冷たい生粉打ち、熱い生粉打ち、エビの尻尾に小松庵

蕎麦にしました。小松庵。
新宿の高島屋の中にある店。大きな窓の外に西新宿の超高層ビル。店の中に目を転じれば、趣のある数寄屋造りの和の雰囲気と、ある意味、東京らしい店の風情がオキニイリ。
テーブルとテーブルの間に置かれた飛沫予防のビニールシートがいささか無粋ではあるけれど、もともとゆったりとした客席配置の店だから、それほどムードが変わらずたのしめるのがありがたい。
今日は店頭のそば打ちコーナーで蕎麦を打ってた。
かつては二八そばと十割の生粉打ちそばの2種類が用意されていて、選んで食べることができた。コロナで販売量が減ったからでしょうネ。今は生粉打ちしか用意がない。生き残るための工夫であります…、大変だ。もっとももともとここでは生粉打ち蕎麦しか食べなかったから不都合なしでございます。

ここで一番のオキニイリは「生粉打ち三昧」。生粉打そばをさまざまな食べ方でたのしんで…、といううれしい提案。
蕎麦は2種類、せいろと鴨南蛮。
せいろの蕎麦は角がキリッと立っていて目にみずみずしい。水がおいしいところの蕎麦は旨いといわれるけれど、たしかに蕎麦とは大量の水の中で水を飲み込ませながら仕上げる。水を食べる料理と言っても過言じゃなくて、このみずみずしい姿はなによりの先味。冷たい蕎麦の姿が凛々しいならば、熱い汁に気持ちよさげに浸かった蕎麦の姿はおだやか。脂ののった鴨肉に焦がして焼いたネギに三つ葉が浮かんで仕上がる。

温かいの、冷たいの。2種類の蕎麦に天ぷらの盛り合わせ。
エビに穴子、ししとうにかぼちゃでひと揃え。
天つゆはなくレモンと塩で味わう趣向。
たしかに衣は薄めで姿上品。
そば屋の天ぷらというより天ぷら専門店の天ぷらのようでそれはそれで独立したひとつの料理。
せいろのたれは醤油のたれと胡麻だれ2種類。
さらした白ネギ、ワサビにきゅうりが薬味で用意されていて、胡麻だれにキュウリをぱらりとちらすと、胡麻だれのぽってりとした濃厚味に緑の香りとみずみずしさ、シャキシャキとした歯ざわりが混じっておいしい。オキニイリ。

醤油のたれにはまずエビの天ぷらを浸しておきます。塩やレモンが用意されているんだけれど、やっぱりエビの天ぷらだけは醤油の風味がほしくって。それにたれにも天ぷら油の香りやコクが移っておいしくなってく。
鴨南蛮には七味をたっぷり。ここの七味は赤唐辛子が粗く大きく、山椒よりも胡麻が多くて風味がよい。穴子の天ぷらをのっけてしばらくそのままに。熱々の汁の蒸気で衣がぽってりとなり、穴子のねっとりとろける感じを心置きなくたのしみ食べる。
エビの尻尾を最後に残し、ぽってりとしたそば湯で割ったタレのおかずと相成った。

 

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コメント

  1. 松木

    こんにちは。
    サカキさんが召し上がっているお蕎麦は、どれも美味しそうで、蕎麦好きとしてはいつも参考にしています。

    ブログにエビがよく登場していますが…
    天ぷら・天丼・グラタンも??
    いつまでもサカキさんの健啖家ぶりを拝見したいので、
    ご自愛くださいませ。

    とはいえ、お医者様のアドバイスより美味しいもの、心の栄養を優先…となるのは仕方ないことですよね。

    しょうもないコメント失礼致しました。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      松木さん
      痛風予防のために一年近くエビは封印していたのですけれど、最近、また食べるようになりました。
      ゴチソウを食べようと思うとエビをどうしても避けることができなくなっちゃう。そう言えば先日もエビワンタンを食べたばかりですし…。でもおっしゃるように心の栄養、心のゴチソウが今の時期には大切かなぁと思って、あまり避けぬようになりました。
      代わりに歩かなくちゃですね。ご心配、ありがとうございます。最近、本当に蕎麦がおいしく感じるお年頃です。

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