とびきりのパニーニ、とびきりのハンバーグステーキ

とびきりのパニーニ食べたい…、そう思って朝、散歩する。
四谷三丁目から南に向かってテクリと10分。
パラリンピックの警備が途端に物々しくなる千駄ヶ谷。
家の近所を散歩するとボクらはオリンピックの真ん中で生活してる…、ってしみじみ思う。
そういえば先日、タナカくんのお母さんと電話でおしゃべりしたときに、オリンピックスタジアムが映るたびに、あぁ、この近所で雅紀が生きてたんだ…、ってなんだかなつかしくなるんですよっておっしゃっていた。まだそこここにタナカくんの気配が確かにあるものネ。
タナカくんがこの上もなく好きだった「バードアンドルビー」のパニーニ。プロシュートルッコラだけを挟んだ一番シンプルなのが大好きで、カフェマキアートをお供に選ぶ。

バリっと硬い表面にみっちり生地の詰まったパン。分厚く大きく噛みごたえも食べ応えも十分で、それに比べて挟んだ生ハム、ルッコラは少なく感じる。
けれどどちらも味や香りがしっかりしてて、挟むと同時にたっぷり注いだオリーブオイルがまたうまい。噛むと最初はパンが砕ける痛快感にニッコリとして、それに続いて生ハムの塩。脂がジュワッと滲み出したと思うとルッコラの緑の風味がオリーブオイルと混じって味が整っていく。その一部始終をパンが見守りお腹も満ちる。
あぁ、しあわせだ…、シアワセな味。豆そのものが甘くてぽってり喉越しの良いマキアートをのみぼんやり街を眺めて過ごす。晴れの朝。

 

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せっかく千駄ヶ谷まで来たから近所で時間を潰して昼ごはん。「CHACO あめみや」にやってくる。
ホール内に置かれた暖炉で仕上げる塊肉のステーキで有名な店。昼はステーキになるはずだった肉を豪快に使ったハンバーグが気軽な値段で食べられる。
ロッジ風にもカントリースタイルにも見えるいわゆるアメリカ的なステーキレストラン。本場差ながらの低い照度に背中が伸びる。
まずはサラダ。霜が降るほど冷やした器にレタスにトマト。フレンチドレッシングにサウザンアイランドドレッシングがソースポットにたっぷりと。サウザンアイランドドレッシングはぽってり濃厚でかけるというよりのせて食べる感じでうまい!冷たくてパリパリ口を騒々しくする野菜の状態も一級品。

ランチのメニューはハンバーグかステーキだけ。
ハンバーグだってハンバーグステーキだと思えば、肉の形状の重量の異なるステーキをたのしませてくれる店…、ということになる。
そしてここのハンバーグはとても独特。
ステーキ用の塊肉を手切りでこまかく切り分ける。牛肉の繊維と脂とタンパク質が互いにくっつき合う力を使って形をキレイに整える。
真ん中にくぼみをつけて炭で焼き、バターをのっけて出来上がり。焼けた鉄板の上でジュージューグツグツしながらやってくる。
ナイフに伝わる感触はステーキ的です。
断面の色合い、質感、状態も赤身のステーキを見ているようで口の中でもとてもやわらかいステーキを食べるような気持ちが続く。豊かな肉汁、炭で焼かれた脂の風味。ヒレステーキのやわらかさとリブアイロールの脂のうま味を集めて一つの塊にした。そんな感じにうっとりします。

肉汁をつめて仕上げたグレービーソースがまたおいしい。デミゴラスソースのように美味しすぎず押し付けがましくもなく、おいしい肉の持ち味を引き立てご飯のおかずにしてくれる。
サクサクとした食感と自然な甘みがおいしい焼きとうもろこし。
サクッと歯切れるキャロットグラッセ。皮と一緒に食べると口の中でマッシュポテトのようになってとろけるベイクドポテト。どれもメインのハンバーグを引き立ておいしくしてくれる見事な相棒。ハフハフフーフー、あっという間にお腹の中にキレイにおさめ、いつもの食後のお楽しみ。
イチゴのアイスクリームをペロリ。洋白の足高の器にはいってくるのを見るだけで気持ちがパッと明るくなります。オキニイリ。

 

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コメント

  1. ちい

    お気に入りの散歩コースの途中に、パニーニのキッチンワゴンが出るようになりました。
    ルッコラと生ハムの組み合わせがおいしいです。
    出来上がるまでに時間がかかるのですが、待ってる間もごちそう。アイスティーと一緒にテイクアウトしていただきます。この夏の新しいお楽しみです。

    • サカキシンイチロウ

      ちいさん
      ルッコラ、オリーブオイル、生ハムそしてパニーニ。
      シンプルなのに、なんであんなにおいしいんでしょうね。自分で食材を揃えて作ってみても、お店で作ってもらったもののほうがおいしく感じる。不思議です。

  2. ぴーちゃん

    チャコ、もう一店あるんですね。六本木のお店に時々行ったことがあります。わざわざ手で持って火の上にかざして焼いているのをみて、案外ローテクなんだな、なんて思ったりして。ずっと自主的ロックダウン中なので、外食してた頃なんて、はるか遠い昔のように思えます。

    • サカキシンイチロウ

      ぴーちゃんさん
      六本木のお店は設えも贅沢で接待に重宝しておりました。
      肉は原始人のように焼くのがおいしいんだ…、と六本木のご主人がおっしゃってたことを思い出しました。

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