伝わる気遣い、伝わるサービス

仕事の合間にパイホール。
新宿に集まるいくつもの駅と駅をつなぐようにできた商業ビルの中。
なぜかいつものんびりしていて、必ず座れる。勉強机みたいにライトが作り付けられた長いテーブルが、書物するのに使い勝手いい。椅子も座り心地がよくってオキニイリ。
若い人たちがニコニコしながら働いている。しっかり教育がされているって感じじゃないけどチームワークがキチンとできてて、明るい感じも悪くない。オキニイリのピーカンパイも食べようか…、と思ったけれど、ニトロコーヒーのフロートがあるんだという。窒素が作るなめらかなコーヒー味の泡がおいしいニトロコーヒー。そのなめらかにバニラアイスクリームをのっけるフロート。どんな味になるんだろう…、とそれをたのんでワクワクしながら待っていた。

ボクの前にちょっとまとまった注文が入ってたようでちょっと時間がかかりました。
先を急ぐわけでもなくてぼんやりのんびり待ってたら、お店の人がお水を持ってやってきて、時間がちょっとかかってしまうのでしばらくお待ち下さいという。手ぶらでただ謝るのでなく、水をもってやってくるというのにおじさん、ちょっとキュンとしました。最近、こういうちょっとした親切に飢えていたのかキュンとする。
それからしばらく。ボクの伝票に書かれた番号は129。130の人が呼ばれて、131、132と続いた頃にお店の人がまたやってきた。トレーに飲み物。それからパイが乗せられたお皿がひとつ。そしてこういう…。

本当にお待たせしました。
ニトロコーヒー用のノズルの調子があまりよくなく、調整するのが時間がかかってしまいました。
お詫びといってはなんですが、うちの自慢のパイを召し上がっていただけないかと思ってひとつ、お持ちしました。一番人気のアップルパイです。
…、と。
なんてうれしい気配りでしょう。

ニトロコーヒーにアイスクリームが混じって泡がぽってり。トロントロンと喉をやさしく撫でる食感。アイスクリームでコーヒーが凍ってシャリシャリのシャーベット状になっていくのもたのしくていい。
スッキリとした甘みがやさしく、なによりもらったアップルパイのおいしいことにウットリしました。

しばらくしたら、アップルパイを持ってきてくれた人がやってきて「甘いモノがご迷惑ではなかったですか?」と聞いてくる。
もうおじさん、本当にうれしくなっちゃってチップを払うのが失礼だと思われる日本の常識を呪ったほど。
チップの代わりにアイスレモネードティーをたのんで飲んだ。紅茶の苦味に、酸っぱくほのかに甘いレモネードが混じって後味スッキリとしたロサンゼルスの夏を思い出させてくれるような味わいにニッコリしながら感謝する。
気遣ってもらってんだと実感できる…、それが本当のサービスであって、接客用語とか基本動作とかを守っていればそれでよしってコトでは決してないんだと、若い人から今日は教わる。ありがたい。

 

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コメント

  1. てつさぶろう

    うれしいですね。

    この気遣いの差は人間性なのか、会社の教えなのか。。。

    ロイホ銀座インズ店は頑張っていまいしたよ。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      てつさぶろうさん
      銀座インズのお店。瑠之亜珈琲によったときにちょっと覗いてみました。なかなか流行ってらっしゃるようで、オペレーションも安定してきていたように見受けました。
      会社が先回りしてあまり決めない。働いているみんなで考えるというのもいいことなのかなぁ…、とパイホールを見ていて思いました。

  2. ブイ

    素敵なポストですね!

    カウンターでコーヒーを飲んでいたところオーナーに声かけられて全くの未経験から始めたカフェでのバイト、数年経ってチーフを任されるようになった時作ったマニュアルに、「ピークの時間でも、そして思うように手が回らない時こそ、お店にいるお客さん全員のことを私たちが気にかけていることを言葉や表情で伝えることが大事。そうすれば、安心してもらえるし、安心してもらえることで私たちも気持ちの余裕ができて、忙しい中でも丁寧な仕事ができるから。」って書いたこと、思い出しました。

    気遣いできてその気遣いをスマートに伝えられるお店の人と、急いでいたり、思うような接客がすぐに受けられなくても、まずはお店の人の気遣いを受け止められるお客さま、素敵な大人の関係だと思います。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      プイさん
      レストランで、自分の注文だけが遅れているとき。
      遅れているということだけを感じて怒ることは簡単。けれど、なんでそうなっているんだろう。厨房の都合なんだろうか、それとも難しい料理をたのんでしまったからなんだろうか…、とかってイマジネーションを膨らますことができるかどうか。
      そこがレストランをたのしめるかどうかという分かれ道なんだろうなぁ…、って思いますよね。
      そのマニュアルの一節。ステキですね。

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