原点回帰なランチの試作

毎月伺っている「かにの華」。
毎季節ごとにランチの季節メニューを試作する。
試作と同時にオーディション形式で、売れるだろうなぁ…、と思う試作品に投票し、投票結果がそのままメニューに反映される。
採用されて、売上が良ければ金一封が出たりするから、みんな一生懸命料理を作って提案する。

しかも商品提案をするのは本部のスタッフじゃなく、現場の人たち。
お客様のニーズや評価に日々さらされている人たちだからこそのたのしい提案があり、ずっとかなりの成果がでてた。
ただ、試作を繰り返すに従って見た目がどんどん派手になっていく。
盛り付けや食器選びが上手になって、見栄えする料理が次々できてきて、実は投票は試食の前に行われる。
つまり見た目で判断するというのがルールでもあり、だから見た目がキレイな料理づくりに拍車がかかる。
珍しい食材や贅沢な料理をメインにしたインパクトの強い料理も増えてきて、結果、売れても利益がなかなか出づらい料理ばかりになったりもした。

今回はみんなでそこを反省し、いつもと違った料理が増えた。
少量の料理を細々詰め込んだ、花かごスタイル、あるいは松花堂スタイルの料理が減った。そういうスタイルの盛り付けにしても品目数をいたずらに増やすのじゃなく、メインと思える料理がズシンと主張をしていたりして、実質的な料理に見える。
冬のメニューということで、小鍋や蒸し物が多いというのもわかりやすくて、湯気が漂いはじめるとお腹がなります。一人3枚、札を渡され気に入った試作品において最後に集計していく。迷います。

小鍋やせいろの蓋をあけ、中に入ったものが顕になるおどろきがまたオゴチソウ。例えばせいろの中には蟹。甲羅の中にカニのほぐし身とえのきたけを玉子で閉じたものを入れ、上にキレイに脚肉並べる。食べやすくって、どこを食べてもカニの味がする。それがステキでこれに一票。
カニと豆腐の小鍋をクツクツ炊くと匂いおいしく、あぁ、秋だなぁ…、ってしみじみ思う。カニのほぐし身のマヨネーズ和え。それにアボカドを加えてサーモンで巻いたロール寿司は女性の口にピッタリのサイズでこれも売れるだろうなぁ…。牛たんを入れて仕上げた釜飯は胡椒の香りがおいしくて、ちょっと洋風。ピラフのような味わいがまた美味しくてオモシロイ。

ずっと料理つくりの総指揮をしている幹部が作ったお手本料理。
刺身に季節の料理さまざま。
魚のすり身とカニのあんかけ。
サラダに漬物、杏仁豆腐。メインはカニと豆腐の小鍋。
タップリの出汁と一緒にクツクツ煮込む。
蓋した小さなおひつの中には白ご飯。なんだかさみしく、しかも温泉卵がついてくる。
ちょっと脳がないんじゃないか…、と思ってぼんやりみていたら、おひつのご飯はそのまま食べてもいいけれど、小鍋を食べた後に入れれば雑炊になる。
その雑炊に温泉卵を入れて沸騰させると、雑炊が一層なめらかでコクがでる。
当然、ご飯に温泉卵をのせて食べてもいいだろうし…、と、食べ方を聞けばなんとたのしい料理なんだろうって見方が変わる。
小鍋の中のカニに一個だけ、こんがり焼いて焦げ目をつけた蟹を忍ばせ炊き上げる。焦げた香りが汁にうつって鍋全体が香ばしくなる。そういうところもまた勉強。

ちなみに選ばれたのはこのお手本料理と他3種類。
カニの小鍋をメインにし、カニとサーモンのロール寿司。それに松花堂がセットになったもので料理のひとつひとつがしっかりしてた。中でも春巻き。中にタップリ蟹の身を入れ噛むとふっくら。パリパリとした生地が砕けて散らかるおいしさ。
蟹と卵の蒸し物にカニのちらし寿司。サラダに汁に茶碗蒸しという、とてもシンプルな組み合わせのモノ。ズワイの半身を豪快に置き、カニのコロッケ、刺身に田楽。そして釜飯というちょっと男性的なる組み合わせ。敢えて天ぷらをくわえぬところが新しく、悪くないなぁ…、と思って選ぶ。最後にちょっとブラッシュアップして間もなくデビューのオゴチソウ。

 

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