冷麺を主役に肉焼く長春館

彼が一番好きだった焼肉店は文句なく「龍の巣」だった。けれどランチタイムの営業を3年近くずっと休んでて、夜だけ営業。だから昼に焼肉を食べたくなるとやってきたのが「長春館」。
創業1954年。東京でも最古参の焼肉店で、特に新宿を生活圏としていると忘れることができないお店のひとつでもある。彼と一緒に焼肉を食べた最後のお店がここでもあって、それでしみじみなつかしい。
今日もランチにここで焼肉。元気をつける。
ところでこの店の上層階はビジネスホテルになっていた。「高松に住んでたときに上京してここに泊まったことがあるんだよネ。焼肉臭くはなかったけれど、不思議と腹が減ってしょうがなかった」って言うたびいつも笑ってた。
そのビジネスホテルもちょっとおしゃれなブティックホテルに今年変わった。それを見て、思い出ってぼやぼやしてるとその痕跡がなくなっちゃうんだよね。だから思い出は更新しなくちゃ…、なんて気の利いたことを言っていたのにもう更新ができなくなった。

それにしても、彼は一体どうやってボクのところに辿りついたんだろう…、って最近、なんだかよく思う。ボクと出会うまで何を食べて、何を感じて生きてたんだろうって。もっとそういうことも話しておけばよかったなぁってしみじみ思う。
さて肉を焼く。
ランチタイムには肉とサラダとキムチにナムル。ご飯にわかめスープがついた手頃な定食がある。せっかくだからいい肉食べようと上ロースをメインに選ぶ。ダクトが埋め込まれたカウンターに炭が入った容器が運ばれ、使い捨てじゃない上等な網。タレや辛子味噌が運ばれ準備万端。そうだ…、牛タンも食べておこうとハーフサイズのタン塩たのむ。タンの上には塩とたっぷり胡椒がのっかり焼くと染み出す肉汁にそれらがとけて味がしっかり入ってく。

サシがきれいに入った肉がキレイで肉感的。
ここのタレは醤油の風味が際立って、甘み控えめ。
ニンニクがバチッときいた大人味。
焼くと脂と混じり合い、つやつやしながら香ばしくなる。肉の脂の甘みや旨味を引き立ておいしくしてくれる。
歯切れがよくて噛むと、ジュワっと口いっぱいに肉汁とタレの旨味が広がっていく。肉らしい肉とでもいいますか…、ここはカルビよりもロース、特にこの上ロースがおいしくていつもこれは忘れず食べてた。
肉を焼いたら辛子味噌をたっぷり混ぜたタレに浸してご飯の上にしばらくのせる。焼けたばかりの肉は香りも味も騒々しくてこうしてちょっと休ませると味が落ち着きおいしく感じる。しかもご飯もタレや脂でおいしくなるから一石二鳥。オキニイリ。

ここの冷麺が本当においしく大好きで、それでご飯を半分にしてハーフ冷麺をとって焼肉のお供にしました。
どっしりとした旨味のスープ。焼肉のサイドについてたキムチも全部、冷麺の上にトッピングしてお酢をほんのちょっとだけ。キムチの酸味で味が整い辛味も旨い。具材はほぐした蒸し鶏、ゆで卵。酢漬けのキュウリにパイナップル。さくらんぼのように見えるのはプチトマトで、いつも間違い最後に残して食べてびっくり。失敗しちゃう(笑)。刻んだネギと胡麻の風味もよきアクセント。
ちなみにこれに焼いたタン塩をのせてそれで麺を巻取り食べるというのが大好きで、タンに限らずハラミのような脂の強い塩物は、スープに脂のコクが移っておいしくさせる。焼いた個がしたネギものっけて風味をたのしむ。満ち足りました、おゴチソウ。

 

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