの方々の態度が明らかに差別的で。私は勇気を振り絞って正装して一人で登壇したので、気疲れてしまいました。
だから、おいしい料理を作れるということと、楽しく食事をさせてくれることは違う次元というのはとても共感できますよ。
かっちさん
おいしい料理を作ることは簡単なコトだと思うのです。
料理がおいしければいいという人もいることも確かで、だから料理をおいしくすることばかりに精進するお店も多い。
でもボクはおいしいことよりも、たのしいことの方がずっとステキなことだと思う。レストランとはおいしい料理を食べて、楽しくさせてもらう場所。サービスってとても大切だと思うのですね。
形通りのサービスでなく、気持ちのこもったサービスを受けることができると、こころから「おいしかった」と思えますものね。
随分前の話ですが、敷居とオアシがかなり高い鮨屋に「行きたいなぁ」っと呟くと、大先輩が「連れてっやる...が、条件が一つ。金平ジムの女将さんのやっている大久保のあの店のダンサーの子が鮨好きって言ってたから連れてこい」と
タクシーの中で大先輩が彼女に「前に立つ男の顔をじーっと見つめなさい!」
嫌な予感が的中、入店すると180cm+でビヨンセを精悍にし、更に凹凸を強烈にしたその褐色のサンバダンサーは握り手をロックオン!
気難しいと評判の御亭主、忽ちフリーズして仕舞いました(笑)
大先輩の「緊張して手ぇ切らないでね~」に我に帰った御亭主が破顔一笑「いゃあ Mさん!あんまり虐めないでくださいよぉ~」
何が起きるか?!っと身構えていたこちらもリラックス
評判とは真逆なフレンドリーなサービスを承けました(大笑)
茶碗交番さん
その処方箋。ホメオパシー的、毒をもって痛みをごまかすなかなかの上級テクニック。
強がっていて弱みをもった人間的な職人さんと戦うのは、たいそうたのしゅうございます(笑)。