祭り寿司に博多の寿司、阪神イカ焼きカルピスソーダ

橋を渡って岡山駅で乗り換え…、のその前に、旅のお供の祭り寿司。
はじめて行った街ではじめての店ではじめて料理を食べるというのはワクワクすること。けれど、いつもの街のいつもの料理を食べるワクワクもまた格別で、しかもその「いつもの街」がちょっと離れたいつもの街だと、特別感もひとしおのコト。
今日は朝から小雨ちらつく寒い朝。日曜というのに駅のムードはちょっと暗くて、けれど桃太郎殿の笑顔明るいパッケージを袋から出した途端に周りの空気が明るくなるような感じがするのがオゴチソウ。
シャリの具合はおだやかで酸味もやわらか。ところが上に貼られた具材は酢〆は酸っぱく煮付けは甘い。それらと一緒に食べるとハッとするほどシャリ酢が鮮やか。オモシロイなぁ…、とニッコリしながら西へ向かって一直線。

博多について仕事をちょこちょこ。
中途半端な時間に食事をすることになり、そうだ、阪急百貨店の地下のフードコートを覗いてみよう。
さすがに日曜日の駅前の地下。
しかも冷たい雨がふる午後だから、デパ地下みたいな場所は混むのに違いない。
フードコートの中もニギヤカ。
ちゃんぽん、博多天ぷら、とんこつラーメンと博多的な料理もいくつか。ただそればかりかというと決してそんなこともなく、大阪からたこ焼き屋さんが来ていたりと阪急の出身地とのハイブリッドな感じがたのしい。
寿司屋を選ぶ。魚屋さんがやっているという店で「おまかせ」というセットをたのんでちょっと待つ。

醤油が3種類並んでいるのがオモシロイ。濃厚味の甘い醤油、博多風の旨味の強い醤油に関東風のいわゆる全国的に普通の醤油。九州の回転寿司のお店なんかではよくある景色で、ただその説明の仕方がちょっと興味深い。
九州の醤油は「旨味が強くて薄口の醤油」。関東の醤油は「濃口の醤油」と説明書き。英語にすると「light」と「dark」。おそらく関東の人が九州の醤油を表現すると「甘くて濃口の醤油」と表現するんじゃないかと思う。
「濃い」「薄い」の基準が地域それぞれだ…、っていうのに不思議を感じる。ちなみに皿にそれぞれ注ぐと薄いと濃いが逆転します。また不思議。

寿司はコロンと丸い西日本によくある形。
シャリはふっくら、ゆるめに握って口の中でハラリと崩れる。
ネタは分厚く、魚はゴリゴリ。
九州の旨味の強い醤油によく合う。
タコにコハダにつぶ貝、鯛にカンパチ、サーモン、マグロ、いくらに煮穴子とネタの切り分け方もお江戸のそれとは少々違う。
なにより関東で主役をはるはずのマグロが一番うしろにいる…、っていうのにニッコリ。地域性。
汁と茶碗蒸しがついてくるのだけど、この茶碗蒸しの甘いコト。出汁がきいててしいたけやかまぼこが中に入っているからプリンじゃないのは確かだけれど、お菓子のような甘さがこれが九州的って。そう言えば、北海道の茶碗蒸しもすごく甘くて、北と南の意外な類似を思い知る。

ちなみに同じフードコートにいかやきの店があるんだけれど、その提灯に「阪神百貨店名物」という提灯がぶら下がってる。
かつて阪急さんと阪神さんと言えばライバル。
けれど今では同じ会社の異なるブランド。
こういう融通、コラボレーションは悪くないなぁ…、と思って思わずおやつに食べる。
お店の人が元気でとても気持ちよく、注文してから焼いてくれるというのもステキ。こういう駄菓子な感じの料理を食べるときには子供の気持ちになるのがいいなぁ…、とそれでカルピスソーダもたのむ。
ムッチリとした頑丈な生地。ソースがタップリ、風味豊かでイカの香りもオゴチソウ。カルピスソーダをジュワリとのんで、大人子供のオゴチソウ。

 

コメント

  1. Miatamore

    イタリアで普通に買える醤油といえば、昔ながらのキッコーマンとかヤマサ、それ以外の選択肢はほぼないのですが、なぜかイタリア人は醤油=タマリだと思っている人が結構います。そして、タマリは繊細で軽い、普通の醤油は塩きつめ、だと。しょっぱいと感じるかどうかという意味では間違ってはいないと思うのですが、日本人とは微妙に受け止め方が違うように思います。
    有機栽培の青空市なんかでは、自家製の醤油なんかも売られています。なんだか怪しいですけど、その隣には必ずゴマシオも並んでいます。このゴマシオのゴマが白ごまのナマなんです。醤油もゴマシオも全然食指が動かないんですが、ヘルシー調味料として売れるようで。さらに最近はハイガストロノミーをうたう自然派料理人の間でミソ作りがブーム。大麦の麹でグリンピースのミソとかひよこ豆のミソとか、日本生まれの調味料がどんどんアレンジされて、ほとんど「あなた誰?」状態です。で、日本の味噌は食べたことあるの?と聞くと、まともに味わったことはないと。農水省の旗振りで日本の発酵文化をもっと海外に!と聞いていたように思いますが、どこ行っちゃんたんだろうと思います。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      Miatamoreさん
      日本にフランス料理やイタリア料理がやってきたとき。ボクたちの大先輩が創意工夫して作った洋食。世界中のどこにもない不思議な料理を創作できた日本人もスゴいなぁ…、と思いますが、彼らは調味料まで創作したりはしなかった。
      その点、おっしゃるイタリアの人たちの日本の調味料に対するリスペクトとクリエーションの豊かさは、日本人が発揮する好奇心とは別のベクトルで、それも国民性なのかしら…、って思わされますね。

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