京橋譲り、四谷とり仟の五本丼

家の近所を散歩しながら昼食にする。
「とり仟」という店を選びます。新宿御苑、四谷三丁目、曙橋という地下鉄の3つの駅のどこから歩いても等距離という、つまり陸の孤島のような場所。
京橋に「伊勢廣」という焼き鳥の老舗専門店がある。
そこでずっと働いていた人が独立をして作ったお店。
1年ほど前に開店。こういう場所で商売するのはむつかしいだろう…、と心配したけどほどよく繁盛している様子。なんだかちょっとホッとします。
開店と同時にきたらさすがに最初はひっそり静か。ただ12時ちょっと前から徐々に近所のオフィスの人たちが来てにぎやかになる。
まずサラダ。それから漬物。パリパリに冷えたレタスの葉っぱが甘くみずみずしくておいしいランチの予感をさせる。

昼のメニューは丼、あるいは定食で串の本数で値段が決まる。
京橋の伊勢廣と同じスタイル。
ただお値段は御苑価格とでもいいますか、若干手頃なところがうれしい。
注文すると厨房の中が慌ただしくなり、焼き場に煙があがってみえる。それもかなり盛大に、もうもうもくもく白い煙で向こうが見えなくなっちゃうほど。
おいしい香りがやってきて、お腹がグーッ。そこにスープがやってくる。鶏ガラを丁寧に炊いて作ったクリアなスープ。キレイな脂がぽつりぽつりと表面に浮かび他には三つ葉が浮かんでるだけ。とてもシンプル。おいしい匂いが湯気と一緒に鼻をくすぐる。

いい意味で、鶏ガラらしくないスープ。
調味料は塩だけという素直な味で、鶏の匂いがきつくない。
セロリの香りが鶏の匂いを封じ込め、サラサラ飲める。鶏の匂いを中和させるのに生姜を使うことが一般的で、けれどセロリ。
どこか洋風スープな感じでオモシロイ。

クセの強い鶏の匂いは苦手なんです。
匂いだけじゃなく、肉の硬さや脂の風味も好きじゃない。
だから鶏にこだわった焼き鳥屋さんはそのこだわりがありがた迷惑になっちゃうことがままあって、だから焼鳥専門店にはあまり行かない。
でもこのお店。あるいは京橋の伊勢廣さんもそうだけど、鶏らしくない鶏肉料理を味わうことができてウレシイ。ちょっとへんな褒め方だけどしょうがない(笑)。

メニューには丼は4本まで。でも特別にお願いをして5本丼にしてもらう。
伊勢廣譲りのちょっと浅めで口の広がった丼に串から外した焼き鳥ご種類。ささみの塩焼き、もも肉とネギを交互に焼いたねぎま。つくねにねぎ巻き…、これが通常の四本丼。それにせせりがついて5本という趣向。脂がのってて若干コリコリしたせせり独特の肉質が、ココのさっぱり甘み控えめのタレにぴったり。炭の香りもまたオゴチソウ。

ココで一番のオキニイリがねぎ巻き。鶏の胸肉を薄く削ぎきって、それでネギをくるんで串刺す。ネギのサイドを焼いてくとネギはこんがり、トロトロになり間接的に薄切り胸肉に熱が入って焼きあがる。ふっくら感とシャキシャキ感が一度に口にやってくるのがおいしくたのしい。
ささみは中がほんのりレア。蛋白にして上品な味。軟骨なんかが入らぬつくねは、ちょっとバサバサ。乾いた感じが不思議においしい。
ご飯はうっすら、丼の底を覆う程度の少な目量で、これがアツアツ。上にのっけた焼き鳥をさまさぬ役目がもしかしたらメインの役目なのかもしれない…、って思ったりする。大人なん丼。オキニイリ。

 

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