中野の朝の目玉焼き。小腹よろこぶ三色せいろ
中野駅前の「コーヒーロード」で朝。居心地の良い喫茶店。
地元の人たちでいつもにぎわっていて、お店の外ではタバコをくゆらすおじさまたちが立ち話をしてらっしゃったりするのが今にも地元のお店…、って感じでステキ。
朝食メニューは4種類。トーストセット、トーストサンド、ホットドッグにハムエッグライスとあって、いつもトーストサンドにしようかハムエッグライスにしようか迷う。今日はご飯な気分でハムエッグライスをたのむ。
卵はよく焼きでってお願いをして、お供はアイスコーヒーにした。なにも言わないとアイスコーヒーが食後に提供されるというのもオキニイリ。

まずハムエッグライスがやってきます。
メインのお皿にサラダ、スパゲティのケチャップ炒め、ハムエッグが肩寄せ合った景色にニッコリ。
そして今日の目玉焼きの惚れ惚れするほどの焼かれ具合にウットリします。
白身が揚ったように焼けているのが好きなんです。
黄金色の焼き色がつき、水分が抜けてチリチリ、レースのようになって仕上がる目玉焼きは香ばしい。
白身はしっかり焼かれることで、生臭さをなくし甘みが強くなる。噛んだときにクシュっと縮んでカサッと前歯の裏側くすぐりザクっと壊れてパラパラ散らかる。クシュカサザクパラ。焼いた白身の優等生的オトマトペ。とは言え潰れていないから黄身はぷっくら盛り上がり、ほど良き半熟。ねっとりとろけ風味も良ければ甘みも強い。
ひっくり返したままお皿に乗せたのでしょう…、焼かれたハムが上にある。そのハムもまたカリッと焼かれて食欲誘う。
卵一個分を切り分けてをご飯に乗せて醤油を垂らす。
ソースじゃなくて醤油が一緒にやってくるというのがうれしい。家で作って食べるときにも目玉焼きには醤油をかける。玉子焼きにはウスターソース。スクランブルエッグにはケチャップと中濃ソースを半分づつ混ぜたものをかけるのが好き。
そう言えばうちの近所にこういう朝食を提供していた喫茶店がありました。15年くらい前のことで、当時は本当によく行っていた。そこも目玉焼きには醤油、赤いキャップのキッコーマンの瓶が一緒にやってきた。しっかり焼かれたハムでご飯をくるんで食べるのもまたおいしい。
ケチャップ炒めのスパゲッティがやわらで、ところどころが焦げてカリカリしているところおいしくてパクパク食べてお腹が満ちる。
そのタイミングでアイスコーヒーがやってくるのがうっrしくて、しばらくのんびりいたします。
中野の町を散歩して時間はたちまちお昼時。
そばをたぐって帰りましょうと「更科」にした。
落ち着いた店。蕎麦打ち場がお店の真ん中にあって小さな坪庭がある。
その庭に面してトイレの入り口。用を足すには一旦庭に出てから別棟に行く。
母の実家のお寺のトイレがそういう造り。それがなんだか懐かしくって用もないのにトイレに立ったりしたこともある。
今日は軽めにすましましょうと、三色せいろを選んでたのむ。お茶を飲みつつのんびりそばを待ってたら、お隣さんにエビの天ぷらがやってくる。
油の香りにエビ独特の甘い匂いも混じってなんともおいしげで、思わず天ぷらの盛り合わせ付きで…、って言いそうになり我慢する。
我慢ついでにそばが到着。横長の長方形のせいろにそばが3種類。
更科そばに田舎そば、季節のそばで3種類。季節のそばは今日で最後の茶そばでした。
どれも角がキリッと立った凛々しい姿。みずみずしくて、そばとは水をたぐる料理なんだなぁ…、としみじみ思う。薬味はわさびに白いネギ。細い更科はタレに半分くらい浸してズズッ。空気と一緒にタレが口の中へと飛び込んでくる。細さを裏切り歯応えの良さ。ザクザク歯切れて口にちらかる。茶そばは最後にお茶の香りがふわっと漂い、なんともさわやか。
田舎そばがおいしかった。太くて、だからタレにとっぷり浸してずるり。スッキリとした辛みの中に旨みがしっかりととのっているタレがおいしく、麺は噛むうち粘ってとろける。
そばがおいしく感じるようになったということは本当の大人になったんでしょう。ネギをくわえてそば湯でうめたタレをゴクリ。お腹も気持ちもあったまる。












